株式会社renue
renueについて
renueは、AIで業務を実装する会社です
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BOM(部品表)の数量計算では、親子関係をたどるときは掛け算、同じ部品をまとめるときは足し算を使います。その後で利用できる在庫を差し引き、購入単位に合わせて発注数を決めます。員数、生産に使う総量、不足数、買う数量を分けて、一つの例を計算してみましょう。
製品10台分のねじを、BOMの枝ごとに計算する
以下は説明用に作った単純な部品構成です。実際の顧客・製品・受注データではありません。製品Pを10台作り、製品PにはユニットUを2個使います。ユニットUには、ねじSを4本使うとします。製品Pに直接取り付けるねじSも2本あります。
| 親 | 子 | 親1台・1個当たりの員数 |
|---|---|---|
| 製品P | ユニットU | 2個/台 |
| ユニットU | ねじS | 4本/個 |
| 製品P | ねじS | 2本/台 |
この例では、製品PとユニットUの完成品・仕掛品はなく、必要なユニットUはすべて新しく組み立てます。製造ロスや安全在庫は計算に入れず、ねじSだけに使用可能な在庫30本がある条件で進めます。
OracleのBOM構成レポートの説明では、部品の使用数量に展開数量を掛けて必要数量を求める考え方が示されています。この例でも、まず必要なユニットUを計算します。
ユニットUの必要数=製品Pの生産台数×製品P1台当たりのユニットUの員数
10台×2個/台=20個です。
次に、そのユニットUを作るためのねじSを計算します。
ユニットU経由のねじS=20個×4本/個=80本
元の製品から続けて書くと、10×2×4=80本となります。ねじSの員数「4本」はユニットU1個当たりなので、製品Pの10台に直接掛けて40本としないようにします。
員数を読み始める前に、基準となる親の数量も確認してください。SAPの必要数量の説明では、必要数量×登録された構成品数量÷基準数量で求める式が示されています。たとえば親100台分に対してねじ400本と登録された表なら、親1台当たりは400÷100=4本です。表の「400」をそのまま1台当たりの員数として使うものではありません。
同じねじが別の枝にもあるときは、80本と20本を足す
製品Pへ直接取り付けるねじSは、1台当たり2本です。10台分では10×2=20本になります。ユニットU経由の80本と、直接取り付ける20本は、同じねじSを使う別の場所です。
| 使う経路 | 計算 | 10台分の必要数 |
|---|---|---|
| 製品P → ユニットU → ねじS | 10×2×4 | 80本 |
| 製品P → ねじS | 10×2 | 20本 |
| ねじSの合計 | 80+20 | 100本 |
製品P1台当たりに直して検算すると、ユニットUに使う2×4=8本と直接使う2本で、合計10本です。それを10台作るので10×10=100本となり、経路別の計算と一致します。
ここで合算するのは、同じ名称の部品すべてではありません。ミスミの部品表に関する解説でも、部品番号・型式・図面番号・員数・改訂情報などを分けて扱っています。品番や仕様、単位を照合し、同じねじとして共用できるものだけをまとめます。改訂違いなどで相互に使用できるか不明なら、名前が同じという理由だけで合算しないでください。
在庫30本は、経路の合計100本から一度だけ引く
次に、総所要量100本に対し、今回の生産で使用できるねじSの在庫30本を差し引きます。ここでは発注残や入荷予定はなく、在庫30本にも他の用途への引当はない前提です。
不足数=総所要量-今回使用できる在庫
100-30=70本です。在庫が必要数以上あれば、この条件での不足数は0本とします。
同じ在庫30本を、ユニットU経由と直接使用の両方から引かないようにします。たとえば「80-30=50本」と計算した後、別の経路でも「20本は同じ在庫30本で足りる」とすると、同じ在庫を重ねて割り当てています。この場合の不足数は50本ではなく、合計後に一度引いた70本です。
実際の生産計画では、数量だけでなく、どの需要にどの在庫・入荷を割り当てられるかも確認します。Microsoftの正味所要量と需要・供給の対応に関する説明でも、在庫・入出庫・必要日と、需要を満たす供給の対応が扱われています。倉庫にある数量や発注済みの数量を、すべて今回使える数量として差し引くものではありません。
50本入りでしか買えないなら、70本ではなく2袋を発注する
ねじSの不足数は70本ですが、購入条件を「1袋50本、袋単位でのみ購入可能」とします。追加で買う分は使用日までに受け入れられる前提です。1袋では足りないため、2袋、合計100本を発注します。
発注袋数=不足数÷1袋の本数を、袋単位で切り上げる
70÷50=1.4袋 → 2袋。発注本数は2×50=100本です。
Microsoft Business Centralの補充方針の説明にも、発注数量を発注倍数や購入単位に合わせて切り上げる扱いが示されています。ただし、この例の「袋単位」と、別途定められた最低発注数量や上限数量は別の条件です。実際の取引条件に合わせて計算してください。
使用後のねじSの残数も、式で確かめられます。
使用後の残数=使用可能在庫30本+購入100本-使用100本=30本
この例では、総所要量と発注本数がたまたま同じ100本になりました。しかし、総所要量は部品構成から、発注本数は在庫と購入条件を反映して決まった値です。同じ数字でも、その計算根拠は異なります。
数量表には「使用する数」と「買う数」を別に残す
今回の計算を表へまとめると、次のようになります。いずれも上の条件と式から求めた計算例で、導入効果や実績を表す数値ではありません。
| 項目 | 数量 | 計算根拠 |
|---|---|---|
| 総所要量 | 100本 | ユニット経由80本+直接使用20本 |
| 今回使用できる在庫 | 30本 | 他の用途への引当がない在庫 |
| 不足数 | 70本 | 100-30 |
| 発注数量 | 2袋・100本 | 70÷50を袋単位で切り上げ |
| 使用後の残数 | 30本 | 30+100-100 |
部品ごとの合計だけを残すと、員数の変更時に、どの枝から数量が増えたのかを追いにくくなります。入力する親子関係・基準数量・員数、経路ごとの計算結果、在庫差し引き後の不足数、購入単位で丸めた数量を分けて残すと、計算をたどり直せます。
ここで計算したのは、生産台数に比例して使う部品です。Microsoftの生産BOMの説明には、寸法を使う計算式や固定数量の扱いもあります。ロットごとに一定量を使う材料、歩留まり・ロス、異なる単位への換算がある場合は、その条件を加えて算式を決めます。また、ユニットUの完成品在庫を流用するなら、新しく組み立てる個数を先に求め、その分だけ下位部品へ展開し直してください。
