Pipedriveとは?営業担当者が設計した世界100,000社以上が使うCRMツール
Pipedrive(パイプドライブ)は、2010年にエストニアで設立されたCRM(顧客関係管理)・SFAツールです。世界179か国以上・100,000社以上に導入されており(Pipedrive公式)、「営業担当者が自分たちのために設計したCRM」というコンセプトが特徴です。パイプライン(商談ステージ)を中心にした視覚的なインターフェースで、HubSpot CRMやSalesforceと比べて「使い始めのシンプルさと操作のしやすさ」に強みがあります。
Pipedriveが特に支持される理由は「パイプラインビュー」にあります。案件(ディール)がカンバンボード形式で一覧表示され、ドラッグ&ドロップでステージを進めるだけで商談の進捗管理が完結します。「次に何をすべきか」をアクティビティとして商談に紐づけることで、営業担当者が「管理のためのCRM入力」ではなく「営業を前進させるためのCRM活用」ができる設計になっています。また2025年にはAI営業アシスタント機能も強化され、次のアクション提案・リード優先度スコアリングなどのAI支援が追加されています。
Pipedriveの主な機能
- パイプライン管理(Pipeline View):商談(ディール)をカンバンボード形式で可視化します。ステージ(初回接触→課題確認→提案→見積→クロージング等)を自社営業プロセスに合わせてカスタマイズでき、各ステージの商談数・金額・平均停留日数を一目で把握できます。ドラッグ&ドロップでステージ移動が完結するため入力コストが低く、現場での定着率が高い設計です
- リード管理(Leads Inbox):まだ商談化されていない見込み客(リード)をディールとは別に管理します。リードの温度感に応じてディールに変換するタイミングを判断でき、パイプラインを「確度の高い商談のみ」に絞り込んで管理できます
- アクティビティ管理:各ディールに「電話」「メール」「ミーティング」「タスク」などのアクティビティを紐づけます。期日・担当者・備考を設定することで「次に何をすべきか」がダッシュボードで一覧表示され、フォローアップ漏れを防止します。AIアシスタントがアクティビティ完了後に次のアクションを自動提案します
- メール統合(Email Sync):GmailやOutlookと連携し、ディールに関連するメールを自動でログします。Pipedrive上から直接メールを送受信でき、メールの開封・リンクのクリックを追跡して顧客の反応をリアルタイムで確認できます(Growth以上)
- 自動化(Workflow Automation):「ステージが移動したらタスクを自動作成する」「ディールが停滞したら担当者に通知する」「ディール成約後にSlackに通知する」などのワークフローをノーコードで設定できます。Liteプランで10自動化、Growthで50、Premiumで150、Ultimateで250の自動化ルールを設定可能です
- レポート・売上予測:ステージごとの転換率・平均商談期間・担当者別成績・売上予測(パイプライン金額×確度)を自動集計します。ボトルネックとなっているステージ(停留日数が長い・離脱率が高いステージ)を可視化することで、営業プロセスの改善点を特定できます
Pipedriveの料金プラン(2025年11月改定後)
| プラン | 月払い | 年払い(/ユーザー/月) | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| Lite | $24 | $14 | パイプライン基本機能・SSO・2FA・モバイルアプリ |
| Growth | $49 | $24 | メール同期・自動化50件・製品カタログ |
| Premium | $79 | $49 | 自動化150件・電話サポート・LeadBooster・Projects含む |
| Ultimate | $99 | $69 | 自動化250件・サンドボックス環境・拡張電話サポート |
※2025年11月にプラン名が改定(旧Essential→Lite、旧Advanced→Growth、旧Professional→Premium、旧Enterprise→Ultimate)されています。価格はPipedrive公式サイト(pipedrive.com/pricing)掲載の2025年時点の参考値(米ドル建て、ユーザー/月)です。年払いで月払いより約30〜51%の割引があります。全プラン14日間の無料トライアルが提供されています(Pipedrive公式)。
Pipedriveの基本的な使い方
Step 1:パイプライン(商談ステージ)の設計
まず自社の営業プロセスを反映したパイプラインを設定します。「Settings」→「Pipelines」でステージ名と順番をカスタマイズします。一般的なB2B営業では「新規リード→初回接触→課題ヒアリング→提案・デモ→見積→クロージング→成約/失注」の6〜7ステージが目安です。各ステージに「成約確度(%)」を設定することで、パイプライン全体の売上予測が自動計算されます。
Step 2:ディールの追加とアクティビティ設定
「+Deal」ボタンでディールを追加します。ディール名・金額・担当者・クロージング予定日・紐づく企業・担当者を設定します。追加後はすぐに「アクティビティ」を登録します。「電話→課題確認」「メール→提案資料送付」などの具体的な次アクションに期日を設定することで、PipedriveのダッシュボードがToDoリストとして機能します。期日超過アクティビティは赤表示で警告されます。
Step 3:レポートでボトルネックを特定する
「Insights」タブのコンバージョンレポートで各ステージの転換率を確認します。「課題ヒアリング→提案」の転換率が低ければ「ヒアリング内容の質」に課題があり、「提案→見積」が低ければ「提案の刺さり方」に問題がある可能性があります。ステージ別の平均停留日数とあわせて分析することで、営業プロセスのどこを改善すると全体の成約率が上がるかを特定できます。
「常に仮説思考する」:Pipedriveの各ステージを仮説検証プロセスとして設計する
Renueの社内ガイドラインには「常に仮説思考する」として、「仮説とは事実に基づいた『考え』。8割の事実に2割の考えを持つことが『提案』であり価値。『感覚や意見』と『事実』は明確に分ける。何が事実で、それに対してどう考えるかを提言することが価値」という考え方があります。
Pipedriveのパイプライン管理において、多くの営業担当者が陥る失敗は「感覚ベースのステージ管理」です。「この案件は感触が良い」「そのうちクロージングできそう」という主観だけでディールを動かすと、パイプラインの予測精度が下がり、案件が停滞しても気づかない状態になります。Pipedriveを「仮説思考の営業ツール」として活用するフレームは以下の通りです。
- 各ステージを「仮説とその検証条件」で定義する:ステージを「初回接触→課題確認」と進めるための条件を「顧客が現状課題を言語化してくれた(事実)かつ解決意欲を示した(事実)」と定義します。主観的な「感触が良い」ではなく「何の事実が確認できたらステージを進める」という検証条件を設定することで、パイプラインの精度が向上します
- ディールの備考欄を「事実」と「仮説」で書き分ける:Pipedriveのディール詳細に商談メモを記録する際、「【事実】先方担当者が〇〇という課題を明言した」「【仮説】意思決定者は部長ではなくCFOと思われる。理由:予算言及がなく稟議フローの質問が多かった」という形で記録します。事実と仮説を分けることで、次の商談で仮説を検証するアクティビティを設定でき、ファクトベースの営業進行が習慣化されます
- 停滞ディールは「仮説の見直し」から入る:30日以上動いていないディールは「最初の仮説が間違っていた」サインです。停滞理由を「担当者が忙しいから」という感覚で保留にせず、「予算仮説(〇月に予算が承認される)が外れた」「課題仮説(〇〇が主課題と想定していたが△△が本当の障壁だった)を再設定する必要がある」という仮説の再構築から入ることで、失注か継続かの判断を早く下せます
PipedriveとHubSpot・Salesforce・Zoho CRMの比較
| 比較軸 | Pipedrive | HubSpot CRM | Salesforce | Zoho CRM |
|---|---|---|---|---|
| 最安プラン | $14/ユーザー/月〜(年払い) | 無料プランあり(有料$20〜) | $25/ユーザー/月〜(Starter) | $14/ユーザー/月〜(Standard) |
| 学習コスト | 低い(直感的UI) | 中程度(機能が多い) | 高い(カスタマイズ複雑) | 中程度 |
| パイプライン管理 | 非常に優れる(コア機能) | 良好 | 強力(カスタマイズ前提) | 良好 |
| マーケティング機能 | 限定的(CRM中心) | 充実(MA一体型) | 別製品(Marketing Cloud) | 標準的 |
| カスタマイズ性 | 中程度 | 中程度 | 最高水準 | 高い |
| 向いている企業 | 中小企業・スタートアップの営業チーム | インバウンド重視のマーケ&営業統合 | 大企業・複雑な営業プロセス | コスト重視・幅広い業種 |
よくある質問(FAQ)
Q. Pipedriveは日本語に対応していますか?
管理画面のUIは22言語に対応しており、日本語表示が可能です。ヘルプドキュメントや公式ブログの日本語コンテンツも提供されています(2025年時点)。日本語でのカスタマーサポートは提供されていませんが、英語サポートはチャットおよびメールで対応しています。
Q. 無料で使えますか?
無料プランは提供されていませんが、全プランで14日間の無料トライアルが提供されています(クレジットカード不要)。トライアル期間中はすべての機能をフル活用でき、自社の営業プロセスへの適合性を十分に確認してから契約判断ができます。
Q. HubSpotとPipedriveはどちらを選ぶべきですか?
「パイプライン管理・営業活動の可視化」が主目的であれば、シンプルで使いやすいPipedriveが適しています。インバウンドマーケティング(コンテンツ・メール・フォーム)と営業(CRM)を1ツールで統合したい場合はHubSpotが優れています。また無料でCRMを試したい場合もHubSpot CRMが選択肢になります。どちらも無料トライアルがあるため、実際の営業フローで試してから決定することを推奨します。
CRM導入・営業プロセス設計を相談したい方へ
RenueはPipedrive・HubSpot・Salesforce等のCRM/SFA導入支援・営業プロセス設計・パイプライン最適化・データドリブン営業の仕組み化の支援実績があります。「Pipedriveを導入したがうまく定着させられない」「営業プロセスをCRMに落とし込みたい」という方は、まずお気軽にご相談ください。
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