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Make.comの使い方完全ガイド|初心者向けにシナリオ作成・料金プラン・Zapierとの違いを解説

公開日: 2026/4/2

Make.com使い方を初心者向けに解説。シナリオ作成・料金・Zapierとの違いまで網羅。

Make.comとは?ビジュアルで組み立てるノーコード自動化プラットフォーム

Make.com(メイク・ドットコム)は、プログラミング不要でアプリ間のデータ連携・業務自動化ワークフローを構築できるノーコード自動化プラットフォームです。旧称「Integromat(インテグロマット)」として2012年に創業し、2022年に「Make」へ改称されました。Gmail・Slack・Google Sheets・Notion・Airtable・HubSpotなど2,000以上のアプリに対応しており、ドラッグ&ドロップのビジュアルエディターでアプリ間の「シナリオ(自動化フロー)」を組み立てられます。

Make.comの最大の特徴は「ビジュアルで複雑なフローを表現できること」と「Zapierと比較した場合の価格競争力」にあります。Zapierがステップを縦に並べたリスト形式でワークフローを設定するのに対し、Make.comはモジュールをキャンバス上につなぎ合わせる図示形式のため、分岐・ループ・並列処理を含む複雑な自動化フローをひと目で把握できます。また、2025年時点でZapierのProfessionalプランが月750タスクで約$20/月であるのに対し、MakeのCoreプランは10,000クレジット(オペレーション)で$9/月と、処理量あたりのコストが大幅に低い点も採用理由の1つです。

Make.comの主な機能

  • シナリオ(Scenario):Make.comにおける自動化フローの単位です。「どのアプリで何が起きたら(トリガー)」「何をするか(アクション)」を複数のモジュールをつないで定義します。シナリオは手動実行・スケジュール実行・Webhookによるリアルタイム実行の3種類から選べます
  • モジュール(Module):各アプリの操作を担うブロックです。「GmailのWatch Emails(メール受信監視)」「Google Sheetsへの行追加」「SlackへのメッセージPOST」のように、1アプリ1操作が1モジュールに対応します。モジュール間を線でつなぐことでデータの流れとシナリオを定義します
  • ルーター(Router):1つのデータフローを複数のパスに分岐させる機能です。「フォームの回答が『新規問い合わせ』なら営業チームのSlackに通知、『サポート依頼』ならカスタマーサポートのスプレッドシートに記録」という条件分岐をビジュアルで設定できます。Zapierにもパス機能はありますが、Make.comのルーターは複数分岐の並列処理が直感的に組み立てやすい点が特長です
  • フィルター(Filter):モジュール間にフィルターを設置し、特定の条件を満たすデータのみを次のモジュールに渡します。「件名に『緊急』が含まれるメールのみ処理する」「スコアが80以上のリードのみCRMに登録する」という絞り込みが設定できます
  • イテレーター(Iterator)とアグリゲーター(Aggregator):イテレーターは配列・リスト内の複数アイテムを1件ずつ個別処理します。アグリゲーターはその逆で、複数件のデータを1つにまとめます。「スプレッドシートの全行を1行ずつ処理してSlackに個別通知する」→「まとめて1通のレポートに集約する」という処理に使います
  • 実行履歴・エラー処理:各シナリオの実行ログが保存され、どのモジュールでエラーが発生したか・どのデータが流れたかを確認できます。エラーハンドリングの設定(エラー時に通知・リトライ・スキップ)もモジュール単位で設定できるため、本番運用後の監視・デバッグが容易です

Make.comの料金プラン(2025年)

プラン月額(年払)クレジット/月主な特徴
Free$01,000アクティブシナリオ2個・最小実行間隔15分・実行ログ7日間保存
Core$9〜10,000〜アクティブシナリオ数増加・最小実行間隔1分・実行ログ30日間保存
Pro$16〜10,000〜(Coreより高上限)Full-text execution search・カスタム変数・優先実行
Teams$29〜/ユーザーカスタムチーム機能・ユーザー管理・共有テンプレート
Enterprise要相談カスタムSSO・カスタムOAuth・高度な管理者機能・SLA

※価格はMake公式サイト(make.com/en/pricing)掲載の2025年時点の参考値(米ドル建て)です。2025年8月よりオペレーション数ベースからクレジットベースの課金方式に変更されました。最新情報は公式サイトでご確認ください。1クレジット=モジュール実行1回に相当します。

Make.comの基本的な使い方

Step 1:アカウント作成とシナリオの新規作成

make.comにアクセスし、メールアドレスまたはGoogleアカウントでサインアップします。ダッシュボードの「Create a new scenario」ボタンからシナリオ作成画面を開きます。画面中央に表示される「+」ボタンをクリックするとアプリ選択画面が開きます。

Step 2:トリガーとなるモジュールを設定する

最初に追加するモジュールがトリガー(シナリオの起点)です。例として「Googleフォームへの回答送信をトリガーにする」場合、Google Formsを検索して「Watch Responses」モジュールを選択します。Googleアカウントとの連携認証を行い、対象フォームを指定します。設定完了後、「Run once」でテスト実行してトリガーデータを取得します。

Step 3:アクションモジュールを追加してつなぐ

トリガーモジュールの右側に表示される「+」をクリックして次のモジュールを追加します。「Google Sheetsのスプレッドシートに行を追加する」場合はGoogle Sheetsを選択して「Add a Row」モジュールを設定します。各フィールドにはトリガーで取得したデータ(フォームの回答内容)を動的にマッピングできます。必要なモジュールをすべて追加・接続した後、「Run once」でフロー全体をテスト実行し、動作を確認します。

Step 4:スケジュールを設定してシナリオを有効化する

テストが通ったらシナリオ上部のスケジュール設定で実行間隔(Freeプランは最小15分、Coreプランは最小1分)を設定し、右下の「ON/OFF」トグルをONにします。これでシナリオが自動実行される状態になります。

「ありきたりを恐れない」:まず地味なシナリオから始めてこそ自動化は根付く

Renueの社内ガイドラインには「ありきたりを恐れない」という考え方があります。「提案が『ありきたり』『当たり前』でも良い。斬新なアイデアに価値はない。泥臭く実行する道を示す。ただし『なぜ今解決できていないのか』を自問し、妥当なロジックを積み上げる」という内容です。

Make.comで業務自動化を始める際にも、この「ありきたりを恐れない」姿勢が実は最も重要です。「AIで高度な判断を自動化する」「複数システムを横断するリアルタイム処理」といった複雑なシナリオを最初から目指す必要はありません。Make.comで価値を出す最速のアプローチは「誰もが地味だと思うありきたりなシナリオ」を1つ動かすことです。Make.comで最初に作るべき3つのありきたりシナリオを以下に示します。

  • 【シナリオ1:フォーム送信→スプレッドシートに記録+Slack通知】:お問い合わせフォーム・申込フォーム・社内申請フォームに回答が届いたタイミングでGoogle Sheetsに自動記録し、担当者のSlackチャンネルに通知するシナリオです。一見「ありきたり」に見えますが、これをMake.comで動かすだけで日次・週次の手動集計作業がなくなります。「なぜ今まで自動化されていなかったのか」は「設定する時間がなかっただけ」というケースがほとんどで、Make.comなら設定30分で解決できます
  • 【シナリオ2:定期メール→内容をスプレッドシートに蓄積】:毎日受信する定型レポートメール・請求書通知メール・ECサイトの注文通知メールをGmailで受信したタイミングでMake.comがキャッチし、件名・送信者・本文の必要部分を自動的にスプレッドシートに蓄積するシナリオです。手動コピペで管理していたデータが自動で一元化されます
  • 【シナリオ3:承認フロー通知の自動化】:スプレッドシートの申請シートに新しい行が追加されたら、承認者のSlackに申請内容・申請者・期限を通知するシナリオです。ルーターを使って申請種別によって通知先を変えることも容易で、「誰に承認依頼が届いているかわからなくなる」という問題を解決します

「斬新な自動化」を設計するより、今すぐ手作業で行われている「ありきたりな繰り返し作業」を1つ自動化することが最初の価値です。泥臭く1シナリオを作って動かした経験が、次の自動化アイデアを生みます。

Make.comとZapier・Google Apps Scriptの比較

比較軸Make.comZapierGoogle Apps Script
コスト$9/月〜(10,000クレジット)$19.99/月〜(750タスク)完全無料
連携アプリ数約2,000以上8,000以上(最多)Googleサービス中心(外部はAPI実装)
UIビジュアルキャンバス(柔軟・習熟が必要)リスト形式(直感的・初心者向け)スクリプトエディター(コーディング必要)
複雑なフロー分岐・ループ・並列処理が得意線形処理向けコードで自由に実装可能
プログラミング不要ほぼ不要完全ノーコードJavaScript必要
Google連携API経由(対応済み)API経由(対応済み)ネイティブ統合(最高水準)
向いている用途複雑な分岐・コスト重視・複数SaaS連携シンプルな連携・豊富アプリ数・初心者Google内自動化・無料で複雑な処理

よくある質問(FAQ)

Q. Make.comはZapierより難しいですか?

UIの習熟に少し時間がかかりますが、基本的な2〜3モジュールのシナリオはZapierと同程度の難易度です。Zapierがリスト形式で上から下に処理を並べるのに対し、Make.comはキャンバス上にモジュールを配置してつなぐ形式のため、フロー全体の構造を把握しやすい一方、最初は「どこに何を置くか」の感覚をつかむまでに少し時間がかかります。公式のチュートリアルが充実しており、最初のシナリオは30〜60分で作れます。

Q. 無料プランで実用的な自動化はできますか?

月1,000クレジット・アクティブシナリオ2個という制限の中で、シンプルな自動化(週に数回実行する程度の低頻度フロー)であれば無料プランで継続利用できます。1シナリオの実行で複数モジュールを処理する場合はクレジット消費が速くなるため、頻度・モジュール数によっては早期にCoreプラン($9/月)への移行が必要になります。まず無料プランで動作確認してから有料移行を判断する流れが自然です。

Q. Make.comの管理画面は日本語に対応していますか?

2025年時点では管理画面は英語のみです。ブラウザの自動翻訳を使うとボタンが機能しなくなるなどの不具合が報告されているため、英語のまま操作することを推奨します。ただし、UIはアイコンとビジュアルで直感的に理解できる設計のため、英語に慣れていなくても基本操作は比較的スムーズに習得できます。

Make.com・業務自動化を相談したい方へ

RenueはMake.com・Zapier・Google Apps ScriptなどのノーコードワークフローツールとAIを組み合わせた業務自動化・SaaS間連携・業務プロセス改善の支援実績があります。「どのツールで何から自動化すべきか整理したい」「Make.comのシナリオ設計・構築を支援してほしい」という方は、まずお気軽にご相談ください。

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