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減価償却費は販管費?製造原価?正しい計上区分と仕訳方法をわかりやすく解説

2026/8/23

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減価償却費を販管費・製造原価に区分する基準と仕訳例を解説。法人税法・会計基準の観点で整理【2026年版】

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減価償却費は販管費?製造原価?正しい計上区分と仕訳方法をわかりやすく解説

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株式会社renue

2026/8/23 公開

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減価償却費は販管費と製造原価のどちらに計上する?

減価償却費の計上区分は、その資産が何に使われているかによって決まります。製品の製造に使用される資産の減価償却費は「製造原価(売上原価)」に、販売活動や管理業務に使用される資産の減価償却費は「販管費(販売費及び一般管理費)」に計上します。

資産の用途計上区分具体例
製造に直接使用製造原価(売上原価)工場の建物、製造機械、金型
販売・管理業務に使用販管費本社ビル、営業車両、事務用PC、業務ソフトウェア

この区分は損益計算書の利益に直接影響します。製造原価に計上すれば売上総利益(粗利)が減少し、販管費に計上すれば営業利益が減少します(柏嵜税務会計事務所)。

損益計算書上での減価償却費の位置づけ

損益計算書では、減価償却費は以下の3か所に表示される可能性があります。

1. 売上原価(製造原価)の中

製造業の場合、工場の建物・設備・機械の減価償却費は製造原価に含まれます。製造原価報告書で「減価償却費」として内訳が表示され、最終的に損益計算書の売上原価に集約されます。

2. 販売費及び一般管理費の中

本社ビル、事務所の内装、営業用車両、事務用PC、業務ソフトウェアなど、製造以外の目的で使用される資産の減価償却費は販管費に計上されます。

3. 営業外費用

まれに、事業に直接関係しない遊休資産の減価償却費が営業外費用に計上されるケースがあります。

業種別の減価償却費の計上区分

製造業

製造業は最も区分が複雑です。工場関連の資産は製造原価に、本社・営業所関連は販管費に計上します。

資産計上区分
工場の建物製造原価
製造機械・装置製造原価
金型・治具製造原価
工場の車両(運搬用)製造原価
本社ビル販管費
営業車両販管費
事務用PC・ソフトウェア販管費

小売業・サービス業

製造活動がないため、減価償却費はほぼ全て販管費に計上されます。店舗の内装、什器備品、POS端末、業務用ソフトウェアなどが対象です。

IT・SaaS企業

サーバー・ネットワーク機器など、サービス提供に直接使用される資産は売上原価に計上するケースがあります。自社開発ソフトウェアは無形固定資産として計上し、耐用年数(原則5年)にわたって償却します。

判断に迷うケースの対処法

本社工場が一つの建物にある場合

管理部門と製造部門が同一建物に入っている場合は、床面積の使用割合で減価償却費を製造原価と販管費に按分します。例えば、建物の70%を製造に使用している場合、減価償却費の70%を製造原価に、30%を販管費に配分します。

開発費の償却

ソフトウェア開発費を資産計上した場合の償却費は、そのソフトウェアの用途によって区分が異なります。販売用ソフトウェアの償却は売上原価、社内利用ソフトウェアの償却は販管費に計上するのが一般的です(キヤノンITソリューションズ)。

リース資産

ファイナンスリースで取得した資産の減価償却費も、自社所有資産と同じ基準で区分します。製造用リース機械は製造原価、事務用リースPCは販管費です。

減価償却費の仕訳例

製造原価に計上する場合

工場の製造機械(取得価額1,000万円、耐用年数10年、定額法)の年間減価償却費:

借方金額貸方金額
製造経費(減価償却費)1,000,000減価償却累計額1,000,000

販管費に計上する場合

本社のPC(取得価額30万円、耐用年数4年、定額法)の年間減価償却費:

借方金額貸方金額
減価償却費(販管費)75,000減価償却累計額75,000

よくある質問(FAQ)

Q. 減価償却費の計上区分を間違えるとどうなりますか?

売上総利益(粗利)と営業利益の数値が正確でなくなります。例えば、製造原価に計上すべき工場設備の減価償却費を販管費に計上すると、粗利率が実態より高く、営業利益率が実態より低く表示されます。経営分析や製品別の収益性評価が不正確になるため、正しい区分が重要です。

Q. 中小企業の少額減価償却資産の特例で一括費用計上する場合は?

取得価額30万円未満の資産を一括費用計上する場合も、区分の考え方は同じです。製造用途であれば製造経費として、管理用途であれば販管費として計上します。

Q. 耐用年数はどう決まりますか?

税務上の法定耐用年数が国税庁の「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」で定められています。例えば、金属製造設備は10年、事務用機器は5年、ソフトウェアは5年(自社利用)です。

まとめ

減価償却費を販管費と製造原価のどちらに計上するかは、「その資産が製造に直接使用されるかどうか」で判断します。正しい区分は粗利率・営業利益率の正確な把握に不可欠であり、経営判断の精度を左右する重要なポイントです。


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FAQ

よくある質問

売上総利益(粗利)と営業利益の数値が正確でなくなります。例えば、製造原価に計上すべき工場設備の減価償却費を販管費に計上すると、粗利率が実態より高く、営業利益率が実態より低く表示されます。経営分析や製品別の収益性評価が不正確になるため、正しい区分が重要です。

少額減価償却資産の特例を活用して取得価額の小さい資産を一括費用計上する場合も、区分の考え方は同じです。製造用途であれば製造経費として、管理用途であれば販管費として計上します。最新の制度内容は国税庁公式情報で確認してください。

税務上の法定耐用年数が国税庁の『減価償却資産の耐用年数等に関する省令』で定められています。資産の種類(建物・設備・機器・ソフトウェア)ごとに年数が定められており、自社利用ソフトウェアや事務用機器など、財務会計と税務会計で取扱を整理する必要があります。

主に、定額法(耐用年数に応じて毎年同額を計上)、定率法(取得価額に対して一定率を毎年計上)、生産高比例法(生産量に応じて計上)、リース会計(オペレーティング/ファイナンス)、減損会計、税務上の特別償却・即時償却、IFRS基準と日本基準の差異、グループ内での会計方針統一、などがあります。

主に、製造原価と販管費の正しい区分、勘定科目体系の整備、固定資産管理システム(CMDB)と会計システムの連携、月次/四半期での減価償却シミュレーション、設備投資計画とFCF予測、事業セグメント別収益性管理、グループ会計(IFRS/日本基準)、税務戦略(特別償却・即時償却)、内部統制と監査対応、AIによる固定資産棚卸し、定例レビュー、です。減価償却は単なる事務処理ではなく、収益性と投資判断を支える経営の基本指標として、長期的な企業価値の本質的な要素となります。

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