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生成AIのセキュリティリスクと企業が取るべき対策

2026/5/9

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生成AI導入時のセキュリティリスクと、企業が取るべき具体的な対策を解説します。

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生成AIのセキュリティリスクと企業が取るべき対策

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株式会社renue

2026/5/9 公開

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生成AIのセキュリティリスクを軽視できない理由

生成AIの業務活用が急速に広がる一方で、セキュリティリスクへの対応が追いついていない企業が多いのが現状です。IBMの調査によれば、未承認のAIツール利用(「シャドーAI」)に起因するインシデントを経験した企業は20%に上り、63%の企業ではAIを統制するガバナンスポリシーが未整備とされています。

renueはISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得し、AIに関するセキュリティルールを自社で策定・運用しています。本記事では、生成AIの主なセキュリティリスクと、企業が取るべき具体的な対策を解説します。

生成AIの7つのセキュリティリスク

1. 機密情報の入力による情報漏洩

最も頻度の高いリスクです。従業員が生成AIに顧客情報、社内の機密データ、ソースコード等を入力すると、そのデータがAIの学習に使われたり、外部ログに残る可能性があります。

対策:AIサービスのオプトアウト設定(学習への利用を拒否)を確認・有効化する。renueでは社内のAIツール利用時にオプトアウトを標準設定としています。

2. シャドーAI(未承認ツールの利用)

IT部門が把握していないAIツールを従業員が個人的に業務に使用するリスクです。データの取り扱いや利用規約が不明なまま業務データが外部に送信される可能性があります。

対策:社内で利用を認めるAIツールのホワイトリストを作成し、未承認ツールの利用を禁止するガイドラインを策定する。

3. プロンプトインジェクション

悪意のある入力(プロンプト)によって、AIに意図しない動作をさせる攻撃です。AIチャットボットや自動応答システムを外部公開する場合に特にリスクが高まります。

対策:入力データのフィルタリングと出力内容のモニタリングを実装する。renueの広告AIエージェントでは、禁止事項の設定や人間の確認を必須化するガードレール機能を実装しています。

4. ハルシネーション(誤情報生成)

生成AIが事実と異なる情報をもっともらしく生成するリスクです。法務文書、顧客対応、公開コンテンツなどで使用する場合、誤情報が企業の信用を損なう可能性があります。

対策:AIの出力を人間が最終確認するフローを組み込む。根拠(出典URL、参照データ)の提示を求める設計にする。

5. 著作権侵害

AIが生成したテキストや画像が、学習データに含まれる著作物と類似する可能性があります(2026年3月時点で各国の法整備が進行中)。

対策:商用利用を前提とした生成AIツール(学習データの権利処理が済んでいるもの)を選定する。生成物の著作権リスクについて、利用規約を必ず確認する。

6. アクセス制御の不備

AI機能へのアクセス権限が適切に管理されていないと、権限のないユーザーが機密データにアクセスしたり、AIの設定を変更したりするリスクがあります。

対策:ロールベースのアクセス制御(RBAC)を実装する。renueの広告AIエージェントでは、マルチテナント対応のアクセス制御とNextAuth + Google認証 + TOTP 2FAによる多要素認証を実装しています。

7. 監査証跡の欠如

AIがどのデータにアクセスし、何を生成したかの記録がなければ、インシデント発生時の原因特定や責任追及ができません。

対策:全てのAI操作に対する監査ログ(audit_log)を記録する。renueのシステムでは入稿ログの記録と監査ログによる透明性確保を標準で実装しています。

AIガバナンス体制の構築

AI利用ガイドラインの策定

全従業員が遵守すべきAI利用ルールを文書化します。renueではISMS認証の枠組みの中で、情報セキュリティ管理規程にAIに関するルールを組み込み、全社員に教育・周知しています。

ガイドラインに含めるべき主な項目は、利用が認められるAIツール一覧、入力してはいけない情報の定義、AIの出力に対する確認プロセス、インシデント発生時の報告・対応手順です。

技術的対策の多層化

ガバナンス(ルール)と技術的対策の両面で防御を構築します。入力データのフィルタリング(機密情報の自動検知・ブロック)、出力内容のモニタリング(不適切な生成物の検知)、アクセス制御(認証・認可・多要素認証)を組み合わせた多層防御が推奨されます。

規制動向(2025〜2026年)

2025年はEU AI法が本格運用フェーズに入り「AI規制元年」と位置づけられています。日本でも「AI事業者ガイドライン」が策定され、AIの安全性・信頼性確保に向けた規制が強化されています。グローバルに事業を展開する企業は、各国の規制動向を継続的にモニタリングし、コンプライアンス体制を整備する必要があります。

よくある質問(FAQ)

Q. 生成AIにどこまでの情報を入力してよいですか?

個人情報、顧客の機密データ、未公開の経営情報、ソースコードなどは原則として入力すべきではありません。入力が必要な場合は、オプトアウト設定が有効であること、データの匿名化・仮名化が行われていることを確認しましょう。

Q. AIガバナンスの責任者は誰が担うべきですか?

IT部門、法務部門、経営層が連携して担う体制が理想です。多くの企業ではCISO(最高情報セキュリティ責任者)やDX推進責任者がAIガバナンスの統括を担っています。

Q. ISMS認証はAIセキュリティに役立ちますか?

はい。ISMS(ISO 27001)はAI固有のリスクを直接カバーするものではありませんが、情報セキュリティ管理の基盤として有効です。renueではISMS認証の枠組みの中にAI利用ルールを組み込み、体系的なセキュリティ管理を実現しています。

AIセキュリティの相談なら株式会社renueへ

株式会社renueはISMS認証取得企業として、AIのセキュリティ対策を自社で実践しています。ガードレール機能、多要素認証、監査ログなどのセキュリティ機能を標準実装した広告代理AIエージェントや、セキュリティ設計を含むAIコンサルティングを提供しています。まずはお気軽にお問い合わせください。

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FAQ

よくある質問

個人情報、顧客の機密データ、未公開の経営情報、ソースコードなどは原則として入力すべきではありません。入力が必要な場合は、オプトアウト設定が有効であること、データの匿名化・仮名化が行われていることを確認しましょう。

IT部門、法務部門、経営層が連携して担う体制が理想です。多くの企業ではCISO(最高情報セキュリティ責任者)やDX推進責任者がAIガバナンスの統括を担っています。

はい。ISMS(ISO 27001)はAI固有のリスクを直接カバーするものではありませんが、情報セキュリティ管理の基盤として有効です。renueではISMS認証の枠組みの中にAI利用ルールを組み込み、体系的なセキュリティ管理を実現しています。

主に、プロンプトインジェクション(不正な指示の混入)、機密情報の学習データへの取り込み、出力のハルシネーションによる誤情報、ツール呼び出し権限の悪用、外部データ取得時のSSRF、APIコスト乱用、著作権・第三者権利の侵害、PII漏洩、ジェイルブレイク、シャドーAI(社員の無断利用)、などです。OWASPでもLLMアプリ向けのリスクリストが整備されています。

主に、AI利用ポリシーとガイドラインの整備、ベンダー選定基準(認証・データ取扱条項)、ロール別アクセス制御とSSO統合、シャドーAI検知、入出力スキャン(DLP/プロンプトインジェクション対策)、AIエージェントの権限設計と監査、インシデント対応プロセス、社員教育(AIリテラシー+セキュリティ)、外部監査と認証取得(SOC2/ISO27001等)、規制対応(個人情報保護法・EU AI Act・業界規制)への対応、です。技術的対策と組織的対策を両輪で進めることが、長期的なAI活用の信頼性と競争力を支える本質的な条件となります。

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