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広告代理店のPR部門の業務内容|プレスリリース作成からメディアリレーション・危機管理まで徹底解説
PR(パブリックリレーションズ)部門は、広告代理店の「earned media(獲得型メディア)」を担う部門です。広告が「お金を払って枠を買う」ペイドメディアであるのに対し、PRは「メディアに取り上げてもらう」アーンドメディアを獲得する活動です。プレスリリースの作成・配信、メディアリレーション(記者との関係構築)、イベント・記者会見の企画、クリッピング(掲載実績の管理)、危機管理広報まで、企業の情報を社会に伝える全プロセスを担います。
本記事では、PR部門の主要業務(プレスリリースの作成・配信、メディアリレーション、PRイベント・記者会見、クリッピング・効果測定、危機管理広報)を具体的に解説します。
PR部門の主要業務
業務1:プレスリリースの作成・配信
業務の詳細
- プレスリリースの企画:クライアントの新商品、経営方針、調査結果等のニュースバリューのあるテーマを選定
- プレスリリースの作成:ジャーナリスティックな文体で、5W1Hを明確にしたプレスリリースの執筆(出典:PR TIMES "メディアリストの作り方")
- 配信:PR TIMES、@Press等のプレスリリース配信サービスでの配信、記者クラブへの投げ込み
- メディアキャラバン:重要なリリースの場合、個別にメディアを訪問して説明する「キャラバン活動」の実施
- フォローアップ:配信後のメディアからの問い合わせ対応、追加取材の調整
この業務で人間にしかできないこと
- ニュースバリューの判断(「この情報はメディアが取り上げたいと思うか」の報道価値の見極め)
- 記者が興味を持つ「切り口」の発見(「同じ情報でも、社会的文脈と結びつけると記事になる」の発想力)
業務2:メディアリレーション
業務の詳細
- メディアリストの構築:業界担当記者、業種別メディアの記者リストの作成・更新
- 記者との関係構築:定期的な情報交換、ランチミーティング、懇親会を通じた記者との信頼関係の構築
- メディア取材の設定:記者からの取材依頼に対する社内調整、取材場所・日程の設定
- 記者ブリーフィング:クライアント企業の経営者やスポークスパーソンへの取材対応準備(想定Q&A、キーメッセージの整理)
- メディアモニタリング:クライアントや競合に関する報道の日次モニタリング
この業務で人間にしかできないこと
- 記者との信頼関係構築(「この人からの情報なら信頼できる」と思われる長期的な関係構築)
- 記者の「興味」の読み取り(「この記者は今どんなテーマに関心があるか」の対人理解力)
業務3:PRイベント・記者会見
業務の詳細
- 記者会見の企画・運営:新商品発表会、経営方針説明会等の記者会見の企画・準備・当日運営
- メディアイベントの企画:体験型イベント、工場見学、試食会等のメディア向けイベントの企画・実施
- SNSとの連動:PRイベントとSNS施策の連動(ライブ配信、ハッシュタグキャンペーン等)
- インフルエンサーリレーション:ブロガー、YouTuber等のインフルエンサーとの関係構築・協業
- アワード・コンテストの企画:業界アワード、コンテスト等のPR施策の企画・運営
この業務で人間にしかできないこと
- イベントの「話題性」の設計(「このイベントならメディアが取材に来る」の企画力)
- 当日のメディア対応(記者からの予想外の質問への即時対応は人間の臨機応変さが必要)
業務4:クリッピング・効果測定
業務の詳細
- クリッピング:テレビ、新聞、雑誌、Webメディアに掲載された記事・放映された番組の収集・記録
- 広告換算値の算出:掲載された記事の面積やTV放映時間を広告料金に換算した「広告換算値」の算出
- メッセージ浸透度の分析:掲載記事にキーメッセージがどの程度反映されているかの分析
- SNSでの反響分析:PR施策に対するSNS上の反応(投稿数、エンゲージメント、感情分析)の分析
- PRレポートの作成:クリッピング結果と効果分析をまとめたPRレポートの作成
この業務で人間にしかできないこと
- 掲載記事の「質」の評価(「量は多いが、ネガティブな文脈で取り上げられている」等の質的判断)
- 効果分析からの次のPR戦略への示唆(「この結果を踏まえて、次はどのメディアに注力すべきか」の戦略提案)
業務5:危機管理広報
業務の詳細
- 危機管理マニュアルの策定:不祥事、事故、SNS炎上等の危機発生時の対応マニュアルの策定
- メディア対応の助言:危機発生時の記者会見の設営、コメント案の作成、スポークスパーソンへのメディアトレーニング
- SNS炎上対応:SNS上の批判的な投稿の監視、対応方針の策定、公式声明の作成
- ステークホルダーコミュニケーション:株主、取引先、従業員等へのタイムリーな情報発信の設計
- 事後の評判回復:危機収束後のレピュテーション回復に向けたPR施策の立案・実行
この業務で人間にしかできないこと
- 危機時の「初動」の判断(「今すぐ記者会見を開くべきか、まず事実確認を優先すべきか」の経営判断に近い判断)
- 記者会見でのスポークスパーソンのコーチング(「この質問にはこう答えるべき」のリアルタイム助言)
AI化の可能性と限界
AIで効率化できる業務
- プレスリリースのドラフト生成:LLMが製品情報・企業情報からプレスリリースの構成・本文のドラフトを自動生成
- メディアリストの自動生成・更新:AIが記者のビート(担当分野)、最近の執筆記事、連絡先を自動収集しリスト化
- クリッピングの自動収集:AIがWeb・新聞・TV番組の掲載実績を自動検出・収集
- SNS監視の自動化:AIがブランドに関するSNS投稿をリアルタイムで監視し、炎上の兆候を早期アラート
- PRレポートの自動生成:AIが掲載データを集計し、広告換算値・到達数付きのレポートを自動生成
人間にしかできない業務
- ニュースバリューの判断:報道価値の見極めは人間の感覚
- 記者との信頼関係構築:対面でしか築けない信頼
- イベントの話題性設計:メディアが取材に来る企画力
- 危機時の初動判断:経営判断に近い即時の意思決定
- 記者会見のスポークスパーソンコーチング:リアルタイムの対人助言
まとめ
広告代理店のPR部門は、プレスリリースの作成・配信、メディアリレーション、PRイベント・記者会見、クリッピング・効果測定、危機管理広報の5つの業務で構成されています。AIはプレスリリースのドラフト生成やメディアリストの自動更新、クリッピングの自動収集で効率化に貢献しますが、ニュースバリューの判断、記者との信頼関係構築、危機時の初動判断は完全にPRプロフェッショナルの経験と対人力の領域です。
