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オープンバンキングとは?API金融・BaaS・組込型金融の市場動向と企業活用の実践ガイド【2026年版】

2026/9/16 (更新: 2026/9/30)

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オープンバンキングの基礎から企業活用まで解説。API金融・BaaS・組込型金融の市場動向と日本の規制状況・導入ステップを紹介します。

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オープンバンキングとは?API金融・BaaS・組込型金融の市場動向と企業活用の実践ガイド【2026年版】

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株式会社renue

2026/9/16 公開2026/9/30 更新

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オープンバンキングとは

オープンバンキングとは、銀行が保有する顧客の金融データ(口座情報、取引履歴等)をAPI(Application Programming Interface)を通じてサードパーティに安全に共有する仕組みです。顧客の同意のもと、フィンテック企業やその他のサービスプロバイダーが銀行のデータにアクセスし、革新的な金融サービスを構築できるようになります。

グローバルのオープンバンキング市場は2025年に約357億ドルと評価され、2026年には約432億ドルに成長すると予測されています。ただし、357億ドルから432億ドルへの増加率は約21.0%です。CAGR 24.8%は、The Business Research Companyが2025年2月に公表した予測では2025年の388.6億ドルから2029年の941.4億ドルへの年平均成長率で、前記の357億ドル・432億ドルとは異なる系列です。調査会社・版・対象市場が対応するかを確認せず、両者を同じ予測として扱うことはできません。APIコール数も増加傾向にあるとされています。日本市場は2026年に約22億ドルに達する見通しです。Fortune Business Insightsの2026年9月14日更新版は21.7億ドルと予測しています。また、The Business Research Companyの世界市場レポートでは、アジア太平洋地域を予測期間の成長が最も速い地域としています。各社で世界市場の推計値・定義は異なるため、地域値と世界値は同じ調査の条件で比較します。

オープンバンキングの仕組み

APIによるデータ連携

銀行がオープンAPIを公開し、認可されたサードパーティがAPIを通じて顧客の口座情報や取引データにアクセスします。全ての連携は顧客の明示的な同意(コンセント)に基づいて行われ、OAuth 2.0などの認可フレームワークを使って、第三者のアクセス範囲を制御します。OAuth 2.0自体は利用者本人の認証方法を定める仕様ではなく、本人認証は銀行側の仕組みなどで別途行います。

三者間の関係性

プレイヤー役割具体例
銀行(データ保有者)APIを通じて顧客データを提供メガバンク、地方銀行、ネット銀行
TPP(サードパーティプロバイダー)APIを利用して新サービスを構築・提供フィンテック企業、会計ソフト、家計簿アプリ
顧客データ共有に同意し、革新的なサービスを利用個人消費者、中小企業

オープンバンキングの主要サービス形態

BaaS(Banking-as-a-Service)

銀行機能(口座開設、送金、融資等)をAPIとして提供し、非金融企業が自社サービスに銀行機能を組み込めるようにする仕組みです。BaaSプラットフォームはAPIゲートウェイ市場を牽引しており、中小銀行がスケーラブルにサービスを拡大する手段としても活用されています。

組込型金融(Embedded Finance)

ECサイト、SaaS、マーケットプレイスなど非金融サービスの中に、決済、融資、保険などの金融機能を組み込む形態です。ECプラットフォームを中心に、オープンバンキングを活用した組込型金融の採用が広がっているとされています。顧客が金融サービスの存在を意識せずにシームレスに利用できる体験を提供します。

アカウントアグリゲーション

複数の金融機関の口座情報を一元的に集約・表示するサービスです。家計簿アプリやPFM(Personal Financial Management)ツール、法人向けのキャッシュマネジメントツールが代表例です。

決済イニシエーション

銀行口座から直接決済を開始できるサービスです。クレジットカードを介さずに銀行間決済を実行でき、加盟店手数料の削減とリアルタイム決済の実現が可能です。

世界の規制動向

EU(PSD2/PSD3)

EUのPSD2(決済サービス指令第2版)第66・67条は、オンラインで利用できる決済口座について、利用者が決済開始サービス(PIS)・口座情報サービス(AIS)を利用するためのアクセスを口座管理サービス提供者に求めています。関連規則では専用インターフェースか顧客向けインターフェースの利用を認めており、全銀行データを無条件に公開する義務ではありません。欧州が市場全体の約36%を占めるという市場推計と、この制度上の義務は区別して扱います。PSD3と決済サービス規則(PSR)は2025年11月に暫定合意に達しましたが、2026年9月30日確認の欧州議会の手続記録ではPSD3は理事会の第1読会ポジション待ちであり、適用済みの制度とは扱いません。決済口座以外の金融データへの拡張を扱うFiDA(金融データアクセス枠組み)は別の立法案で、同日の手続記録では欧州議会の第1読会ポジション待ちです。

日本

日本では2017年の銀行法等の改正に基づき、2018年6月1日から電子決済等代行業者の登録制度が始まりました。金融庁は制度を所管する行政機関であり、単独で法律を改正したわけではありません。PSD2の口座アクセス規律とは異なり、銀行と電子決済等代行業者の契約に基づく連携を基本とし、改正法ではAPI導入に係る体制整備を努力義務として位置付けました。一方、連携・協働方針の策定・公表や、契約締結基準の作成・公表は制度上求められる事項です。「提携状況の公表」という一括した説明ではなく、これらを区別する必要があります。

英国

英国ではCMA(競争・市場庁)のRetail Banking Market Investigation Order 2017により、大手9銀行グループ(CMA9)に標準化されたオープンバンキングの仕組みの導入が求められました。同命令第14条では、個人・法人の当座口座データの読取り・書込み対応について2018年1月13日を期限としました。顧客の許可に基づく第三者アクセスであり、すべての英国銀行やすべての金融データへの一律の無条件公開義務とは異なります。

企業にとってのオープンバンキング活用

中小企業の財務管理効率化

複数の銀行口座のデータをAPIで自動集約し、リアルタイムのキャッシュフロー可視化、会計ソフトとの自動連携、経費精算の効率化を実現します。

与信・融資のスピード化

銀行口座の取引データをAPIで取得し、AIが与信判断を自動化するオンラインレンディングが拡大しています。決算書の提出を待たずにリアルタイムの取引データで融資判断ができるため、中小企業の資金調達のスピードが飛躍的に向上します。

顧客向けサービスへの金融機能組込

自社のWebサービスやアプリに、決済、分割払い、保険、ポイント連携などの金融機能をBaaS/APIで組み込み、顧客体験を向上させます。組込型金融により、金融機関でない企業も銀行等と連携して金融機能を提供できます。ただし、実際に行う業務に応じた法規制の確認が必要です。預金者のための口座情報取得・送金指図の伝達を業として行う場合は電子決済等代行業の登録、銀行のために預金・貸付け・為替取引の契約を代理・媒介する場合は銀行代理業の許可などが問題となり、APIを利用するだけで登録・許可が不要になるわけではありません。

導入のステップ

ステップ1: ユースケースの特定

自社の業務課題やサービス改善ポイントから、オープンバンキングAPIの活用ユースケースを特定します。財務管理の効率化、決済手数料の削減、新規金融サービスの構築など、ビジネスインパクトの大きい領域を優先します。

ステップ2: 規制要件の確認

電子決済等代行業の登録要件、顧客データの取扱いに関する規制、セキュリティ要件を確認します。電子決済等代行業の登録が必要な場合は、主たる営業所・事務所を管轄する財務(支)局または沖縄総合事務局を窓口として手続きを進めます。

ステップ3: APIプロバイダー・BaaSの選定

銀行API(各行の直接API)またはアグリゲーションプラットフォーム(Plaid、TrueLayer等)を選定します。国内サービスも会社名だけで同じ種類と扱わず、提供機能を分けて確認します。マネーフォワードは、自社サービスに加え、利用者が指定した第三者サービスへの口座情報連携を含むアグリゲーションサービスを説明しています。一方、freeeでは銀行口座とfreee会計の同期と、会計データ・業務機能を外部サービスと連携するfreee APIを区別します。いずれも、自社サービスから必要な銀行データを直接取得できる汎用の接続基盤として使えるかは、対象サービス・API仕様・契約条件を確認してください。API の安定性、対応金融機関数、セキュリティ水準、料金体系を評価します。

ステップ4: セキュリティとコンプライアンスの確保

OAuth 2.0による認可と、銀行側の本人認証やOpenID Connectなどを使う認証の役割を分けた実装、データ暗号化、監査ログの保持、インシデント対応体制の構築を行います。顧客のコンセント管理(同意の取得・撤回・管理)の仕組みも必須です。

ステップ5: ローンチとモニタリング

限定的なユーザーグループでパイロットを実施し、API連携の安定性とユーザー体験を検証した上で全面展開します。API呼び出しのエラー率、レスポンスタイム、利用状況を継続的にモニタリングします。

よくある質問(FAQ)

Q. オープンバンキングは安全ですか?

はい。オープンバンキングは顧客の明示的な同意に基づいて運営され、OAuth 2.0による認可、TLS暗号化、アクセストークンによるアクセス制御など高度なセキュリティ技術で保護されています。銀行のログイン情報をサードパーティに直接共有する従来のスクリーンスクレイピングよりも、API経由のデータ共有はリスクを抑えやすいとされています。ただし残存リスクや被害時の保護の範囲は、実装・事業者・法域によって異なります。

Q. 日本のオープンバンキングはEUと比べてどの程度進んでいますか?

日本は銀行法改正により制度的な枠組みは整備されていますが、EUのPSD2がオンライン決済口座に求める第三者アクセスへの対応とは制度が異なるため、銀行ごとのAPI対応状況にばらつきがあります。ただし、シンガポール・オーストラリアなどとともにアジア太平洋地域で普及が進む地域の一つとされており、今後の成長が見込まれています。

Q. 非金融企業でもオープンバンキングを活用できますか?

はい。ECサイト、SaaS、マーケットプレイスなど非金融企業がオープンバンキングAPIを活用して、決済の効率化、顧客の財務状況に基づくサービス提供、組込型金融の実装などを行うケースが急増しています。自社で金融機能を一から構築する必要はなく、BaaSプロバイダーのAPIを利用することで短期間での実装が可能です。ただし、提供する業務によって電子決済等代行業の登録や銀行代理業の許可などが必要になります。APIを利用すること自体で、これらの要件を免れるわけではありません。

まとめ

オープンバンキングは、API技術を通じて金融サービスのオープン化と革新を推進する世界的な潮流です。BaaS、組込型金融、アカウントアグリゲーション、決済イニシエーションなど多様なサービス形態が生まれ、The Business Research Companyの2025年公表値では、2025〜2029年のCAGRが24.8%と予測されていました。これは将来予測であり、観測済みの成長実績ではありません。日本でも規制フレームワークの整備が進み、フィンテック企業と銀行の連携が拡大しています。金融DXの基盤として、オープンバンキングの活用を検討してみてください。

株式会社renueでは、フィンテック領域のDX推進やAPI戦略のコンサルティングを提供しています。オープンバンキングの活用についてお気軽にご相談ください。

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FAQ

よくある質問

はい。オープンバンキングは顧客の明示的な同意に基づいて運営され、 OAuth 2.0による認可 、TLS暗号化、アクセストークンによるアクセス制御など高度なセキュリティ技術で保護されています。銀行のログイン情報をサードパーティに直接共有する従来のスクリーンスクレイピングよりも、API経由のデータ共有はリスクを抑えやすいとされています。ただし残存リスクや被害時の保護の範囲は、実装・事業者・法域によって異なります。

日本は銀行法改正により制度的な枠組みは整備されていますが、 EUのPSD2がオンライン決済口座に求める第三者アクセスへの対応 とは制度が異なるため、銀行ごとのAPI対応状況にばらつきがあります。ただし、シンガポール・オーストラリアなどとともにアジア太平洋地域で普及が進む地域の一つとされており、今後の成長が見込まれています。

はい。ECサイト、SaaS、マーケットプレイスなど非金融企業がオープンバンキングAPIを活用して、決済の効率化、顧客の財務状況に基づくサービス提供、組込型金融の実装などを行うケースが急増しています。自社で金融機能を一から構築する必要はなく、BaaSプロバイダーのAPIを利用することで短期間での実装が可能です。ただし、 提供する業務によって電子決済等代行業の登録や銀行代理業の許可などが必要 になります。APIを利用すること自体で、これらの要件を免れるわけではありません。

主に、銀行API(参照系・更新系)、OAuth 2.0/FAPI、PSD2/改正銀行法、BaaS(Banking as a Service)、組込型金融(Embedded Finance)、AISP・PISP、強力な顧客認証(SCA)、口座連携(電子明細・自動仕訳)、決済イニシエーション、与信・スコアリング、AIによる支援を活用した不正検知、AgentOps、ChatOps、データガバナンス、外部AIパートナー連携、社員教育、KPIモニタリング、などです。

主に、CIO・コンプライアンスの横串体制、AIによる支援を活用した不正検知・与信判定、SRE/プラットフォームエンジニアリングとの連携(API管理・MLOps)、AIエージェントによる例外処理・カスタマーサポート、AgentOps、ChatOpsによる規制対応連絡、データガバナンス(PII・金融データ)、外部AIパートナー(BaaS・AISPベンダー)との連携、社員教育(銀行法・資金決済法)、規制対応・コンプライアンス監査、KPIモニタリング(同意取得率・API成功率・利用率)、PDCAサイクル、です。オープンバンキングは単なるAPI連携ではなく、金融と非金融を結ぶ組織能力として、長期的な競争力の本質的な要素となります。

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