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JIS材質記号の読み方と一覧|SS400・SUS304・S45C・A5052の意味と選定フロー【2026年版】

2026/4/10

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JIS材質記号の読み方と一覧|SS400・SUS304・S45C・A5052の意味と選定フロー【2026年版】

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株式会社renue

2026/4/10 公開

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JIS材質記号の読み方:基本ルール

JIS(日本産業規格)で定められた金属材料の記号は、アルファベットと数字の組み合わせで材料の種類・特性・グレードを表しています。記号の構成ルールを理解すれば、知らない記号でもおおよその材質が推測できるようになります。

鉄鋼材料の記号体系

鉄鋼材料の記号は「用途を示すアルファベット」+「強度・成分を示す数値」で構成されます。

記号の先頭意味代表例
SSSteel Structure(一般構造用圧延鋼材)SS400
S__CSteel + 炭素量 + Carbon(機械構造用炭素鋼)S45C, S50C
SCMSteel Chromium Molybdenum(クロムモリブデン鋼)SCM435, SCM440
SUSSteel Use Stainless(ステンレス鋼)SUS304, SUS316
SKSteel Kougu(炭素工具鋼)SK85, SK105
SKDSteel Kougu Die(合金工具鋼・ダイス鋼)SKD11, SKD61
SUJSteel Use Jikuuke(軸受鋼)SUJ2
FCFerrum Casting(ねずみ鋳鉄)FC200, FC250
FCDFerrum Casting Ductile(球状黒鉛鋳鉄)FCD450, FCD600
SPCCSteel Plate Cold Commercial(冷間圧延鋼板)SPCC
SPHCSteel Plate Hot Commercial(熱間圧延鋼板)SPHC

アルミニウム合金の記号体系

アルミニウム合金は4桁の数字で分類されます(AA国際合金記号と同一)。

記号(1000番台)主要合金元素特徴代表材質
A1000系純アルミニウム加工性・耐食性に優れるが強度は低いA1050, A1100
A2000系Cu(銅)高強度。切削性良好。耐食性やや劣るA2017(ジュラルミン), A2024
A3000系Mn(マンガン)加工性・耐食性のバランス良好A3003
A5000系Mg(マグネシウム)耐食性・溶接性に優れる。中程度の強度A5052, A5083
A6000系Mg+Si強度・耐食性・加工性のバランス最良A6061, A6063
A7000系Zn(亜鉛)アルミ合金中最高強度。航空機部材A7075(超ジュラルミン)

銅合金の記号体系

記号意味特徴
C1020無酸素銅導電性・熱伝導性に最も優れる
C1100タフピッチ銅汎用的な銅。電気・熱用途
C2801黄銅(真鍮)加工性・装飾性に優れる
C3604快削黄銅切削加工に最適。バルブ・継手
C5191りん青銅ばね性・耐摩耗性に優れる

図面でよく使う材質記号 TOP10

機械設計で最も頻繁に登場する材質記号を、用途とともに紹介します。

順位材質記号分類代表的な用途選定理由
1SS400一般構造用鋼フレーム、ブラケット、架台安価で入手性が良い。溶接可能
2S45C機械構造用炭素鋼軸、ピン、歯車、ボルト焼入れで硬度UP。汎用的な強度部材
3SUS304オーステナイト系ステンレス食品機械、化学プラント、建築金物耐食性に優れる。最も汎用的なステンレス
4A5052アルミ合金板金部品、カバー、筐体耐食性・加工性に優れるアルミの定番
5A6061アルミ合金構造部材、治具、アングル強度と加工性のバランスが良い
6SPCC冷間圧延鋼板板金部品、カバー、ケース薄板の板金加工に最適。安価
7SUS316オーステナイト系ステンレス海洋機器、薬品タンクSUS304より耐食性が高い(Mo添加)
8SCM440クロムモリブデン鋼高強度ボルト、軸、歯車焼入れ性に優れ、大断面でも均一硬化
9A7075アルミ合金(超ジュラルミン)航空機部品、レース部品アルミ中最高強度。軽量・高強度が必要な場面
10FC250ねずみ鋳鉄ベース、ハウジング、ブロック振動減衰性・被削性に優れる。鋳造品向け

材質選定の判断フロー

設計で材質を選ぶ際の基本的な判断フローを示します。

ステップ1:使用環境を確認

  • 腐食環境(水・薬品・屋外)→ ステンレス(SUS304/316)またはアルミ(A5052)
  • 高温環境(300°C以上)→ 耐熱鋼(SUS310S)またはインコネル
  • 一般屋内環境→ 炭素鋼(SS400, S45C)+表面処理

ステップ2:強度・硬度の要求を確認

  • 構造部材(溶接あり)→ SS400(溶接性と強度のバランス)
  • 高強度が必要(焼入れ)→ S45C(HRC45前後)またはSCM440(HRC50前後)
  • 耐摩耗性が必要→ SKD11(HRC60前後)またはSUJ2

ステップ3:加工方法を確認

  • 板金加工→ SPCC(鋼板)またはA5052(アルミ板)
  • 切削加工→ S45C、A6061、C3604(快削材)
  • 鋳造→ FC250(鋳鉄)またはAC4C(アルミ鋳物)

ステップ4:コストを考慮

一般的なコスト順(安い→高い):SS400 < S45C < SPCC < A5052 < SUS304 < A7075 < SCM440 < SUS316

図面への材質記載方法

材質は図面の表題欄または注記欄に記載します。

表題欄への記載

「材質」欄にJIS材質記号を記入します。

  • 例:SS400
  • 例:SUS304(2B仕上)
  • 例:A5052P-H34 t=2.0

記号の補足情報

補足記号意味
P板(Plate)A5052P(アルミ板)
B棒(Bar)SUS304B(ステンレス棒)
TP管(Tube/Pipe)SUS304TP(ステンレス管)
-H加工硬化処理(半硬質等)A5052P-H34
-T熱処理(溶体化・時効等)A6061-T6
-SDダル仕上げSPCC-SD

SS400とS45Cの使い分け

最も頻繁に迷う材質選定がSS400とS45Cです。両者の違いを明確にします。

項目SS400S45C
分類一般構造用圧延鋼材機械構造用炭素鋼
炭素量規定なし(低炭素が多い)0.42~0.48%
引張強さ400~510 MPa570 MPa以上(焼ならし)
焼入れ不可(炭素量不定)可能(HRC45前後)
溶接性良好やや劣る(予熱が必要な場合あり)
価格安いSS400よりやや高い
用途溶接構造物、架台、ブラケット軸、ピン、歯車、カムなどの機能部品

選定の指針:溶接するならSS400、焼入れで硬くするならS45C。迷ったらまずSS400を検討し、強度・硬度が不足する場合にS45Cに切り替えましょう。

材質記号と図面AI

図面上の材質記号は、AI-OCRによるデジタル化において重要な抽出対象です。

  • 材質記号の自動認識:表題欄や注記から材質記号を自動抽出し、材料データベースと照合
  • 国際規格への自動変換:JIS記号をAISI/ASTM/EN規格に自動マッピングし、海外発注を効率化
  • 材料費の自動算出:図面から材質と寸法を読み取り、材料費を自動概算

renueでは、材質情報を含む図面データのAI読み取り・構造化ソリューションを提供しています。お気軽にご相談ください。

まとめ

  • JIS材質記号はアルファベット(用途)+数字(強度・成分)で構成される
  • 鉄鋼の代表はSS400(構造用)、S45C(機能部品)、SUS304(耐食)
  • アルミは1000~7000系の4桁番号。A5052(汎用)、A6061(構造)、A7075(高強度)が定番
  • 材質選定は使用環境→強度→加工方法→コストの順に判断
  • 図面には材質記号に加え、形状記号(P/B/TP)や調質記号(-T6, -H34)も併記

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