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電気図面とは?種類と用途
電気図面とは、電気回路・配線・制御系統を記号で表現した図面の総称です。JIS C 0617(IEC 60617準拠)で電気用図記号が規定されています。
電気図面の種類
| 図面の種類 | 別名 | 目的 | 読者 |
|---|---|---|---|
| 回路図(スケマティック) | 電気回路図 | 電気的な接続関係を示す | 設計者・技術者 |
| シーケンス図 | 展開接続図 | 制御回路の動作順序を示す | 制御設計者・保全担当 |
| 単線図 | 単線結線図 | 電力系統の概略を示す | 電気主任技術者 |
| 配線図 | 実体配線図 | 実際の配線経路を示す | 施工者・電気工事士 |
| 盤内図 | 制御盤内部図 | 制御盤内の機器配置と配線 | 盤製作者 |
基本回路記号一覧(JIS C 0617)
受動部品
| 記号 | 名称 | 英語 | 用途 |
|---|---|---|---|
| ジグザグ線 | 抵抗器 | Resistor (R) | 電流の制限・分圧 |
| 平行線2本 | コンデンサ | Capacitor (C) | 電荷の蓄積・フィルタ |
| コイル形 | インダクタ(コイル) | Inductor (L) | エネルギー蓄積・フィルタ |
| 長方形 | ヒューズ | Fuse (F) | 過電流保護 |
半導体部品
| 記号 | 名称 | 英語 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 三角形+線 | ダイオード | Diode (D) | 整流・逆流防止 |
| 三角形+3端子 | トランジスタ | Transistor (Q) | スイッチング・増幅 |
| 矢印付き丸 | LED | LED | 表示灯・照明 |
制御機器(シーケンス図で頻出)
| 記号 | 名称 | 文字記号 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 丸にX | 電磁リレー(コイル) | R, KA | 信号の増幅・自己保持 |
| 接点記号(a接点) | メーク接点(NO) | −/|− | 通電で閉じる接点 |
| 接点記号(b接点) | ブレーク接点(NC) | −/|/− | 通電で開く接点 |
| コイル記号 | 電磁接触器 | MC, KM | モーター等の開閉 |
| サーマル記号 | サーマルリレー | THR, KH | 過負荷保護 |
| PB記号 | 押しボタンスイッチ | PB, S | 手動操作 |
| LS記号 | リミットスイッチ | LS, SQ | 位置検出 |
| タイマー記号 | タイマーリレー | T, KT | 時間制御 |
電力機器
| 記号 | 名称 | 文字記号 | 用途 |
|---|---|---|---|
| M記号(丸にM) | 電動機(モーター) | M | 回転動力 |
| G記号(丸にG) | 発電機 | G | 電力発生 |
| コイル2組記号 | 変圧器(トランス) | T | 電圧変換 |
| MCCB記号 | 配線用遮断器 | MCCB, QF | 過電流・短絡保護 |
| ELCB記号 | 漏電遮断器 | ELCB, QF | 漏電保護 |
シーケンス図の読み方
シーケンス図は生産設備や自動機械の制御ロジックを表現する図面で、製造業で最も頻繁に使われる電気図面です。
基本ルール
- 上が電源(+)、下がGND(−):電流は上から下に流れる
- 左から右に読む:動作の順序は左から右
- 同一リレーの接点は番号で対応:コイルR1の接点はR1-a、R1-bなどで表記
- 縦書き/横書き:JISでは縦書き(上→下が電源→負荷)が標準
代表的な制御回路パターン
| 回路名 | 機能 | 構成 |
|---|---|---|
| 自己保持回路 | ボタンを離しても動作を維持 | PB(ON)→MC→MC a接点で自己保持 |
| インターロック回路 | 2つの動作の同時ONを防止 | MC1のb接点をMC2回路に挿入 |
| タイマー回路 | 一定時間後に動作 | タイマーコイル→タイマー接点で出力 |
| 正逆転回路 | モーターの正転・逆転切替 | MC-F/MC-Rのインターロック付き |
旧JIS記号と新JIS記号の違い
1997年のJIS C 0617制定以前は、JIS C 0301の日本独自記号が使われていました。現場では両方の記号が混在しています。
主な変更点
- リレーコイル:旧JIS(丸にコイル巻き)→ 新JIS(長方形)
- 接点:旧JIS(独自の丸型)→ 新JIS(IEC準拠の直線型)
- モーター:記号は大きく変わらないが、文字記号がIEC方式に統一
実務上のポイント:既存設備の図面は旧JIS、新規設計は新JISで描かれることが多いため、両方の記号を理解しておく必要があります。
電気図面でよくある間違い
間違い1:a接点とb接点の混同
a接点(NO:通電で閉じる)とb接点(NC:通電で開く)を取り違えると、制御ロジックが逆転し、重大な事故につながります。
対策:a接点は「通常開」、b接点は「通常閉」と覚え、回路図上で状態を確認しましょう。
間違い2:旧JISと新JIS記号の混在
同一図面内で旧JISと新JISの記号を混在させると、読む側が混乱します。
対策:図面の凡例でどちらの規格を使用しているか明記しましょう。
電気図面とAI
電気図面は記号の種類が多く、配線の接続関係が複雑なため、AI解析の効果が大きい領域です。
- 回路記号の自動認識:抵抗・コンデンサ・リレー等の記号を自動検出し、部品リスト(BOM)を自動生成
- 接続関係の解析:配線のトポロジを自動抽出し、回路のネットリストを生成
- 新旧記号の自動変換:旧JIS記号を新JIS記号に自動変換し、図面の標準化を支援
renueでは、電気図面を含む多様な図面のAI解析ソリューションを提供しています。お気軽にご相談ください。
まとめ
- 電気図面は回路図・シーケンス図・単線図・配線図・盤内図の5種類
- 電気用図記号はJIS C 0617(IEC 60617準拠)で規定
- 制御回路で頻出するのはリレー・接触器・タイマー・押しボタン・リミットスイッチ
- シーケンス図の基本は自己保持回路・インターロック回路・タイマー回路
- 旧JIS(C 0301)と新JIS(C 0617)の記号が現場では混在。両方の理解が必要
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