株式会社renue
renueについて
renueは、AIで業務を実装する会社です
AIコンサルティングから図面AI・広告運用エージェント・コールセンターAIまで、実際に動いているサービスをご覧いただけます。renueが何をしている会社か、まずはサービス一覧からご確認ください。
業務改善提案書は、課題、選択肢、費用、実行条件を示し、何を承認してほしいかを共有する文書です。書式を整える前に、確認した事実と未確認の仮定を分けます。本記事では、使えるテンプレート、試算の作り方、テーマ別の架空例を示します。承認率や削減効果を保証するものではありません。
業務改善提案書は、課題の根拠と承認してほしい範囲から書く
最初に「どの業務の、どの問題を、誰の判断で変えるのか」を決めます。改善対象は部署名だけでなく、受付から完了までの範囲、関係者、入力と成果物で示します。今回は現状調査の承認がほしいのか、限定した試行か、本番導入までかを区別すると、読み手が予算とリスクを判断できます。社内に指定の稟議様式や決裁権限がある場合は、それに合わせて構成を調整します。
現状欄には、実際の手順、処理件数、作業時間、待ち時間、差し戻し等を記録します。日本生産性本部の業務改善の解説は、処理そのものに使う時間と、停滞を含む開始から終了までの期間を分けています。また、本来の作業が短縮しても付随作業が増える場合があると説明しています。入力だけを短縮した試算で、確認・修正や後工程まで改善したと判断しないことが大切です。
観測した事実と原因の仮説も分けます。「承認待ちが長い」は状態の説明で、「承認段階が多いから」と結論付ける前に、不備の差し戻し、担当者への通知、代理承認や確認基準を調べます。対策は、新しいツールの導入だけでなく、入力項目、担当、手順、依頼の仕方の変更や、現状維持も含めて比較します。原因を確かめる調査が必要なら、その調査自体を最初の提案にできます。
Lean Enterprise InstituteのA3解説は、問題・分析・対策・実行計画の整理に加え、具体的な問題を巡る対話を重視しています。A3という用紙や完成した様式だけを導入すれば合意できるという説明ではありません。本記事のテンプレートも、関係者と前提を確認するための提案であり、A4の特定枚数が全社共通の正解というものではありません。
資料は、意思決定に必要な本文と、測定データや見積書等の根拠を分けると扱いやすくなります。タイトルは「請求書の入力・確認工程を試行し、処理時間を検証する」のように、変更と確認したい内容を示します。未検証の削減額を確定的な成果として見出しへ置かず、観測日、対象、推計方法が分かる根拠を添えます。数値がまだないことを隠さず、誰がいつ調べるかを示してください。
部分的な手順改善では解決できず、部門をまたぐ役割や業務全体の再設計が必要な場合は、BPRの進め方と、業務改善・自動化の使い分けも参照できます。提案書の作成と、改善の対象範囲を決める作業を行き来しながら検討を進められます。
そのまま編集できる提案書テンプレートと、記入する順序
以下は本記事が提案する汎用書式です。会社の指定様式、承認権限、対象業務に合わせて追加・省略してください。空欄を見栄えのよい断定で埋めず、「未確認」「推計」「試行で確認する目標」と記載できます。最終的には、判断に必要な未確認事項と、実行前に解消すべき事項が区別できる状態にします。
業務改善提案書 提出日/作成者/判断を依頼する相手: 【提案の要旨】 対象業務と今回変更すること: 今回承認してほしい範囲・予算・判断期限: 【背景と対象範囲】 開始・終了点/対象部署・件数・期間: 対象に含めない業務/関係する後工程: 【現状・課題と根拠】 現在の手順/作業時間・待ち時間・不備: 測定方法・対象日・資料の所在: 確認した事実/原因の仮説/未確認事項: 【選択肢と推奨案】 現状維持・手順変更・ツール導入等の比較: 選ぶ理由/必要な条件/採用しない案の理由: 【効果・費用・不確実性】 現状値/改善後の目標または推計とその根拠: 追加の確認・修正・保守作業: 工数換算の便益/現金支出の削減: 初期費用/継続費用/社内作業と見積条件: 効果が小さい場合・費用が増えた場合の見通し: 【試行・実行と事後確認】 担当者/協力部署/承認者/段階ごとの期限: 対象データ・権限/教育・引き継ぎ: リスク/停止・復旧・本番移行の条件: 測る指標と分母/測定者・測定日: 継続・修正・中止を判断する相手と方法: 【添付資料と変更履歴】 業務フロー/測定記録/見積書/比較表: 関係者からの指摘と修正内容:
記入は、現状と課題、選択肢、費用と効果、実行条件の順に進め、要旨は最後に整えます。対象業務を知らない相手も判断できるように、専門用語と工程の関係を説明します。測定値がない場合は、担当者の聞き取りなのか、記録からの集計なのかを明記し、対象件数が少ない推計を全社実績としないようにします。
実行計画には、作る人だけでなく、使う人、承認する人、障害や例外へ対応する人を置きます。Montana State UniversityのA3手順解説も、実施計画、事後確認、影響を受ける関係者との協議、承認、実施、評価を扱っています。これは改善手順の参考資料であり、日本企業の決裁規則や法令上の承認要件を定めるものではありません。
相談段階では、完成度を固定の割合で評価するより、何が未決で何を相談するかを示す方が具体的です。一方、本番の支出や権限変更を伴う決裁では、未確認の条件を残したまま実行しないよう、承認対象と条件を明示します。短い資料と十分な根拠は両立できるため、本文を簡潔にしても、見積条件や測定記録を省略しないでください。
効果試算と例文:架空の目標を、実績や現金削減と混同しない
時間削減は、対象件数と工程をそろえて計算します。「改善前の1件あたり時間×件数」は現状の総時間です。削減時間は「改善前後の1件あたり時間の差×同じ件数」で求め、分を時間へ換算する場合は60で割ります。確認・修正や差し戻しを別集計にするなら、前後で同じ扱いにします。件数や難易度が変化した場合は、その差も記録します。
例文1:入力・確認工程の見直し
以下の数値は計算方法を示す架空の仮定で、renueや他社の実績、製品の性能、相場ではありません。「現状を月40時間、試行目標を月8時間と仮置きし、入力後の確認・修正を含めて検証する。時間単価は5,000円、継続費は年60万円と仮定する。初期費用・教育・連携・保守等は見積もりと社内作業を確認し、未計上とする」という書き方にします。
| 項目 | 上記仮定による計算 |
|---|---|
| 月の削減時間 | 40−8=32時間 |
| 年の工数換算便益 | 32時間×12か月×5,000円=192万円 |
| 継続費を差し引いた工数換算便益 | 192万円−60万円=132万円。未計上費用は別途控除 |
この132万円は、給与や外注費が実際に減った金額とは限りません。空いた時間を何へ振り向けるか、支出削減があるならどの契約・費目が変わるかを書きます。ACCAの投資回収期間の教材は、関連する現金収支とその発生時期を使う点を説明しています。年額利用料を自動的に初期投資としたり、工数換算だけから現金での回収月数を出したりしません。教材の一般的な評価方法と、日本の会計・税務処理も区別します。
例文2:営業日報の入力と引き継ぎ
「日報がメール等に分散し、過去の対応を探す作業が発生している。入力項目と保管先をそろえる案を試し、記入時間、管理者の確認時間、引き継ぎ時の検索時間を測る。既存情報の移行、入力負担、閲覧権限も確認する」と記載します。これは架空の設計例です。ツールを入れれば記入時間や受注率が一定の幅で改善するとは予測せず、現状値の測定と目標設定を提案に含めます。
例文3:社内申請の滞留の見直し
「申請の受付から決裁までを、処理と待ち時間に分けて調べる。不備の確認基準、通知、代理対応、承認段階の変更案を比較する。対象案件を限定して、決裁までの期間と差し戻し、不適切な承認がないかを確認する」とします。これも架空例です。任意の金額を全国共通の承認基準にせず、社内規程と責任者の判断に沿ってルートを設計します。
試算は、効果が小さい場合や定着が遅れた場合も比較します。売上、品質、利用者の負担等、単純に金額へ換算しにくい項目は、測定方法と判断条件を別に置きます。承認を得るために一つの大きな削減額へまとめず、何が分かっていて、何を試行で確かめるかを示してください。
提案の内容をスライドへまとめるときは、PowerPoint資料の構成・デザインと共有前の確認点で、読み手と判断依頼からの構成、文字・色・図表、読み上げ順序と元データの照合を確認できます。提案書の仮定や未確認事項を見た目の整理で消さず、今回判断してほしい範囲と根拠資料を行き来できる形にしてください。
改善案をAI利用の予算・権限の承認へ進めるときは、検証利用、本番導入、データ送信や書込みのどこまでを認めるかも具体化します。AI導入の稟議書と5つの数値欄・承認条件のテンプレートでは、現状・予算・品質・支出への影響と検証の限度を整理しています。工数換算と現金支出、予測と実績を分け、未解決事項の担当と次の判断を決める際に参照できます。
提出・実行・振り返りと、AIを使う場合の確認範囲
提出前は、対象業務の担当者と後工程の責任者に、事実と変更点を確認します。自分の部署の作業が減っても、別部署へ確認が移るなら、その負担を計画へ反映します。予算の判断者には、今回求める決裁、条件付きで進める項目、別途判断する項目を伝えます。改善提案の説明と、支出・権限・本番変更の実行許可を同じものとして扱わないことが大切です。
承認されなかった場合は、費用、効果の根拠、実行体制、優先順位等、どの条件が判断を分けたのかを確認します。単に文章を強く書き換えるより、低負担の代替案、対象を絞った調査、測定方法の見直しを検討します。変更前後の前提を残しておけば、どこを修正したか説明できます。すべての提案が再提出で通るわけではなく、中止や保留も選択肢として扱います。
実行後の報告では、提案時の現状値・目標と同じ対象、期間、分母で比較します。想定した効果だけでなく、追加作業、障害、利用されなかった機能も記録します。試行結果がよくても、そのまま全社へ外挿せず、部署ごとの件数、データ、教育や運用条件を確認します。確認した結果に応じて、継続・修正・中止の判断を行い、担当者と見直す時期を決めます。
AIは、承認済み情報からの構成案作成、抜け漏れの確認、表現の整理等に使えます。ただし、社内資料や個人情報を入力してよい環境か、送信先と保存・学習条件、アクセス権を確認します。AIが補った顧客名、実績、製品機能、制度、価格や引用は、そのまま採用しません。現場で観測していない原因を確定事項として書かせず、仮説と出典を人が確認します。
提案した改善をシステムへ実装する段階では、renueのFDE支援へ相談できます。公開案内は、現場の要件整理、設計・実装・運用、KPI設計と成果レビューを対象としています。相談時は、業務フロー、制約、利用中のシステム、関係者、承認してほしい範囲を共有すると検討を具体化できます。社内決裁の通過や、特定期間・金額での削減を保証するサービスとは扱いません。
本記事では、提案書を承認のための資料、実施後の報告を結果の確認として使い分けました。途中の試行報告や追加提案が必要なら、両者を行き来して構いません。形式を完成させることだけを目標にせず、事実、仮定、判断、実行結果を追える記録を残すことを提案します。
