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表面粗さの記号と書き方 完全ガイド|Ra・Rz・旧三角記号の一覧表と図面指示の実務テンプレート【2026年版】

2026/8/20 (更新: 2026/9/16)

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表面粗さの記号と書き方 完全ガイド|Ra・Rz・旧三角記号の一覧表と図面指示の実務テンプレートを徹底解説【2026年版】

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表面粗さの記号と書き方 完全ガイド|Ra・Rz・旧三角記号の一覧表と図面指示の実務テンプレート【2026年版】

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2026/8/20 公開2026/9/16 更新

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表面粗さとは?図面で指示する意味

表面粗さとは、加工された部品の表面にある微細な凹凸の度合いを数値で表したものです。単位はマイクロメートル(μm)で、値が小さいほど滑らかな表面を意味します。

なぜ図面で表面粗さを指示するのでしょうか。主な理由は以下の3つです。

  • 機能要件:摺動面やシール面など、相手部品との接触状態が性能に直結する箇所では、粗さの指定が不可欠
  • 外観品質:意匠面や塗装下地など、見た目に影響する面の仕上レベルを明確にする
  • コスト管理:不必要に高い面粗度を要求すると加工コストが跳ね上がるため、適切な値を選定する必要がある

表面粗さの主要パラメータ:Ra・Rz・Ryの違い

以下では、JIS B 0601:2013のRa・Rzと、旧規格で使われたRyを区別して説明します。JIS B 0601:2013は2026年9月16日時点で日本規格協会が「有効」としています。

Ra(算術平均粗さ)

粗さ曲線から基準長さ分だけ抜き取り、その平均線からの偏差の絶対値を平均した値です(キーエンスのパラメータ解説)。最も広く使われるパラメータで、加工面全体の「平均的な粗さ」を表します。

  • 特徴:突発的なキズの影響を受けにくく、安定した値が得られる
  • 用途:一般的な機械加工面の粗さ指定に最適

Rz(最大高さ粗さ)

基準長さ内の粗さ曲線において、最も高い山頂と最も深い谷底の間の高さです(キーエンスのRa・Rzの定義)。

  • 特徴:局所的なキズや突起を検出しやすい
  • 用途:シール面や気密性が求められる面、外観品質が重要な面

Ry(旧JIS:最大高さ)

JIS B 0601:1994で定義されていたパラメータで、最大高さを表す点は現行JISのRzと共通しますが、規格改訂でフィルタや評価条件も変わっています。旧図面のRyを同じ数値のRzへ無条件に置き換えず、適用規格と測定条件を確認してください。なお、1994年版のRzは「十点平均粗さ」で、現行のRzとは異なります(ミツトヨ:規格改訂の説明)。旧図面で見かけることがありますが、新規図面ではRzを使用します。

パラメータ選定の目安

用途推奨パラメータ理由
一般加工面Ra平均値で安定した評価が可能
シール面・気密面Rz局所的な突起がリーク原因になるため
摺動面・軸受面Ra + Rz併記平均粗さと最大突起の両方を管理
外観・意匠面Rz目視で目立つキズ(最大高さ)を管理

JIS規格の変遷:三角記号から現行記号まで

表面粗さでは、パラメータの定義を扱うJIS B 0601と、図示方法を扱うJIS B 0031を区別する必要があります。ここでは旧図面の三角記号、1994年版の数値指示、2003年版以降の図示方法に分けて説明します。これは記事内の整理で、公式に定められた「3世代」という分類ではありません。

旧図面:三角記号(従来の仕上げ記号)

▽の数で仕上げの程度を表した旧来の記号です。以下はミスミの1994年版JISに関する参考表に掲載されたRaの標準数列であり、現行パラメータへの厳密な換算ではありません。

記号粗さの等級参考表にあるRa標準数列
▽粗い仕上げRa 12.5、25 μm
▽▽普通の仕上げRa 3.2、6.3 μm
▽▽▽精密仕上げRa 0.4、0.8、1.6 μm
▽▽▽▽超精密仕上げRa 0.012、0.025、0.05、0.1、0.2 μm

※現行JISでは三角記号は廃止されています。旧図面の読み取り参考としてのみ使用してください。

1994年版:数値指示方式(JIS B 0601:1994 / JIS B 0031:1994)

具体的な数値でパラメータを指示する方式です。1994年版を紹介する資料には、従来の三角記号との関係も参考として掲載されています(ミスミの解説)。記号の基本形は「√」型で、上部にRa・Rzなどのパラメータと数値を記載します。

2003年版以降の図示方法(JIS B 0031:2003・追補1:2022/パラメータはJIS B 0601:2013)

ISO規格との整合を図り、記号の構成要素がより体系化されました。新規図面では、採用する規格と追補を確認してこの図示方法を使用します。JIS B 0031には2022年発行の追補1があり、日本規格協会の規格情報では2026年6月22日の確認履歴も掲載されています。

現行JISの表面粗さ記号の書き方【図解】

JIS B 0031:2003に基づく基本記号を解説します。規格を適用する際は追補1:2022も併せて確認してください(ミスミの図示方法解説/追補の発行情報)。

基本記号の3パターン

記号タイプ意味使い分け
基本記号(加工方法指定なし)除去加工の有無を問わない加工方法を限定しない場合
除去加工必須記号(横棒付き)除去加工(切削・研削等)が必須鋳肌や素材面のままでは不可の場合
除去加工禁止記号(丸付き)除去加工をしてはならない鋳肌・鍛造肌・プレス面をそのまま使う場合

記号への情報記載位置

表面粗さ記号には、以下の情報を所定の位置に記載します。位置はミツトヨの「表面性状の図示方法」図を参照してください。

  • a位置(右へ伸ばした長い横線の下・1段目):通過帯域または基準長さ、粗さパラメータと数値(例:Ra 1.6)
  • b位置(a位置の下・2段目以降):追加の測定条件と粗さパラメータ(例:Rz 6.3)
  • c位置(右へ伸ばした長い横線の上):加工方法(例:研削、旋削)
  • d位置(記号右側下):筋目方向の記号
  • e位置(記号左側):削り代(例:5mm)

筋目方向の記号一覧

記号意味加工例
=記号を指示した図の投影面に筋目が平行旋削など(その投影方向で平行になる場合)
⊥記号を指示した図の投影面に筋目が垂直シェーパー加工など(その投影方向で垂直になる場合)
×投影面に交差(2方向)ホーニング
M多方向に交差ラップ仕上げ
C同心円状正面旋削
R放射状―
P粒子状のくぼみ・突起、無方向(筋目記号の出典)ショットブラスト

加工方法別の表面粗さ目安一覧

加工方法ごとに表面粗さの範囲は異なります。以下はミスミ「各種加工法による粗さの範囲」の該当区分を読んだ参考値です。研削は資料の区分を平面・円筒の両行に併記し、方式別の保証値ではありません。右列は本記事の指定検討例であり、標準的な指定値や達成保証を意味しません。

加工方法資料掲載のRa(μm)・確認条件指定の検討例(採用前に検証)
鋳造・鍛造(素材面)12.5~100(精密区分:3.2~6.3)Ra 12.5~25
ガス切断一律のRa範囲とせず、板厚・切断条件と要求品質を確認Ra 25を指定する場合も実加工で検証。切断面品質はISO 9013の適用範囲等を確認(Lindeの切断品質解説)
フライス加工3.2~25(精密区分:0.8~1.6)Ra 3.2~1.6
旋盤加工0.1~100(精密・上・中・荒の区分を含む)Ra 3.2~1.6
平面研削0.1~12.5(資料の「研削」区分)Ra 0.8~0.4
円筒研削0.1~12.5(資料の「研削」区分)Ra 0.8~0.2
ホーニング0.1~1.6(精密区分を含む)Ra 0.4~0.1
ラッピング0.025~0.2(精密区分を含む)Ra 0.1~0.05
超仕上げ0.025~0.2(精密区分を含む)Ra 0.05~0.025

※上表は加工法の選定を考える参考資料です。表の範囲には精密加工から荒加工までを含むものがあり、特定設備で全範囲を達成できるという意味ではありません。実際の達成値は加工条件(工具・送り速度・材質)によって変動するため、右列の指定例をそのまま採用せず、加工先の能力と測定条件を確認してください。

旧三角記号とRa・旧パラメータの参考対応表

以下はミスミの1994年版JISに関する参考表にある標準数列を整理したものです。Ryは旧規格の最大高さ、Rzは旧規格の十点平均粗さを指し、現行のRzへ数値をそのまま換算する表ではありません。

旧記号旧JIS仕上記号Ra標準数列(μm)旧Ry・旧Rzの参考数列(μm)相当する仕上レベル
なし(無指示)―無指示だけでは決まらない無指示だけでは決まらない一般指示・適用規格を確認
▽▽12.5、2550、100荒仕上げ
▽▽▽▽3.2、6.312.5、25並仕上げ
▽▽▽▽▽▽0.4、0.8、1.61.6、3.2、6.3上仕上げ
▽▽▽▽▽▽▽▽0.012、0.025、0.05、0.1、0.20.05、0.1、0.2、0.4、0.8精密仕上げ

注意:上表の旧記号・Ra・旧Ry/旧Rzの関係は便宜的な参考で、厳密な換算ではありません。現行Rzへの読み替えには、規格年・フィルタ・測定条件の確認が必要です。精度が求められる場合は必ず原図の意図を設計者に確認してください。

表面粗さ指示のよくある間違いと対策

間違い1:すべての面にRa 1.6を指定する

機能上必要のない面にまで高精度な粗さを指定すると、加工時間・コストが大幅に増加します。

対策:機能面(シール面・摺動面・嵌合面)のみ個別指定し、その他の面は図面枠内の「一般指示」で一括指定(例:Ra 6.3)するのが効率的です。

間違い2:Ra と Rz を混同する

Ra 1.6とRz 1.6では要求レベルが全く異なります。Raは偏差の絶対値の平均、Rzは山頂と谷底の高さを評価するため、Rz 1.6からRa 0.2~0.4のように一定の比率で換算することはできません。表面形状と測定条件を踏まえ、それぞれの要求値を決めます(各パラメータの定義)。

対策:パラメータ記号(Ra/Rz)を必ず明記し、数値だけの記載は避けましょう。

間違い3:旧三角記号を新規図面に使う

現行JISでは三角記号は廃止されています。社内ルールで慣例的に使用していても、外注先との認識齟齬の原因になります。

対策:新規図面は必ず現行JIS記号を使用。旧図面の流用時は記号を更新する運用ルールを設けましょう。

間違い4:カットオフ値・基準長さの未指示

カットオフ値(λc)の指定がなくても、適用規格の選定手順に従って測定できる場合があります。ただし、標準条件と異なる条件が必要なのに指示しないと、検査時の認識違いにつながります。

対策:JIS B 0633:2001の選定手順では、非周期的な粗さ曲線についてRa等から基準長さを選びます。周期的な粗さ曲線ではRSmを用いるため、以下のRa表を一律には使いません。標準条件と異なる場合は明示します(キーエンスの測定手順)。

非周期的な粗さ曲線:Ra値と標準カットオフ値の対応表

Ra(μm)標準カットオフ値 λc(mm)評価長さ(mm)
0.006 < Ra ≤ 0.020.080.4
0.02 < Ra ≤ 0.10.251.25
0.1 < Ra ≤ 20.84
2 < Ra ≤ 102.512.5
10 < Ra ≤ 80840

図面への表面粗さ指示:実務テンプレート

実際の図面で表面粗さを効率よく指示するためのテンプレートを紹介します。

パターン1:一般指示 + 個別指示の併用(推奨)

図面枠の注記欄に一般的な粗さを指示し、特定の面だけ個別に指定する方法です。

  • 注記欄に「一般表面粗さ Ra 6.3」と記載
  • シール面など特定面に「Ra 1.6」を個別指示
  • 素材面をそのまま使う面には除去加工禁止記号を指示

パターン2:全面個別指示

すべての面に個別に粗さを指示する方法です。面数が少ない単純部品に適しています。

パターン3:注記による補足指示

複雑な要件がある場合、注記で補足します。

  • 「指示なき面の表面粗さは Ra 6.3 とする」
  • 「穴内面の表面粗さは Ra 1.6 とする」
  • 「溶接後の仕上面は Ra 3.2 とする」

表面粗さとAI-OCR:図面のデジタル化における課題と解決策

製造現場には数十年にわたって蓄積された紙図面が大量に存在し、その中には旧JIS記号で記載された表面粗さ指示が多数含まれています。

近年、AI-OCR技術の進化により、こうした紙図面の自動読み取り・デジタル化が実用段階に入りました。表面粗さ記号の読み取りにおける主な技術的ポイントは以下の通りです。

  • 新旧記号の自動判別:三角記号と現行記号を混在した図面から正しく識別
  • パラメータの数値認識:Ra 1.6、Rz 6.3 などの数値を高精度で抽出
  • 加工方法・筋目記号の認識:記号に付随する補足情報も合わせてデータ化

これにより、過去の図面資産を活用した類似部品検索や、見積もり自動化が可能になります。図面のデジタル化やAI-OCRの導入についてはrenueにご相談ください。

まとめ

旧図面の三角記号と、数値でパラメータを指示する図示方法では、適用規格と読み方が異なります。旧規格のRy・十点平均粗さRzも現行Rzと区別し、規格年・測定条件を確認することが設計・製造の品質確保につながります。

本記事のポイントを整理します。

  • 現行JISではRa(算術平均粗さ)とRz(最大高さ粗さ)が主要パラメータ
  • 旧三角記号(▽~▽▽▽▽)は廃止済み。新規図面では現行記号を使用する
  • 記号には粗さ値のほか、加工方法・筋目方向・削り代も記載可能
  • 機能面のみ個別指定し、一般面は一括指示するのがコスト効率的
  • RaとRzの混同、不要な高精度指定、必要な測定条件の指示漏れが典型的なミス

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FAQ

よくある質問

加工された部品の表面にある微細な凹凸の度合いを数値で表したもので、単位はマイクロメートル(μm)、値が小さいほど滑らかな表面を意味します。図面で指示する理由は、機能要件(摺動面・シール面など接触状態が性能に直結)、外観品質(意匠面・塗装下地の仕上レベル)、コスト管理(不必要に高い面粗度の指定は加工コストを跳ね上げる)、の三つに集約されます。

Ra(算術平均粗さ)は粗さ曲線の平均線からの偏差の絶対値を平均した値で、突発的なキズの影響を受けにくく安定した値が得られ、一般的な機械加工面の粗さ指定に最適です。Rz(最大高さ粗さ)は基準長さ内で最も高い山頂と最も深い谷底の間の高さで、局所的なキズや突起を検出しやすく、シール面・気密性が求められる面・外観品質が重要な面に適しています。

一般加工面はRa(平均値で安定した評価)、シール面・気密面はRz(局所的な突起がリーク原因になるため)、摺動面・軸受面はRaとRz併記(平均粗さと最大突起の両方を管理)、外観・意匠面はRz(目視で目立つキズ=最大高さを管理)、が基本の組み合わせです。

旧図面では▽の数による仕上げ記号を見かけますが、現行の粗さ値へ機械的には換算できません。JIS B 0601はパラメータの定義、JIS B 0031は図示方法の規格です。1994年版では数値指示を扱い、従来の三角記号との参考関係も資料に掲載されています。現行の図示方法はJIS B 0031:2003(追補1:2022を併用)、パラメータはJIS B 0601:2013を参照します。旧Rzは十点平均粗さで、現行Rzの最大高さとは異なるため、新規図面では採用規格と測定条件を確認してください( 旧記号の参考表 / パラメータの変遷 / 追補の発行情報 )。

主に三パターンです。基本記号(加工方法指定なし:除去加工の有無を問わない)、除去加工必須記号(横棒付き:切削・研削などの除去加工が必須)、除去加工禁止記号(丸付き:鋳肌・鍛造肌・プレス面をそのまま使う)、です。記号への情報記載は所定位置(パラメータと数値・第二パラメータ・加工方法・筋目方向・削り代)に応じて配置します。

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