株式会社renue
renueについて
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事業承継とは?
事業承継とは、企業の経営を現経営者から後継者に引き継ぐことです。単なる「代表者の交代」ではなく、経営権、資産(株式・不動産・設備等)、事業に必要な知的資産(ノウハウ・取引先関係・ブランド等)を包括的に引き継ぐプロセスです。
経済産業省の2017年推計を紹介する資料と中小企業庁の2018年年頭所感では、2025年頃までに70歳を超える中小企業・小規模事業者の経営者が約245万人となり、そのうち約127万人が後継者未定と見込まれていました。70歳は当時用いられた平均引退年齢で、127万は2026年の実測値ではなく、過去の将来推計です。事業承継の遅れは廃業による雇用喪失や地域経済の衰退につながるため、国を挙げての支援施策が展開されています。
事業承継の3つの方法
| 方法 | 概要 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 親族内承継 | 子や配偶者など親族に引き継ぐ | 従業員・取引先の理解が得やすい、株式の移転がスムーズ | 後継者に経営能力があるとは限らない、相続税の負担 |
| 従業員承継(役員・従業員への承継) | 社内の役員・従業員に引き継ぐ。株式取得の方法には、役員によるMBO、従業員によるEBOなどがある(事業承継ガイドライン) | 事業内容を熟知、企業文化の継続 | 株式取得の資金調達が必要。個人保証は後継者へ自動的に移るものではなく、新たな保証の要否と前経営者の保証解除を金融機関と協議する(経営者保証ガイドライン第6項) |
| 第三者承継(M&A) | 外部の企業や個人に売却・譲渡 | 広い候補者から最適な後継者を選定、創業者利益の実現 | 企業文化の変化リスク、従業員の不安 |
近年は後継者不在の企業が増加しており、第三者承継(M&A)の割合が急速に拡大しています。中小企業庁も第三者承継を積極的に推進する施策を展開しています。
事業承継で引き継ぐ3つの要素
1. 人(経営権)の承継
経営者としてのリーダーシップ、意思決定権、対外的な代表権を引き継ぎます。後継者の経営能力の育成には5〜10年の準備期間が理想的です。
2. 資産の承継
株式、事業用資産(不動産、設備、在庫等)、資金(運転資金、借入金)を移転します。株式の移転には相続税・贈与税の問題が伴うため、事業承継税制の活用が重要です。
3. 知的資産の承継
技術・ノウハウ、顧客基盤、取引先との関係、ブランド、企業文化など、目に見えない資産を引き継ぎます。最も時間がかかり、最も重要な要素です。
事業承継税制 — 2026年時点での期限と要件
法人版事業承継税制の特例措置では、認定を受けた会社・後継者等が要件を満たす場合、取得した対象非上場株式等に対応する相続税・贈与税の100%を納税猶予できます。取得時に自動で免税される制度ではなく、申告・担保提供・継続届出等が必要です。後継者の死亡等、所定の事由と手続により猶予税額が免除されます(国税庁の制度説明)。
特例措置の主な内容
- 対象株式数の上限撤廃:一般措置は総株式数の最大2/3まで、特例措置は全株式が対象。いずれも議決権に制限のない株式等に限り、他の適用要件も満たす必要がある
- 猶予割合100%:一般措置の猶予割合は相続税80%・贈与税100%。特例措置は両方100%であり、贈与税も80%から拡大したという意味ではない(国税庁の比較表)
- 雇用要件の弾力化:5年間平均で8割を下回ったことだけで認定取消・納税とはならないが、理由を都道府県へ報告して確認を受ける。認定経営革新等支援機関の所見が必要で、経営悪化等の所定の場合は同機関の指導・助言も受ける。報告書・確認書の写しは継続届出書に添付する(中小企業庁、国税庁の注2)
重要な期限
特例承継計画の提出期限:2027年9月30日
2026年10月1日確認時点では、提出期限は従来の2026年3月31日から2027年9月30日へ延長されています。期限までに特例承継計画を都道府県へ提出し、確認を受ける必要があります。対象となる贈与・相続等の期間は2018年1月1日〜2027年12月31日で、計画の提出期限とは別です。会社・後継者等の要件、認定・税務申告の手続も確認します(中小企業庁の現行案内、国税庁)。
事業承継・M&A補助金
以下は令和7年度補正予算「事業承継・M&A補助金」の16次公募の概要です。2026年10月1日確認時点で公募要領は公開済み、申請受付は2026年10月2日〜11月6日17時の予定です。表の金額は対象経費への補助上限で、事業費全額の給付ではありません。対象期間・補助率・賃上げや成約の要件を各類型の公募要領で確認します(事務局、16次公募パンフレット)。
| 枠 | 対象 | 補助上限 |
|---|---|---|
| 事業承継促進枠 | 公募申請期日から5年以内の親族内・従業員承継を予定する者の生産性向上の設備投資等 | 800万円。所定の賃上げで1,000万円。補助率1/2以内、小規模事業者の800万円以下の部分は2/3以内 |
| 専門家活用枠 | M&A仲介・DD等の専門家費用。仲介・FA費用は登録支援機関への委託等が条件 | 買い手・売り手600万円+DD費用200万円。100億企業特例は2,000万円、小規模売り手は450万円。未成約等では原則300万円、小規模売り手で引継ぎ未実現なら50万円等の別上限 |
| PMI推進枠 | M&A成立後3年以内の統合に係る専門家活用又は設備投資等。2類型の同一回の同時申請は不可 | PMI専門家活用150万円(1/2以内)。事業統合投資800万円、所定の賃上げで1,000万円(補助率は条件により1/2又は2/3以内) |
| 廃業・再チャレンジ枠 | M&Aに取り組んだ後の廃業・再チャレンジ、又は他枠と併用する事業承継・M&Aに伴う廃業費用等 | 300万円。小規模売り手支援類型での廃業費上乗せは150万円。単独は2/3以内、併用時は事業費の補助率に従う |
事業承継のプロセス — 5つのステップ
ステップ1:現状の把握(5年前〜)
会社の経営状況、財務内容、株式の分散状況、後継者候補の有無を整理します。中小企業庁が提供する「事業承継診断」を活用するのも有効です。
ステップ2:承継方法の決定(3〜5年前)
親族内承継、従業員承継、第三者承継(M&A)のいずれを選択するか決定します。複数の選択肢を並行して検討することも重要です。
ステップ3:承継計画の策定(2〜3年前)
後継者の育成計画、株式の移転計画、税務対策、事業承継税制の活用を含む具体的な計画を策定します。税理士・弁護士などの専門家の支援を受けることが推奨されます。
ステップ4:承継の実行(1〜2年前)
計画に基づき、経営権の移転、株式の譲渡、取引先・金融機関への説明を実行します。従業員への丁寧なコミュニケーションも不可欠です。
ステップ5:承継後のフォロー(承継後1〜3年)
新経営者による経営の安定化を支援します。前経営者が一定期間アドバイザーとして関与するケースも多いです。M&Aの場合はPMI(経営統合)が最重要タスクとなります。
よくある質問(FAQ)
Q. 事業承継はいつから準備すべきですか?
理想的には引退予定の5〜10年前から準備を始めることが推奨されています。特に後継者育成には時間がかかるため、早めの着手が重要です。「まだ元気だから」と先送りにするケースが多いですが、突然の病気や事故に備え、60歳前後から本格的な検討を始めましょう。
Q. 後継者がいない場合はどうすればいいですか?
M&A(第三者承継)が最も現実的な選択肢です。M&A仲介会社やM&Aマッチングプラットフォーム(バトンズ、トランビ等)を活用して買い手を探すことができます。事業承継・M&A補助金の「専門家活用枠」で仲介費用の一部を補助してもらえる場合もあります。「廃業」の前に、まずM&Aの可能性を探ることをおすすめします。
Q. 事業承継税制の特例措置は今からでも間に合いますか?
2026年10月1日現在、特例承継計画の提出期限は2027年9月30日で、申請可能な期間内です。対象となる贈与・相続等は2027年12月31日までです。計画作成だけで適用が確定するわけではないため、認定経営革新等支援機関や税理士と要件・必要書類を確認し、都道府県への計画提出・確認、認定、税務申告をそれぞれ準備します(現行の提出期限)。
まとめ
事業承継は、親族内承継・従業員承継・第三者承継(M&A)の3つの方法があり、後継者不在の場合はM&Aが現実的な選択肢です。法人版事業承継税制(特例措置)による対象株式等に係る相続税・贈与税の条件付き100%納税猶予や、事業承継・M&A補助金など、国の支援制度も充実しています。
特例承継計画の提出期限は2027年9月30日、対象となる贈与・相続等は同年12月31日までです(2026年10月1日確認)。提出・認定・申告は別の手続として準備してください。5〜10年の準備期間を見据え、早めに専門家に相談しましょう。
renueは、事業承継後のDX推進・企業価値向上を支援します。M&A後のPMI支援、AI活用による業務効率化、データ基盤構築まで、承継後の成長戦略をサポートします。




