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溶接記号の読み方・書き方 完全ガイド|JIS Z 3021 基本記号一覧・すみ肉/突合せの寸法指示・補助記号【2026年版】

2026/4/10

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溶接記号の読み方・書き方 完全ガイド|JIS Z 3021 基本記号一覧・すみ肉/突合せの寸法指示・補助記号【2026年版】

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株式会社renue

2026/4/10 公開

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溶接記号とは?図面で使う目的

溶接記号とは、図面上で「どこに」「どのような方法で」「どのような形状・寸法で」溶接を行うかを指示するための記号体系です。JIS Z 3021:2016(ISO 2553に対応)で規定されています。

溶接記号を正しく使うことで、以下のメリットがあります。

  • 設計意図の明確な伝達:溶接の種類・寸法・仕上方法を図面だけで正確に指示できる
  • 品質管理の基準:溶接検査の合否判定基準として機能する
  • コスト最適化:過剰な溶接指示を防ぎ、加工時間と材料費を削減できる

溶接記号の基本構成

溶接記号は以下の要素で構成されます。

1. 矢(矢印)

溶接する継手の位置を指し示します。矢印の先端が溶接部を指します。

2. 基線(基準線)

矢印から水平に引いた実線です。この基線の上下に溶接記号を配置します。

  • 基線の下側(矢の側):矢印が指す側の溶接を指示
  • 基線の上側(矢の反対側):矢印の反対側の溶接を指示

3. 基本記号

溶接の種類(すみ肉、突合せ等)を表す記号。基線の上下に配置します。

4. 寸法表示

脚長・開先深さ・ルート間隔・開先角度などの数値情報。

5. 補助記号

仕上方法・全周溶接・現場溶接などの追加指示。

6. 尾(テール)

基線の矢印と反対側の端に付ける旗型の記号。溶接方法(TIG、MIG等)や検査方法を記載する場合に使用します。

基本記号一覧:溶接の種類と記号

突合せ溶接の記号

記号形状名称説明用途
I型I形突合せ開先なし。板厚が薄い場合薄板(~3mm程度)の突合せ
V型V形突合せ片側からV字に開先を取る板厚6~20mm程度の標準的な突合せ
レ型レ形突合せ片側のみ斜めに開先片側からしか溶接できない場合
X型X形突合せ両側からV字に開先厚板(20mm超)の両面溶接
K型K形突合せ両側からレ形に開先T継手での両面溶接
U型U形突合せU字形の開先厚板で溶接量を減らしたい場合
J型J形突合せ片側のみJ字形の開先T継手でU形と同等の効果

すみ肉溶接の記号

記号形状名称説明用途
直角三角形すみ肉溶接L字・T字の角部を溶接ブラケット、補強リブ、構造物全般

すみ肉溶接は最も使用頻度が高い溶接形式で、建築鉄骨・機械構造物・配管支持金物など幅広い場面で使われます。

その他の溶接記号

記号名称用途
フレア記号フレア溶接丸棒や管の接合部
細長い楕円スポット溶接薄板の点溶接(自動車ボディ等)
C字型シーム溶接薄板の連続点溶接
平行線肉盛溶接摩耗面の補修、耐食層の形成

溶接記号の寸法指示方法

すみ肉溶接の寸法指示

すみ肉溶接で最も重要なのが脚長(きゃくちょう)の指示です。

  • 脚長:すみ肉溶接の断面における直角二辺の長さ。記号の左側に数値で記入
  • 溶接長さ:溶接を行う長さ。記号の右側に記入
  • ピッチ:断続溶接の場合、溶接部の中心間距離

記入例:すみ肉溶接、脚長6mm、溶接長さ50mm、ピッチ100mmの場合 → 「6 - 50(100)」

突合せ溶接の寸法指示

  • 開先深さ:基本記号の左側に記入
  • 開先角度:基本記号内に角度を記入
  • ルート間隔:基本記号内の下部に記入
  • ルート面:開先の底部の平面部分の寸法

補助記号の種類と使い方

補助記号意味図面での配置
○(丸)全周溶接矢と基線の交点に配置。部品の全周を溶接する場合
旗(フラグ)現場溶接矢と基線の交点に配置。工場ではなく現場で溶接する場合
凸型余盛り仕上げ基本記号の上に重ねて配置
凹型へこみ仕上げ基本記号の上に重ねて配置
平型平坦仕上げ基本記号の上に重ねて配置

仕上方法の記号

記号仕上方法
Gグラインダー仕上げ
M機械仕上げ
Cチッピング仕上げ
Fフラットに仕上げ

矢の側と反対側の見分け方

溶接記号を読む上で最も間違えやすいのが「矢の側」と「矢の反対側」の区別です。

基本ルール

  • 基線の下側に記号がある → 矢印が指す側(矢の側)の溶接指示
  • 基線の上側に記号がある → 矢印と反対側の溶接指示
  • 上下両方に記号がある → 両側溶接の指示

注意:JIS(ISO方式)とAWS(米国溶接協会)方式では矢の側・反対側の配置ルールが逆です。海外図面を読む際は方式の確認が必須です。

実務で頻出する溶接記号パターン

パターン1:両側すみ肉溶接(最頻出)

T継手やL継手の両側にすみ肉溶接を施す指示です。基線の上下に三角形記号を配置し、それぞれの脚長を記入します。

パターン2:全周すみ肉溶接

パイプの差込み溶接や、プレートに溶接する管台など、部品の全周に溶接が必要な場合。矢と基線の交点に○記号を付けます。

パターン3:V形突合せ+裏波溶接

配管の突合せ溶接で、片側からの溶接で裏側まで完全溶込みを得る場合。V形記号に裏波の補助記号を組み合わせます。

パターン4:断続すみ肉溶接

長い継手で全長溶接が不要な場合、溶接長とピッチを指定して断続的に溶接します。コスト削減と歪み低減に有効です。

溶接記号のよくある間違いと対策

間違い1:矢の側と反対側を逆に読む

基線の上に記号がある=矢の反対側であることを忘れ、溶接位置を誤認する。

対策:矢印の向きを常に確認し、「矢印が指す部材側」=「基線の下側」と対応付ける習慣をつけましょう。

間違い2:脚長の過大指示

強度に不安があるため脚長を大きくしがちですが、板厚を超える脚長は不適切で、歪みの原因にもなります。

対策:一般的に脚長は薄い方の板厚の0.7倍程度が目安です。設計基準書や溶接構造設計便覧を参照しましょう。

間違い3:溶接記号と溶接方法の混同

溶接記号はあくまで「形状」の指示であり、溶接方法(TIG、MIG、被覆アーク等)の指定は尾(テール)部に別途記載します。

対策:形状と方法を分けて指示する習慣をつけましょう。

間違い4:JIS方式とAWS方式の混在

海外製機器の図面ではAWS方式が使われていることがあり、矢の側の配置ルールがJISと逆です。

対策:図面の表題欄で適用規格を確認し、JIS/ISO方式かAWS方式かを判別してから読みましょう。

溶接記号とAI図面解析

溶接記号は基本記号・補助記号・寸法値が複雑に組み合わさるため、紙図面からの自動読み取りは高い技術を要する領域です。

最新のAI-OCR技術では以下の対応が進んでいます。

  • 溶接記号の構造解析:矢・基線・基本記号・補助記号の位置関係をAIが自動認識し、構造化データに変換
  • 脚長・開先寸法の自動抽出:記号に付随する数値情報を高精度で読み取り
  • 溶接検査との連携:読み取った溶接指示と検査結果を自動照合し、品質記録のデジタル化を支援

renueでは、溶接記号を含む複雑な図面の自動読み取り・データ化に対応した図面AIソリューションを提供しています。お気軽にご相談ください。

まとめ

溶接記号は、製造業・建設業の図面で最も頻繁に使われる記号体系の一つです。

  • 溶接記号は矢・基線・基本記号・寸法・補助記号・尾の6要素で構成
  • 基本記号は突合せ溶接(I・V・レ・X・K・U・J形)とすみ肉溶接が主要
  • 基線の下側=矢の側上側=反対側のルールが最重要(JIS/ISO方式)
  • すみ肉溶接の脚長、突合せ溶接の開先角度・ルート間隔が主な寸法指示項目
  • 全周溶接(○)、現場溶接(旗)、仕上方法(G/M/C/F)の補助記号も頻出

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