株式会社renue
renueについて
renueは、AIで業務を実装する会社です
AIコンサルティングから図面AI・広告運用エージェント・コールセンターAIまで、実際に動いているサービスをご覧いただけます。renueが何をしている会社か、まずはサービス一覧からご確認ください。
雇用契約書は労働者と使用者の合意内容を記録する書類です。一方、労働条件の明示には法令上の義務があり、書類の名称だけで要件を満たすわけではありません。2026年10月24日時点の厚生労働省資料をもとに、書き方、公式のモデル様式、2024年の変更と2026年10月に追加された明示事項、電子交付の条件を整理します。
雇用契約書と労働条件通知書を区別し、最新の様式を選ぶ
厚生労働省の労働契約法の解説では、労働契約は当事者の合意で成立するとされています。雇用契約書への署名・押印が、すべての労働契約の一律の成立要件になるわけではありません。ただし、合意で契約が成立することと、使用者が必要な労働条件を明示する義務は別です。「契約書を作らなければ通知も不要」とは解釈できません。
| 書類 | 確認する役割 | 運用上のポイント |
|---|---|---|
| 雇用契約書 | 双方が合意した条件を記録する | 対象者、条件、合意した内容と時点が分かるようにする |
| 労働条件通知書 | 使用者が法令に沿って条件を明示する | 対象者に必要な項目、方法、締結・更新の時点を確認する |
| 労働条件通知書兼雇用契約書 | 条件の通知と合意の記録を一つの書類で扱う | 明示・本人への交付・合意の確認をそれぞれ行う |
通知書は合意内容を確かめる資料にもなります。契約書はトラブル防止効果が高く、通知書は低いといった一律の比較より、実際に何を伝え、どの条件へ合意したかを確認できることが重要です。兼用する場合も、表題や署名欄を追加するだけで完了とせず、必要項目が記載され、本人が受け取れる方法で交付されたかを確かめます。
テンプレートは厚生労働省の主要様式ダウンロードコーナーから取得できます。一般労働者、短時間労働者、派遣労働者、建設・林業等の区分があり、適用時期も記載されています。2026年10月1日以降に使用する様式と、それ以前の様式を取り違えないようにします。モデルに含まれる選択肢や記載要領まで読み、自社の雇用条件に対応するものを選びます。
作成時は、採用時の条件、人事制度、就業規則、賃金規程をそろえ、どの版を使ったかを記録します。他社の例文を流用して、自社にない手当や勤務制度を記載しないことも大切です。就業規則と個別契約の関係や条件変更に迷う場合は専門家へ確認します。規程側の整備は就業規則の作り方も併せて確認してください。
該当しない選択肢を残したまま交付せず、誰に適用する条件かが分かるように仕上げます。
記載事項は、契約期間・場所と業務・時間・賃金・退職から確認する
書類は、必要な条件を対象者ごとに確定してから作ります。2026年10月以降の一般労働者用モデルには、契約期間、場所と業務、勤務時間、休日・休暇、賃金、退職等の欄と記載要領があります。以下は確認のための要点であり、これだけで全員に使える契約書になるものではありません。個別に適用される制度や雇用形態に応じ、公式様式と記載要領へ戻って確認します。
| 項目 | 記載・照合する内容 |
|---|---|
| 契約期間 | 期間の定めの有無、有期なら開始・終了、更新の有無と判断基準、更新上限 |
| 場所・業務 | 雇入れ直後の内容と将来の変更範囲を分ける |
| 勤務時間等 | 始業・終業、休憩、所定時間外労働、交替制等の適用、休日・休暇 |
| 賃金 | 基本給・手当の額や計算、支払方法、締切日・支払日、割増賃金等 |
| 退職 | 定年、自己都合退職の手続、解雇の事由・手続等 |
| その他 | 制度がある場合の事項、雇用形態ごとの追加明示、相談窓口等 |
場所と業務は、入社時点の担当と異動等で変わり得る範囲を混ぜないようにします。記載の考え方の例として、実際に業務を限定し変更を予定しない契約なら、雇入れ直後の業務を特定し、変更範囲を「変更なし」とする整理が考えられます。これは一部の記載例です。全社員へ同じ文を使うのではなく、契約の実態に合わせて人事担当が確認します。
賃金は総額だけで済ませず、内訳と計算方法を対応づけます。固定残業代を設ける場合は、対象となる時間と金額、通常の賃金との区別、不足する割増賃金の追加支払を確認します。厚生労働省の解説も、通常の賃金部分と固定残業代の判別、法定の計算額を下回る場合の差額支払を説明しています。固定額を書けば、追加支払や労働時間の管理が不要になるわけではありません。
明示する事項と、書面交付等が必要な事項の範囲も区別します。昇給に関する事項は労働基準法の書面交付義務では除外される一方、短時間・有期雇用労働者の昇給の有無には別の文書明示義務があります。退職手当、賞与、食費等の負担、安全衛生、休職等も制度の有無や適用条件を確認します。空欄をAIで推測して埋めず、人事制度と本人の条件を照合して確定します。
2024年の変更と2026年10月の追加事項を、対象・時点で確認する
2024年4月の労働条件明示の変更では、就業場所・業務の変更範囲、有期契約の更新上限、無期転換に関する明示等が追加されました。全項目を全員へ同じ時点で通知する仕組みではありません。契約期間や更新の履歴を確認し、対象と必要なタイミングを分けて管理します。
| 対象・時点 | 2024年からの確認事項 |
|---|---|
| すべての労働契約の締結時と有期契約の更新時 | 雇入れ直後に加え、就業場所・業務の変更の範囲 |
| 有期契約の締結時と更新時 | 更新上限の有無と内容 |
| 初回締結後に更新上限を新設・短縮するとき | その理由をあらかじめ説明 |
| 無期転換申込権が発生する契約の更新時 | 申込機会と無期転換後の労働条件 |
無期転換は、有期契約を一定期間続ければ自動的に正社員になる、という説明に置き換えません。対象となる契約の通算期間、申込権の発生、本人の申込み、転換後の条件や特例を確認します。最初に申込権が発生する契約の後も有期契約を更新する場合は、更新のたびに必要な明示を確認します。対象者の判定を契約書一枚の記載だけで行わず、契約履歴を参照する運用が必要です。
さらに、2026年10月1日施行・適用の見直しでは、パートタイム・有期雇用労働者を雇い入れる際に、通常の労働者との待遇の相違の内容・理由等について説明を求められる旨の明示が追加されています。従来の昇給・退職手当・賞与の有無、相談窓口に加えて確認します。全員へ新たな賃金額の記載を一律に義務付ける変更と混同しないようにします。
厚生労働省の2026年改正リーフレットには、この明示事項の記載例も掲載されています。実務では、説明を求める申出先と苦情等の相談窓口を本人が特定できるように整えます。最新モデルの該当欄と網掛け部分、記載要領を見て、対象者に必要な項目を確認しましょう。古いテンプレートのファイル名だけを「2026」に変えるのではなく、項目と通知の工程まで更新します。
社内ひな形だけでなく、採用部門が使う入力フォームや確認リストも同じ項目へそろえます。
電子交付・合意・保管を分け、確認できる業務の流れを作る
労働条件通知を電子化する場合は、サービスの契約より先に、本人への交付条件を確認します。厚生労働省の事業主向け資料では、労働者が希望する場合に、出力して書面を作成できる電子メール等の方法を利用できると説明されています。会社が電子化を決めたことだけで、本人の希望を確認したことにはなりません。希望しない場合の書面交付も運用に組み込みます。
同資料は、希望の個別・明示的な確認、到達したかの確認、保存しやすい添付ファイル等の利用も案内しています。送信完了の画面だけを見て終わらず、宛先、添付した版、本人が内容を確認できる状態かを確かめます。SNS本文へ条件を細切れに記載すると、保存や印刷の際に確認しづらくなります。労働者が後から必要な条件を取り出せる形を選びます。
通知を届ける工程と、雇用契約の内容に合意したことを記録する工程も分けます。兼用書類や電子契約サービスを使う場合は、作成、確認、交付、合意の状況をそれぞれ把握できるようにします。一般的な仕組みは電子契約の基礎、サービスの操作はクラウドサインの使い方で補えます。個別サービスの機能を利用しただけで、すべての明示・合意の要件を満たしたとは判断しません。
保管時は、本人へ交付した確定版と、社内の作成途中の版を区別します。就業規則や賃金規程を参照する場合は、適用する版と本人が確認する方法も管理します。閲覧権限、誤送信防止、退職後に必要な確認ができるかを検討し、保存対象・方法・期間は雇用関係の要件に沿って確認します。
renueのFDEサービスでは、要件整理から設計・実装・運用までを支援しています。人事労務で、承認済みのひな形からの書類作成、入力漏れの確認、交付状況や更新期限の台帳、既存の人事労務サービスとの連携を整えたい場合にご相談いただけます。法令に沿う条件や書類内容の判断は人事担当・専門家が確認し、AIや自動処理が担う範囲を決めます。既存サービスの比較は人事労務ソフトの選び方も参考にしてください。

