0 要旨
国内で不正アクセスの公表が相次いでいます。renueは、その背景をAIによる攻撃コストの低下だと考えています。攻撃者はAIとエージェントを使い、複数の企業に対して同時並行で偵察から目的の実行までを進められるようになりました。公開されたシステムに単純なミスが残っていれば、企業の規模にかかわらず攻撃の対象になります。
公的機関はAIの関与を断定していません。ただし、既知の脆弱性や設定の不備、弱い認証を総当たりで狙う手口が確認されています。その規模と速度は人手では説明がつきません。安全対策のない高性能なオープンウェイトモデルが誰でも使える状況になったことも、この見方を裏付けています。
いま急いで取り組むべきことは、高度な防御の導入ではありません。基本的な対策を速く、漏れなく、継続して実行することです。renueが考える基本方針を3章にまとめました。
一方で、基本対策だけで防げる状況がこの先も続くとは限りません。未知の脆弱性を自ら見つけて突く水準のAIが攻撃に使われれば、事前に防ぐことはできなくなります。そのときには、侵入を前提に、即座に止めてデータを切り離す新しいアーキテクチャが必要になると考え、備えを4章にまとめました。
1 いま何が起きているか
国内の企業と自治体が公表した不正アクセスなどの被害は、2026年1月から9月で600件に達しました。2025年の通年593件をすでに上回っています。9月だけで86件が公表され、月別では最多です(トレンドマイクロ集計、共同通信と日経の報道)。
10月7日から9日にかけて、個人情報保護委員会、JPCERT/CC、警察庁、国家サイバー統括室、総務省、経産省、IPA、金融庁が相次いで注意喚起を出しました。IPAはサイバーセキュリティを経営者が主導して取り組む経営課題だと明記しています。
IPAは侵入の起点を2つに整理しました。
- 外部に公開しているアプリやサービスの侵害
- アカウントの侵害
特定の製品の脆弱性を狙った攻撃とは断定していません。
JPCERT/CCは、次の3種類の手口を公表しました。
- ソフトウェアの脆弱性の悪用
- API経由の不正操作
- Webシェルの設置
脆弱性の悪用では、BIツールMetabaseのSQLインジェクション脆弱性が公表前から狙われた例が報告されています。被害は一般向けのアプリにとどまらず、BIツールや従業員向けの管理システムにも及びました。
外部に公開している
アプリやサービス
アプリ・API・BIツール・管理システムなど
脆弱性や設計・設定の不備から侵入
アカウント
人が使うID・APIキーなどの認証情報
窃取した認証情報や弱い認証を悪用
一般向けのアプリだけでなく、BIツールや従業員向けシステムも対象
2 攻撃増加の背景に関するrenueの仮説
愉快犯を除けば、攻撃者は費用対効果で動きます。従来は攻撃に人手と時間がかかったため、保有データの多い大企業や金融機関でなければ採算が合いませんでした。
従来の攻撃
工程ごとに人が調べ、スクリプトを書き、判断します。
人手と時間がかかります。
大企業・金融機関が主な対象
AI・エージェントの利用
工程のほぼ全部を自動化し、複数企業に同時並行で試行します。
攻撃にかかるコストが下がります。
企業の規模を問わず対象に
本文に記載したrenueの見立てを図にしたものです。コストの低下幅や被害の割合を示す図ではありません。
サイバーキルチェーン*1では、攻撃を偵察、武器化、配送、攻撃、インストール、遠隔操作、目的の実行の7工程に分けます。従来の攻撃者は工程ごとに自分で調べ、スクリプトを書き、結果を見て次の手を決めていました。AIとエージェントの登場で、攻撃者はこの7工程のほぼ全部を自動で実行できるようになりました。
従来の攻撃者は工程ごとに自分で調べ、スクリプトを書き、結果を見て次の手を決めていました。
- 1偵察
- 2武器化
- 3配送
- 4攻撃
- 5インス
トール - 6遠隔操作
- 7目的の実行
AI・エージェントで、7工程のほぼ全部を自動化
工程の区分は章末の注釈をご覧ください。自動化の範囲は本文に記載したrenueの見立てです。
転機は、安全対策のないオープンウェイトモデルの公開です。中国のZhipu AIが2026年9月に公開したGLM-5.3は、Anthropicの評価で既知の脆弱性を悪用する成功率が同社の最上位級モデルとほぼ同じでした。米国のCAISIも、公開済みのオープンウェイトモデルの中で最もサイバー能力が高いと評価しています。GLM-5.3はモデル本体が誰でもダウンロードできる形で公開されているため、公開時に組み込まれている危険な依頼を断る安全対策も、手元のコンピューターで追加学習をかければ外せます。Anthropicの報告では、必要な計算費用は約4,400ドル相当でした。小型版でも、既知の脆弱性2件から約8時間、約20ドルで攻撃チェーンを組み立てられたという報告があります*2。
モデルの性能評価だけでなく、実際の攻撃についても、AIエージェントの利用やその可能性を示す報告が出ています。国内では、サイバーセキュリティクラウドが、同じとみられる攻撃者が約40分間で326のIPアドレスを使い分け、1,200件を超えるアクセスを行う攻撃を複数回観測しました。同社は、AIの利用を直接示す痕跡は確認していないとしたうえで、応答に応じて次の手を判断する動きから、AIエージェントまたはそれに近い仕組みによる攻撃の可能性があると見ています。韓国の銀行侵害では、セキュリティ企業CrowdStrikeが中国製オープンソースのAI侵入ツールとLLMの利用を報告しました。別の報告では、3つのオープンソースAIエージェントが27社に侵入し、スキャン費用は1件あたり約25ドルでした*3。
公的機関はAIが使われた痕跡を確認していません。それでも、日常的にAIを使うrenueは、攻撃者が同じ道具をどう使うかを具体的に想像できるからこそ、背景はAIによる攻撃コストの低下だと考えています。AIが新しい攻撃を発明したのではなく、単純なミスを探す試行回数が事実上無限になりました。公開面に単純なミスが残っている企業は、規模にかかわらず攻撃の対象になり、中堅・中小企業や会員向けアプリも例外ではありません。
人手と時間に制約がある場合
一つの企業を調べて実行し、次の企業へ進みます。
AI・エージェントの利用
複数の企業に対して、偵察から実行までを並行して進めます。
同時並行の違いを示す模式図です。企業数・所要時間・処理能力を定量的に示すものではありません。
3 renueの基本方針
3-1 システム構成は実績のある標準的な形にします。
独自の構成や自前のサーバー運用は保守と更新の遅れを生み、結果として攻撃を受けやすくなるためです。クラウド事業者のマネージドサービスは、OSやミドルウェアの更新、ネットワークの分離、ログの取得を事業者側が担うため、少人数でも守りやすい構成になります。自社でサーバーを持つ場合も、インターネットに直接公開しない構成が前提です。外部に公開されたシステムは、クラウドでもオンプレミスでも同じように攻撃の対象になります。今回の事案でも、社内向けのつもりで立てたBIツールや管理画面がインターネットから届く状態にあり、そこが入口になりました。
3-2 アップデートは自動化し、常に最新の状態を保ちます。
更新を止めている期間は、そのまま攻撃者に与える時間です。更新で障害が出た場合に備えて、検知して修正する体制を用意しておきます。障害を恐れて更新を止めるより、更新を続けて障害を直すほうがリスクは小さい、というのがrenueの基本的な判断です。
多くの企業は、この方針を実行しきれませんでした。自社のシステムを構成するOS、ミドルウェア、ライブラリ、SaaS連携、APIキーを全て把握し、脆弱性情報と照らし合わせ、更新を続ける作業は、人手では追いつかないためです。その結果、把握していない構成要素が残り、今回の事案でも攻撃者はそこから侵入しました。
renueはこの作業をAIエージェントに任せています。AIエージェントは、公開面とリポジトリから構成要素を洗い出して一覧(SBOM)を作り、OSVやCISA KEVといった公開の脆弱性情報と突き合わせ、更新のPRを作ってテストを実行し、結果を記録します。この一連の作業を定期タスクとして毎日回すことで、大企業が専任チームで行ってきた作業を、少人数の組織でも止めずに続けられるようになりました。
米国の政府機関CISAが公開しているゼロトラスト成熟度モデル(2023年)も、構成要素の把握と更新を最初の一歩に置いています。このモデルは組織の守り方を4つの段階に分けて評価するもので、自社のシステムを構成するソフトウェアと機器について、各段階で求める状態は次のとおりです。
| 段階 | ソフトウェアの更新と資産の把握の状態 |
|---|---|
| 第1段階(従来型) | ソフトウェアの更新は人が手作業で行い、機器の一覧も手作業で管理しています。 |
| 第2段階(初期) | ソフトウェアの資産管理、パッチ適用、SBOMなどによる依存関係の追跡を自動化し始め、全ての物理的な機器と一部の仮想的な資源を一覧にしています。 |
| 第3段階(発展)本編3-2の最低ライン | 更新と資産の追跡が自動化され、一覧が継続的に更新されています。本編3-2の最低ラインです。 |
| 第4段階(最適)本編3-2が目指す段階 | 全ての資産をほぼリアルタイムに把握し、更新も継続的に適用されています。更新で障害が出ても検知して直すところまで含めると、本編3-2が目指すのはこの段階です。 |
多くの企業は第1段階か第2段階にとどまっており、第3段階以上は大企業が専任チームを置いて到達してきた領域でした。この移行を少人数でも可能にするのがAIエージェントです。構成要素を常に追えることは、ゼロトラストの入口でもあります。
ただし、停止や誤動作が人の生命や生活に直接影響するシステムは別に扱います。医療や交通に限りません。決済や預金の引き出しが止まれば日々の生活がすぐに立ち行かなくなるため、金融も含めます。国が重要インフラと定める16分野が、この範囲を考える目安になります(一覧はAppendix E)。
これらのシステムでは「壊れたら直す」ではなく、検証環境での事前テスト、計画的な停止、切り戻しの手順を前提に更新します。それでも更新を止めない点は同じで、重要インフラほど攻撃者にとって価値が高く、放置した脆弱性は確実に狙われるためです。
自社のシステムがどちらに当たるかは、3-5で述べる影響度の分類で決めます。多くの企業の業務システムや会員向けサービスは、前者の「更新を続けて障害を直す」側です。
3-3 外部からの通信経路を絞ります。
インターネットからアクセスできる範囲を必要最小限にし、誰がどこから接続しているかを特定できる状態にします。管理画面、API、BIツール、検証環境は、社内ネットワークやVPN、接続元の制限の内側に置き、不特定多数には開きません。不特定多数に公開するサービスは、情報が漏れても被害が限定されるように設計します。最初の作業は、外部に公開しているアプリ、API、BIツール、管理画面、検証環境の洗い出しです。不要なものは公開を止めます。ただし、経路を絞るだけでは、乗っ取られた端末やVPN機器を経由した侵入は防げません。経路の制限は最初の一歩であり、その先の考え方はAppendix Cにまとめました。
3-4 保有するデータを最小限にします。
対象は、顧客や利用者から預かるデータと、自社の事業の中で生まれるデータの両方です。
預かるデータは、集める項目を利用目的に必要なものに絞り、保存期間を決めて、期限が来たら削除します。本番データを検証環境にコピーしたまま残す、退会者の情報を消さずに持ち続ける、古いバックアップを放置する、といった状態が漏えいの規模を大きくしてきました。
自社で生まれるデータも同じです。取引の記録、設計情報、ソースコード、会議の録画や議事録、顧客とのやりとり、社内チャットの履歴は日々増え続け、気づかないうちに共有ドライブ、チャットの添付、各自の端末へと複製されて、守る対象を増やしていきます。そのため、種類ごとに保存期間と置き場所を決め、役目を終えたものは消します。会議の録画は議事録ができた時点で削除する、といった運用がその例です。
保有していないデータは漏えいしません。これが最も確実な対策です。
3-5 データとシステムを、漏えいや停止が起きたときの影響度で分類し、情報が漏れたときの責任の範囲を事前に決めておきます。
影響度の分類は、どのシステムを優先して更新するか、どこまで厳しい認証を求めるかの判断基準です。責任の範囲は、委託先、SaaS、クラウド事業者を含めて、誰がどこまでを守り、事故が起きたときに誰が何をするかまで取り決めます。侵入は起こる前提に立ち、ログから異常に気づける状態を保つことも欠かせません。
この5項目の先には、構成要素とデータを誰が触れるのかという問いがあります。境界防御の限界、ゼロトラスト、認証と認可の考え方は、Appendix C、D、Eに読み物としてまとめました。
今すぐ確認すべき事項
5つの基本方針を、まず次の8点で点検してみてください。
4 これから来る攻撃への備え
いま国内で起きている攻撃は、最先端のAIが未知の脆弱性を突くような攻撃ではありません。既知の脆弱性や設定の不備を、AIで網羅的に調べ上げられて突かれたに過ぎないとrenueは見ています。そのため、3章の基本方針に沿って更新を続け、公開範囲を絞って切り離すことを徹底すれば、いまの攻撃には対応できます。
ただし、基本対策だけで防げる状況が、この先も続くとは限りません。Anthropicが2026年4月に発表し、防御側に限って提供した「Claude Mythos(ミュトス)Preview」は、脆弱性を突く高度な攻撃コードを自律的に作り上げることができた最初のAIモデルとされ、防御側はこのモデルを使って重要なソフトウェアから1万件以上の脆弱性を見つけました。誰でも入手できるGLM-5.3でも、研究者の検証でブラウザの未知の脆弱性が複数見つかっています。この水準のAI(以下、Mythos級)が攻撃に使われると、まだ誰も知らない脆弱性を突かれるため、パッチを当てて事前に防ぐことはできません。renueは、2026年12月以降、事前に防ぐことができない攻撃が顕在化してくることを懸念しています。
事前に防ぐことができない攻撃に対しては、侵入されることを前提に、異常を検知した時点でシステムを即座に停止し、データを切り離して、被害が広がる前に止められる新しいアーキテクチャが必要です。そのため、いまの攻撃を基本対策の徹底で防ぐことに加えて、Mythos級の攻撃に備えた新しいアーキテクチャの検討も、いまから始めておくべきだとrenueは考えています。
5 renueの取り組み
renueは、3章の基本方針を自社でまず実践しています。アップデートと脆弱性情報の取り込みはAIエージェントの定期タスクで自動化しており、MFAは全てのアカウントで必須です。社内基盤のrenueHubでは、人とAIエージェントのIDについて、誰に、何を、なぜ、いつまで許可したかを説明できるIDガバナンスの仕組みを作っています。
大企業はお金と人と時間をかけて、ゼロトラストを前提にした組織、システム、運用を作ってきました。renueは同じことをAIエージェントで実現します。影響度による分類、公開面の洗い出し、更新の自動化、IDガバナンスの順に進めています。
自社がAIを使わなければ安全、ということはありません。攻撃側はすでにAIを使っています。守る側もAIを使う必要があります。
Appendix 根拠と読み物
A 公表されている事実の詳細(2026年10月12日時点)
規模
トレンドマイクロの集計では、国内の企業と自治体が公表した不正アクセスなどの被害は2024年に644件、2025年に593件でした。2026年は1月から9月で600件に達し、9月だけで86件が公表されています。7月と比べて約4割、8月と比べて約2割の増加です。
世界では、日経の集計で9月以降に少なくとも約3.2億人分の個人情報が漏えいしました。Check Point Researchの集計では、2026年9月の1組織あたりの週間攻撃数は2,803件で、前年同月から48%増えています。
警察庁の「令和8年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」では、センサーが検知した不審なアクセスが1日・1IPアドレスあたり13,687件で、前年同期から50.7%増えました。ランサムウェアの被害報告は123件で、半期として最多です。
国内で公表された事例には、外食チェーンの運営会社、旅行予約サイト、証券会社、生命保険会社、鉄道事業者、物流事業者、地方銀行、データセンター事業者、行政のシステムなどが含まれ、業種も規模もさまざまです。
侵入の起点と原因として公表されているもの
IPAは10月9日の注意喚起で、特定の製品の脆弱性を狙った攻撃とは断定していません。公表事例の傾向から整理した起点は、外部に公開しているアプリやサービスの侵害と、アカウントの侵害の2つです。
JPCERT/CCは10月8日の注意喚起(10月9日更新)で、確認した攻撃をケースAからDの4つに分けて説明しており、手口の種類としては3つに整理できます。既知の脆弱性のスキャンと悪用(ケースA)には、設定ファイルやバックアップの窃取など管理の不備を突くものも含まれます。API経由の不正操作(ケースB)では、アプリを解析してエンドポイントとキーを特定し、内部APIで権限の変更や不正なアカウントの作成を行う手口や、他のシステムから窃取したAPIキーの流用が見られました。公開Webサーバー経由でのWebシェルの設置(ケースD)も確認されています。ケースCは脆弱性悪用の具体例で、BIツールMetabaseのSQLインジェクション脆弱性(CVE-2026-72898、2026年8月公表)が公表前から悪用されていました。
個人情報保護委員会は、APIの設計と設定の不備により、パラメータを書き換えるだけで他の利用者の情報を取得できた事例を公表しました。
専門家の共同資料では、必要以上の情報を返すAPI、過剰な権限を持つAPI、会員機能への匿名アクセス、管理画面の弱いパスワード、既知の脆弱性の悪用が繰り返し指摘されています。
被害は一般向けのアプリに限らず、BIツールや従業員向けの管理システムのように、不特定多数のアクセスを想定していないシステムにも及びました。
B AI関与の見立ての根拠
公的機関と専門家は、AIが使われたと断定できるログや痕跡は確認されていないとしています。ゼロデイ脆弱性がAIで発見され悪用された事例も、現時点では確認されていません。以下は、その前提を踏まえたうえで、renueが公開情報と自社の経験から導いた見方です。
renueが注目しているのは、攻撃にかかるコストの変化です。サイバーキルチェーンの7工程は、従来は工程ごとに人が調べ、スクリプトを組み、結果を見て次の手を考える必要がありました。人手と時間が制約になるため、攻撃者は狙う企業を選ばざるを得ませんでした。AIとエージェントはこの工程のほぼ全部を自動で回し、複数の企業に対して同時並行で、安く、偵察から目的の実行までを進めます。
今回の事案で公表された手口を7工程に当てはめると、次のようになります。偵察では、公開アプリ、API、管理画面の洗い出しと、アプリ解析によるエンドポイントの特定が行われました。武器化では、既知の脆弱性から攻撃コードを作ります。Anthropicの報告では、小型モデルでも既知の脆弱性2件から約8時間、約20ドルで攻撃チェーンを構築できました。配送と攻撃では、SQLやNoSQLのインジェクションの探索、Metabaseの脆弱性へのAPIリクエスト、応答を見て手を変える適応的な試行が観測されています。サイバーセキュリティクラウドは、約40分間で326のIPアドレスを使い分け、1,200件を超えるアクセスを行う攻撃を複数回確認しました。インストールと遠隔操作では、Webシェルの設置や事前に作ったアカウントでのログインが使われます。目的の実行は、個人情報の窃取、ポイントの不正交換、脅迫や売買といった二次被害です。
どの工程でも、人が張り付いて判断する必要がなくなりました。工程が多いほど従来の攻撃コストは高く、AIで下がった幅も大きいということです。
この変化を決定的にしたのが、オープンウェイトモデルの登場、特にZhipu AIが2026年9月に公開したGLM-5.3です。Anthropicの9月29日の評価では、Chrome V8の既知脆弱性を悪用する成功率が同社の最上位級モデルとほぼ同等でした。NIST傘下のCAISIの評価も、公開済みのオープンウェイトモデルの中で最もサイバー能力が高いというものでした。モデル本体が公開されているため、約4,400ドル相当の計算で追加学習をかければ、危険な依頼を断る安全対策を外すこともできます。
実際の攻撃でも、サイバーセキュリティクラウドが、約40分間で326のIPアドレスを使い分けて1,200件を超えるアクセスを行う攻撃を複数回観測しました。同社は、AIの利用を直接示す痕跡は確認していないとしたうえで、AIエージェントまたはそれに近い仕組みによる攻撃の可能性を指摘しています。韓国の銀行侵害では、CrowdStrikeが中国製オープンソースのAI侵入ツールとLLMの利用を報告しました。Gambit Securityの報告では、3つのオープンソースAIエージェントが27社に侵入し、スキャン費用は1件あたり約25ドルでした。日経は、AIで多数の企業を同時に、既知の脆弱性を総当たりで突く手口を想定し、大手銀行で見つかる脆弱性が倍増したと伝えました。
侵入口が設定の不備、脆弱性、弱い認証の3つだという見方は、公表された事実でおおむね裏付けられています。IPAは「設定ミス」という語を使っていませんが、JPCERT/CCの「管理不備」と個人情報保護委員会の「API設計・設定の不備」がこれに当たります。専門家の共通見解も、攻撃の手口が劇的に変わったのではなく、基本対策を急ぐべきだというものです。renueはこの見解に同意した上で、変わったのは攻撃者側のコスト構造だと考えています。
C 読み物:境界防御からゼロトラストへ、IDを中心に守るということ
従来の守り方は境界防御でした。会社のネットワークを城壁で囲い、門にあたるファイアウォールやVPNで出入りを見張り、いったん城壁の中に入った人と端末は信頼する、という考え方です。本編3-3の「経路を絞る」はこの門の管理に当たり、今も有効な基本ですが、それだけでは足りなくなりました。
足りなくなった理由は3つあります。リモートワークとクラウド、SaaSの普及で、守るべきデータも働く人も城壁の外に出ました。会社のネットワークを囲っても、守る対象の多くはもう囲いの中にありません。次に、門であるVPN機器そのものが侵入経路になっています。警察庁の2026年上半期の報告では、ランサムウェアの侵入経路のうち有効回答36件中18件がVPN機器でした。そして、社内の端末が1台乗っ取られれば、攻撃者は城壁の中に立ったことになり、中にいる人を信頼する前提が崩れます。IP制限が効かなくなるのはこのためです。
ゼロトラストは「城壁の中にいるから信頼する」をやめ、アクセスのたびに「誰が、どの端末で、何に」を確認する考え方です(NIST SP 800-207、2020年)。この考え方は「Never Trust, Always Verify(決して信頼せず、常に検証する)」という標語で知られています。城壁をなくすのではなく、城壁を含めた複数の層で守る点が特徴です。米国CISAの成熟度モデルは、守る対象をID、端末、ネットワーク、アプリケーションとワークロード、データの5つの柱に分け、どの柱でも検証を求めています。具体的には、利用者とAIエージェントのIDを確かめ、その端末が管理された安全な状態かを確かめ、ネットワークは細かく区切って必要な経路だけを通し、アプリやAPIの手前で権限を確かめ、データの手前でもう一度確かめます。この5つの柱を横断して支えるのが、全体を可視化して分析する仕組み、検証と対処を自動化する仕組み、ルールを決めて守らせるガバナンスの3つです。信頼の起点がネットワークの内外ではなくID、つまり「誰か」に移ることから、IDセントリックと呼ばれます。
境界防御
ネットワークの境界で守る
城壁の外は囲いきれず、内部のPCが乗っ取られることもあります。
ゼロトラスト
複数の層で検証する
データ・データベース
SaaS・クラウド
アプリ・API
ネットワーク
細かく区切られた経路
ID
人・AIエージェント
端末
横断機能
可視化と分析
自動化
ガバナンス
各層で条件を満たさなければ停止
Never Trust, Always Verify。信頼の起点をIDに置き、複数の層で検証します。
IDを中心に置くと、守りの要点は認証と認可の2つになります。認証は本当にその人かを確かめる仕組みで、認可はその人が何を触れてよいかを決める仕組みです。
認証では、複数人で使い回すアカウントをなくし、MFAを最低限の条件にします。Microsoftの研究では、MFAを有効にするだけでアカウント侵害のリスクが99%以上下がりました。さらにフィッシングに強いパスキーへ移行し、パスワードログインやSMSといった弱い入口を残さないようにします。2026年10月にSBI証券が注意喚起した「パスキーを設定していても不正ログインされた疑い」の事案は、パスキーが破られたのではなく、パスキーを守る鍵が弱かった事例です。詳細はAppendix Dにまとめました。
認可では、アプリ、API、データベースといった守る対象ごとに、誰が触れてよいかを決めます。全てを一度に決めるのは難しいため、まず漏えいや侵害が起きたときの影響度でデータとシステムを分類し、影響の大きいものから順に、触れる人、API、エージェントを必要最小限に絞ります。分類の基準と進め方はAppendix Eにまとめました。
一般消費者向けのアプリに完全なゼロトラストを求めるのは難しいのが実情です。それでも、管理画面、API、BIツール、従業員向けシステムといった「不特定多数が触らないはずの入口」を誰が触れるかを定義するだけで、今回の事案の多くは防げました。IPAが示す点検項目(外部公開アプリの把握、アカウント権限とAPI連携の見直し、アカウントの棚卸し)も、この作業に帰着します。
参考にした標準と公的文書
NIST SP 800-207 Zero Trust Architecture(2020年8月)は、防御の焦点をネットワーク境界からユーザー、資産、リソースへ移し、所在地や所有形態で暗黙に信頼しないという考え方を7つの基本原則にまとめた文書です。全てのデータソースと計算サービスをリソースと見なす、所在地によらず通信を保護する、アクセスはセッション単位で付与する、動的なポリシーで判断する、資産の完全性とセキュリティ態勢を監視する、認証と認可を動的かつ厳格に実施する、状態情報を収集して態勢の改善に使う、の7つです。分冊のSP 800-207Aと計画ガイドのCSWP 20があります。
CISA Zero Trust Maturity Model v2.0(2023年4月)は、アイデンティティ、デバイス、ネットワーク、アプリケーションとワークロード、データの5つの柱と、可視化と分析、自動化とオーケストレーション、ガバナンスの横断3機能を、4つの成熟度(原文ではTraditional、Initial、Advanced、Optimal)で定義したモデルです。米国の連邦機関向けですが、全ての組織で使えると明記されています。アプリケーションとワークロードの柱では、第2段階でソフトウェア資産管理、パッチ適用、SBOMなどによる依存関係の追跡の自動化を始めると定めており、本編3-2の4段階はこの定義を要約したものです。
デジタル庁 DS-210「ゼロトラストアーキテクチャ適用方針」(2022年6月30日)は、国内の政府情報システム向けにゼロトラストの適用方針を示した文書で、SP 800-207とCSWP 20を参照しています。適用方針として、リソースを識別して特定できる状態にする、主体の身元確認と当人認証を実施する、ネットワークを保護する、リソースの状態を確認する、アクセス制御ポリシーで評価してアクセスを管理する、リソースとアクセスを観測する、の6つを挙げています。適用プロセスの最初に置かれているのがリソースと業務フローの識別と特定で、機密性、完全性、可用性の特性も分析対象にすると後続で活用しやすいと書かれており、本編3-5で分類を先に行う順序と同じです。関連文書として、DS-212 属性ベースアクセス制御、DS-211 常時リスク診断・対処、DS-201 セキュリティリスク分析、DS-221 脆弱性診断導入、DS-222 ログ取得・分析導入ガイドブックがあります。
デジタル庁 DS-500群(行政手続等におけるトラストおよびデジタルアイデンティティに関するガイドライン群、2026年2月改定)は、本人確認と認証を扱う文書群です。DS-511が本人確認におけるデジタルアイデンティティの取扱いを定め、DS-512がその解説書に当たります。
D IDセントリックの実践(認証:MFA、パスキー、保証レベル)
MFAはどれだけ効くか
Microsoft Researchの論文「How effective is multifactor authentication at deterring cyberattacks?」(2023年5月)は、Azure ADの大規模なサンプルを分析し、MFAが侵害リスクを全体で99.22%下げ、認証情報が漏えい済みのアカウントでも98.56%下げたと報告しています。MFAを有効にしたアカウントの99.99%超が調査期間中安全でした。SMSよりも認証アプリの方が効果が高いという結果です。
先行する数値として、Microsoftが2019年に示した「MFAでアカウント侵害は99.9%減る」と、Googleが2019年5月にNYUとUCSDと共同で公表した研究があります。Googleの研究では、端末へのプロンプトが自動ボットを100%、一括フィッシングを99%、標的型攻撃を90%防ぎました。SMSコードはそれぞれ100%、96%、76%でした。
NISTのSP 800-63Bは効果を数値では示さず、AAL(Authenticator Assurance Level)という認証の保証レベルの枠組みを定めています。
パスキーを設定していても不正ログインされた、という事案の見方
SBI証券は2026年10月2日、日本証券業協会からの通知を受けて注意喚起を出しました。フィッシングでGoogleやAppleのアカウント情報が窃取され、クラウドに保存されたパスキーやパスワードのメモが悪用されて、証券口座への不正ログインと不正取引が行われた疑いがあるという内容です。SBI証券は10月8日に、自社口座での被害は確認されておらず、注意喚起は他社の事案によるものだと補足しました。SBI証券のシステムからIDやパスワードが流出した事案とは性質が異なります。
この事案で、パスキーの暗号方式やFIDO/WebAuthnの仕組みが破られたとは公表されておらず、専門家の整理でも、パスキー認証そのものが突破された事例は見つかっていません。突かれたのは、同期型パスキーを預けているプラットフォームアカウント(GoogleやApple)の乗っ取り、残っていたパスワードログイン、パスワードマネージャのメモ、ログイン後のセッションといった、認証の外側です。SBI証券自身の推奨対策も「パスキー認証の利用」と「ログインパスワードの無効化」であり、弱い入口を塞ぐ内容です。
同期の仕組みを狙う攻撃も報告されています。PhishUが2026年5月に公表した「Vaultjacking」は、中間者型のフィッシングでGoogle Password Managerの6桁PINを窃取し、攻撃者の仮想マシンを同期の対象に参加させて保管庫全体を同期させる手法です。Oktaが2026年7月に報告した「パスキー登録ヴィッシング」は、電話で偽の登録画面に足止めしている間に、攻撃者のパスキーを正規のアカウントへ登録する手口です。いずれも、新しい端末を紐付ける関門がPINのみ、口頭確認のみと弱いことを突いています。
renueはこの事案を、パスキーが破られたのではなく、パスキーを守る鍵が弱かった事例だと見ています。パスキーを導入する側が学べることは、パスワードログインやSMS認証のような弱い代替手段を無効化すること、同期先アカウントの2段階認証と復旧用の連絡先を点検すること、そして新しい端末の紐付けをPINや口頭確認だけで通さないことの3つです。
パスキーの2つの種類と、NISTの保証レベル
パスキーは、AppleやGoogleのクラウドに預けて複数の端末で使う同期型と、セキュリティキーなど1つの端末から出ないデバイス固定型の2種類に分かれます。NISTの文書に「パスキー」という語はありません。同期可能認証器(syncable authenticators)とデバイス固定(device-bound)という呼び方で区別しています。
NIST SP 800-63B(Revision 4)と2024年4月の補足文書は、同期可能認証器をAAL2までの選択肢として認めています。AAL3では、同期が鍵の非エクスポート要件に反するため、認めていません。AAL3の要件は、秘密鍵をハードウェアで保護された隔離実行環境に保管し、FIPS 140 Level 1以上の検証を受けた認証器を使うことです。つまり、クラウドに鍵を預ける同期型パスキーはAAL3にはなれません。
NISTは、同期の仕組みへのアクセスをAAL2相当のMFAで守り、鍵を利用者が管理する秘密で暗号化することを求めています。Vaultjackingが突いたのはまさにこの関門で、各社の実装がNISTの要件をどこまで満たしているかが問われています。
renueの考えは次のとおりです。デバイス固定型パスキーは、端末を盗まれても本人の生体情報やPINなしには使えず、現代の利用体験を前提にした認証方式として最も強い選択肢です。ただし、紛失すると復旧できないため2本以上の事前登録が必須であり、ヘルプデスクの本人確認手順も整える必要があります。同期型パスキーはパスワードより格段に強いものの、守るべき対象がプラットフォームアカウントと復旧経路に移ります。管理者、財務、本番運用といった高リスクの権限はデバイス固定型に限定し、それ以外は同期型でも構いません。どちらの場合も、弱いフォールバックを残さないことが条件です。
E IDセントリックの実践(認可:影響度の分類と、誰が何を触れるか)
重要インフラの範囲
本編3-2で「壊れたら直す」の例外とした、生命や生活に直接影響するシステムを考える目安として、国が重要インフラと定める分野を使います。サイバーセキュリティ戦略本部の「重要インフラのサイバーセキュリティに係る行動計画」は、停止や機能低下が国民生活や社会経済活動に重大な影響を及ぼす分野として、情報通信、金融、航空、空港、鉄道、電力、ガス、政府・行政サービス、医療、水道、物流、化学、クレジット、石油、港湾、郵便の16分野を定めています(郵便は2026年7月31日の改定、10月1日施行で追加)。ただし、これらの分野の事業者が持つシステムの全てが、生命や生活に直結するわけではありません。配達を管理するシステムと社内の経費精算システムでは、止まったときの影響がまったく違います。分野の一覧は該当しそうなシステムの当たりを付けるためのもので、実際に例外として扱うかどうかはシステム単位で、次に述べる影響度の分類で判断します。
なぜ分類から始めるのか
アプリ、API、データベースといった守る対象の一つひとつについて、誰が触れてよいかを決めるのがゼロトラストの到達点です。ただし、最初から全てを決めることはできません。そこでrenueは、漏えいや侵害が起きたときの影響の大きさでデータとシステムを分類することから始めます。
分類があれば、どのシステムの更新を優先するか、どこまで厳しい認証を求めるか、更新で止まるリスクと放置して漏えいするリスクのどちらが大きいか、といった判断に共通の根拠ができます。分類がないまま対策を並べると、全てが同じ優先度になり、結局どれも進みません。
分類の基準
基準は自社で発明する必要がなく、公開されている標準を使えます。米国のFIPS 199は、機密性、完全性、可用性のそれぞれが損なわれたときの組織、資産、個人への影響を、低、中、高の3段階で格付けする枠組みで、情報の種類ごとの目安はSP 800-60に示されています。情報は組み合わせると格が上がり、氏名だけなら低でも、マイナンバーや医療情報と組み合わせれば中以上です。
国内にも同じ発想の基準があります。政府機関の統一基準は情報を機密性、完全性、可用性の3つの観点で格付けし、デジタル庁のDS-201は、標準的な対策の水準と、事業への被害の大きさを組み合わせてリスクを評価します。どちらを使っても、影響の大きいものから順に守るという結論は変わりません。
分類から認可までの進め方
進め方は4段階です。まず影響度でデータとシステムを分類し、次に外部に公開しているものを棚卸しします。その上で、影響の大きいものから順に、触れてよい人、API、AIエージェントを決め、最後に影響度に応じた認証の強さを割り当てます。影響度の高いシステムにはデバイス固定型パスキーを、それ以外にはMFAを必須にする、という使い分けです。
この規律は人だけに適用するものではありません。APIキーを持つ外部システムや、業務を代行するAIエージェントも、人と同じように「誰が、何に、どこまで」を決めて管理します。分類と棚卸しの作業はAIエージェントで進められるため、専任のチームを持たない組織でも現実的に取り組めるとrenueは考えています。
F 出典(本文で引用した順に、章ごとにまとめています)
1章 いま何が起きているか
- 共同通信「国内の不正アクセス、最多ペース 相次ぐ個人情報漏えい、対策急務」(2026年10月6日、トレンドマイクロ集計)
- 日経デジタルガバナンス「不正アクセス、26年は過去3年で最多へ 9月に急増」(2026年10月7日)
- IPA「不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえ、速やかに実施すべき対策等について」(2026年10月9日)
- JPCERT/CC「直近で相次いでいる国内組織における不正アクセスに関する注意喚起」(2026年10月8日、10月9日更新)
- 個人情報保護委員会「大規模な漏えい等事案を踏まえた対応について(注意喚起)」(2026年10月7日)
- 個人情報保護委員会「不正アクセスによる個人データ漏えい防止のための注意喚起 WARNING」(2026年10月7日改訂)
2章 攻撃増加の背景に関するrenueの仮説
- Anthropic「GLM-5.3 and the spread of advanced cyber capabilities」(2026年9月29日)
- サイバーセキュリティクラウド「国内で相次ぐ不正アクセス、AIエージェントによる攻撃の可能性 約40分間で326のIPアドレスを使い分け、1,200件超のアクセスを繰り返す」(2026年10月9日)
- CrowdStrike「Unknown threat actor uses ARTEX to target South Korean finance」
- Gambit Security「AI Agents Are Hacking Online Retailers for $25 a Company」(2026年9月22日)
- Nikkei Asia「Japan banks uncover twice the vulnerabilities following Mythos AI release」
- NHK「個人情報流出なぜ相次ぐ?AI悪用可能性の指摘も」(2026年10月6日)
3章 renueの基本方針
4章 これから来る攻撃への備え
Appendix A 公表されている事実の詳細
Appendix C 境界防御からゼロトラストへ
Appendix D 認証
- Microsoft Research「How effective is multifactor authentication at deterring cyberattacks?」(2023年5月、arXiv:2305.00945)
- Microsoft「Your Pa$$word doesn't matter」(Alex Weinert、2019年7月9日)
- Google Security Blog「New research: How effective is basic account hygiene at preventing hijacking」(2019年5月)
- SBI証券「フィッシング詐欺等に関する注意喚起」(2026年10月2日、10月8日追記)
- ITmedia「SBI証券、Google・Appleパスキー乗っ取り被害『確認されていない』 注意喚起は他社事案」(2026年10月8日)
- PhishU「Vaultjacking: One Captured PIN, the Entire Google Password Manager Vault」(2026年5月20日)
- Okta「Vishing actors target Entra passkey enrollment」(2026年7月5日)
- NIST SP 800-63B Revision 4「Digital Identity Guidelines: Authentication and Authenticator Management」
- NIST SP 800-63B Supplement 1「Incorporating Syncable Authenticators」(2024年4月)
