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ねじ穴・タップ穴の図面指示 完全ガイド|下穴径早見表・有効ねじ深さの決め方・バカ穴/ザグリ穴の書き方【2026年版】

2026/4/10

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ねじ穴・タップ穴の図面指示 完全ガイド|下穴径早見表・有効ねじ深さの決め方・バカ穴/ザグリ穴の書き方【2026年版】

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株式会社renue

2026/4/10 公開

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ねじ穴・タップ穴とは?基本用語の整理

機械図面で最も頻繁に登場する加工指示の一つが、ねじ穴(タップ穴)の指示です。まず基本用語を整理します。

用語意味英語
ねじ穴(めねじ)穴の内面にねじ山が切られた穴Tapped Hole
タップ穴ねじ穴と同義。タップ工具でねじを切ることからTapped Hole
下穴タップ加工前にドリルで開ける穴Pilot Hole / Drill Hole
バカ穴(通し穴)ボルトを通すだけの穴(ねじなし)Clearance Hole / Through Hole
ザグリ穴ボルト頭を沈めるための座繰りCounterbore (CBORE)
皿ザグリ穴皿ボルト頭を沈めるためのテーパー座繰りCountersink (CSK)

ねじの図面表記の基本ルール(JIS B 0001)

おねじ(ボルト側)の描き方

  • 外径(山の頂):太い実線で描く
  • 谷径(谷底):細い実線で描く
  • ねじ部の端:太い実線で区切る

めねじ(タップ穴側)の描き方

  • 内径(谷底):太い実線で描く
  • 外径(山の頂):細い実線で描く
  • 正面図の場合:内径を太い実線の円、外径を細い実線の3/4円弧で描く

ポイント:おねじとめねじは太線・細線の関係が逆になります。これが最も間違いやすいポイントです。

ねじ穴の寸法指示方法

基本の表記フォーマット

ねじ穴の寸法は以下の形式で指示します。

M[呼び径] × [ピッチ] 深さ[有効ねじ深さ]

表記例

図面表記意味
M6M6並目ねじ(ピッチ1.0mm)、貫通
M6 深さ10M6並目ねじ、有効ねじ深さ10mm(止まり穴)
M6×0.75 深さ10M6細目ねじ(ピッチ0.75mm)、有効ねじ深さ10mm
M8×1.25 深さ15M8並目ねじ(ピッチ1.25mm)、有効ねじ深さ15mm
M10 貫通M10並目ねじ、貫通穴

並目ねじの場合:ピッチの記載は省略可能です(JIS B 0205準拠)。

細目ねじの場合:ピッチの記載は必須です。

下穴径の早見表

下穴径は「ねじの呼び径 − ピッチ」で簡易計算できます。以下は代表的なメートル並目ねじの下穴径一覧です。

ねじの呼びピッチ(mm)下穴径(mm)バカ穴径目安(mm)
M20.41.62.4
M2.50.452.052.9
M30.52.53.4
M40.73.34.5
M50.84.25.5
M61.05.06.6
M81.256.89.0
M101.58.511.0
M121.7510.213.5
M142.012.015.5
M162.014.017.5
M202.517.522.0

※バカ穴径はJIS B 1001の1級(標準)を参考にした目安値です。

下穴深さの指示方法

止まり穴のタップ加工では、下穴の深さ指示が重要です。

下穴深さの計算

下穴深さ = 有効ねじ深さ + 不完全ねじ部 + 余裕

  • 不完全ねじ部:タップの先端テーパー部分で、通常2~3ピッチ分
  • 余裕:切りくず溜まりとして1~2ピッチ分

例:M6(ピッチ1.0mm)で有効ねじ深さ10mmの場合

下穴深さ = 10 + 3(不完全ねじ3ピッチ) + 2(余裕) = 15mm

図面への指示方法

  • パターンA(推奨):ねじの呼びと有効ねじ深さのみ指示 → 「M6 深さ10」。下穴径・下穴深さは加工者に任せる
  • パターンB:下穴径と下穴深さも明示 → 「φ5ドリル深さ15、M6 深さ10」。精度が必要な場合に使用

ねじ穴の有効深さの決め方

有効ねじ深さは「ボルトがしっかり固定される最低限の長さ」です。以下が目安です。

母材の材質推奨有効ねじ深さ理由
鋼(SS400, S45C等)ねじ径の1.0~1.5倍M6なら6~9mm
鋳鉄(FC250等)ねじ径の1.5~2.0倍鋼より低強度のため深くする
アルミ合金ねじ径の2.0~2.5倍さらに低強度。ヘリサート併用も検討
樹脂ねじ径の2.5~3.0倍セルフタッピングねじも検討

バカ穴・ザグリ穴・皿ザグリ穴の指示方法

バカ穴(通し穴)

ボルトを通すだけの穴。ねじは切りません。

表記例:φ6.6 貫通(M6ボルト用のバカ穴)

ザグリ穴(Counterbore)

六角穴付きボルトやキャップスクリューの頭を沈めるための座繰りです。

表記例:φ6.6 貫通、φ11ザグリ深さ6.5(M6キャップスクリュー用)

皿ザグリ穴(Countersink)

皿ボルト(皿小ねじ)の頭を沈めるためのテーパー穴です。

表記例:φ6.6 貫通、90°皿ザグリφ12(M6皿ボルト用)

ねじ穴指示のよくある間違いと対策

間違い1:有効ねじ深さと下穴深さの混同

「深さ10」と指示した場合、有効ねじ深さなのか下穴深さなのか曖昧になることがあります。

対策:「M6 有効ねじ深さ10」と明記するか、断面図で下穴深さとねじ部を明確に描き分けましょう。

間違い2:貫通穴なのに深さを指示

貫通のタップ穴に深さを指示すると、止まり穴と誤解されます。

対策:貫通の場合は「M6 貫通」と明記しましょう。

間違い3:板厚に対してねじ深さが不足

薄板にタップを立てる際、有効ねじ山数が不足して強度不足になることがあります。

対策:有効ねじ深さの目安(材質別)を確認し、不足する場合はバーリングタップや裏面からのナット溶接を検討しましょう。

間違い4:ねじ穴とバカ穴の取り違え

組立図でどちらの部品にタップ穴を設け、どちらにバカ穴を設けるかが不明確な場合があります。

対策:部品図で各穴の指示を明確にし、組立図には参考としてボルトの呼びを注記しましょう。

ねじ穴と図面AI

ねじ穴の指示は「M6 深さ10」のような文字情報と、断面図での図形表現が組み合わさるため、AI-OCRによる自動読み取りでは両方の情報を統合する必要があります。

  • ねじ記号の自動認識:M6、M8等のねじ呼びをOCRで読み取り、標準の下穴径・バカ穴径を自動算出
  • 深さ情報の抽出:「深さ10」「貫通」などの指示を注記から自動判別
  • BOM自動生成:図面上のねじ穴情報から使用ボルトの種類・サイズ・数量を自動集計

renueでは、ねじ穴指示を含む加工図面のAI読み取り・データ化ソリューションを提供しています。お気軽にご相談ください。

まとめ

  • ねじ穴の基本表記は「M[呼び径] 深さ[有効ねじ深さ]」。並目ねじはピッチ省略可
  • 下穴径は「呼び径 − ピッチ」で簡易計算。図面には通常指示しない(加工者に委ねる)
  • 止まり穴の下穴深さは有効ねじ深さ + 不完全ねじ部 + 余裕で算出
  • 有効ねじ深さは母材の材質で変わる。鋼:1.0~1.5D、アルミ:2.0~2.5Dが目安
  • バカ穴・ザグリ穴・皿ザグリ穴は穴径+座繰り径+座繰り深さをセットで指示

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