株式会社renue
図面AI
図面の読み取りから積算まで、AIで自動化できます
PDF/TIF/紙図面をAIが構造化し、見積の自動生成やCADコード生成による3Dモデル作成まで対応します。renueの図面AIが何をどこまでできるかをご覧ください。
図面の縮尺を変えるときは、実物と紙上の長さの比と、コピー・印刷で変える長さの倍率を分けて計算します。たとえば、1/50の図を1/100にする倍率は50%ですが、A3の用紙をA4に収める倍率は約70.7%です。この違いを、長さの換算例と早見表で確かめます。
1/50の図面で20mmは、実物の何mmか
縮尺1/50は、実物の長さを50分の1にして描くという意味です。高知工科大学の製図教材でも、実寸を縮尺の分母で割って紙上の長さを求め、紙上の長さに分母を掛けて実寸へ戻す計算が示されています。
単位をそろえると、計算式は次のようになります。
- 実物の長さ=紙上の長さ×縮尺の分母
- 紙上の長さ=実物の長さ÷縮尺の分母
ここからの数値例と換算表は、式に値を入れた計算例です。実際の建物や部品の測定結果ではありません。
1/50の図で紙上の線分が20mmなら、実物は20×50=1000mm、つまり1mです。逆に、実物が3mの壁を1/50で描くなら、先に3000mmへそろえてから3000÷50=60mmと計算します。実物をm、紙上をmmのまま掛けたり割ったりすると、単位の換算が抜けます。
図中に記入されている寸法値と、定規で測った線分の長さも区別してください。たとえば、単位がmmの図に「1000」と記入されていれば、その寸法指示は1000mmです。書かれた数字をさらに50で割るのではありません。
1/50を1/100にするコピー倍率は50%
実物が同じなら、1/50の図は1/100の図の2倍の長さになります。1/50で20mmだった線は、1/100では10mmになるため、コピーで指定する倍率は50%です。縮尺変更の教材に示される考え方を分母で書き直すと、次の式になります。
コピー倍率(%)=変更前の縮尺の分母÷変更後の縮尺の分母×100
1/50から1/100なら、50÷100×100=50%。反対に1/100から1/50なら、100÷50×100=200%です。分母が大きくなるほど図は小さくなる、と線分の長さで確認すると、式の向きを取り違えにくくなります。
縮尺を変える倍率早見表
下表は、上の式から算出した長さの倍率です。左の行で変更前、上の列で変更後の縮尺を選んでください。
| 変更前\変更後 | 1/50 | 1/100 | 1/200 |
|---|---|---|---|
| 1/50 | 100% | 50% | 25% |
| 1/100 | 200% | 100% | 50% |
| 1/200 | 400% | 200% | 100% |
指定できる倍率の範囲や用紙への収まり方は、使用する機器・印刷設定で確認します。この表は用紙サイズを選ぶ表ではありません。
A3からA4へ縮小すると、なぜ約70.7%なのか
A3は420×297mm、A4は297×210mmです。同じ向きで重ね、辺の長さの比を求めると、297÷420≒0.70714、210÷297≒0.70707となります。用紙全体を比べた縮小倍率は約70.7%です。これらの寸法と辺ごとの比率は、キヤノンのHP-GLユーザーズガイドにも示されています。
ここで半分になるのは、おおよその面積です。長さを50%にすると縦も横も半分になるため、面積は25%になります。A3からA4への用紙の縮小と、1/50から1/100への縮尺変更では、求めている倍率が違います。
元の縮尺が1/n、長さの倍率がp%なら、縮小・拡大後の縮尺は次の式で求められます。
変更後の縮尺=1/[n÷(p÷100)]
1/50の原稿を70.7%にすると、50÷0.707≒70.72なので、縮尺は約1/70.72です。1/100にはなりません。1/100にしたい場合の倍率は、用紙名から選ぶのではなく、前の節の式で50%と求めます。
70%・70.7%・71%では、縮小後の縮尺も違う
機器の設定例として、キヤノンMF7450NのコピーガイドではA3→A4を70%、リコーMP 6054/5054/4054/3554/2554シリーズのマニュアルでは71.0%としています。これは各機種の設定例であり、すべての機器に同じ値を当てはめるものではありません。
| 指定した長さの倍率 | 縮小後の縮尺 |
|---|---|
| 50% | 1/100 |
| 70% | 約1/71.43 |
| 70.7% | 約1/70.72 |
| 71% | 約1/70.42 |
約70.7%は用紙の辺から求めた値です。印刷できる余白、設定値の丸め、原稿の取り込み方などを含めた出力結果は、実際の印刷物で確認します。
「用紙に合わせる」で印刷すると、表題の縮尺が使えないことがある
PDFの用紙サイズがA3でも、印刷時に「用紙に合わせる」を選ぶと、図形の長さが変わることがあります。Adobeの印刷手順では、「合わせる」は用紙に合わせて拡大・縮小し、「カスタム倍率」は倍率を指定する設定として説明されています。
元の紙で100mmだった線を70.7%に縮小した計算上の長さは70.7mmです。一方、自動で用紙に合わせた結果が同じ倍率とは限りません。Autodeskの出力尺度の説明でも、用紙に合わせる尺度は、用紙サイズや出力範囲などの設定によって変わるとしています。
縮小前の図面に「1/50」と印字されていても、その文字は縮小後も「1/50」のまま残ります。文字の表示と、手元の複写物の尺度が一致するかを確かめてから、長さの換算に使ってください。
手元の図面の縮尺を、既知の寸法から確かめる
縮尺が分からない複写物では、実物の寸法が明記された線分を使い、単位をそろえて次の計算をします。これは最初の節の式を変形したものです。
縮尺の分母=実物の長さ÷紙上で測った長さ
説明用の例として、1000mmの寸法指示に対応する線分を紙上で測り、18mmだったとします。その線分から求めた縮尺は1000÷18≒55.56、つまり約1/55.56です。表題が1/50でも、手元の紙ではその線が同じ尺度で出力されていないと分かります。
ただし、この線から得た比率が、別の線にも当てはまるとは限りません。縦方向と横方向、用紙の別の位置でも照合します。詳細図などに個別の尺度が示されている場合は、その図の尺度を確認してください。
PDF内で測る場合は、画面に定規を当てる方法ではなく、測定比率と単位を設定できる測定機能を使います。Acrobatのものさし機能の公式説明で、測定比率・単位の変更方法を確認できます。Readerでの利用には、PDF作成者側で測定機能が有効にされている必要があります。
記入された寸法と測った長さが整合しないときは、測定だけで設計寸法を決めず、元データや図面の作成者に確認します。採寸に使う複写物を渡す際は、元の用紙サイズと出力時の倍率を添えると、確認した前提を共有できます。
