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検図の方法とチェックリスト|35項目の検図テンプレート・5ステップの手順・自己検図と第三者検図の使い分け【2026年版】

2026/4/11

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検図の方法とチェックリスト|35項目の検図テンプレート・5ステップの手順・自己検図と第三者検図の使い分け【2026年版】

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株式会社renue

2026/4/11 公開

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検図とは?なぜ必要なのか

検図(けんず)とは、作成した図面を出図・発注する前に、図面の内容に不備がないかを体系的にチェックする作業です。製造業・建設業において、検図の不備は加工ミス・組立不良・手戻りに直結し、コストと納期に大きな影響を与えます。

検図には2つの目的があります。

  • 図面の書き方のチェック:JIS規格に準拠しているか、寸法・記号・注記に抜けや誤りがないか
  • 設計内容のチェック:強度・機能・加工性・組立性・コストに問題がないか

検図の基本手順:5ステップ

ステップ1:紙に出力して全体を俯瞰する

CAD画面上だけのチェックでは見落としが発生しやすいため、必ず紙に印刷して検図します。赤ペンで指摘箇所をマークアップするのが効率的です。

ステップ2:表題欄・注記を確認する

  • 図面番号・部品名・材質・表面処理・普通公差等級は正しいか
  • 投影法(第三角法)の記号があるか
  • 尺度は正しいか
  • 改訂履歴は最新か

ステップ3:形状・寸法をチェックする

  • 投影図の整合性(正面図・側面図・平面図の対応関係)
  • 寸法の抜け・重複・矛盾がないか
  • 公差の指示は適切か(加工方法で達成可能な範囲か)
  • 基準面からの寸法配置が統一されているか

ステップ4:加工・組立の実現性をチェックする

  • 指定した加工方法で製造可能な形状か
  • 工具が届かない箇所はないか
  • 組立順序に問題はないか(干渉・アクセス性)
  • 相手部品との嵌合・すきま・位置関係は適切か

ステップ5:過去トラブルとの照合

  • 類似部品での過去のクレーム・不良は対策済みか
  • 設計変更の反映漏れはないか
  • 購入品(ボルト・軸受等)の規格指定は正しいか

検図チェックリスト【コピペで使えるテンプレート】

以下は機械図面の検図で使えるチェックリストです。自社の運用に合わせてカスタマイズしてご使用ください。

カテゴリ1:図面の体裁

No.チェック項目判定
1図面番号は正しいか(採番ルールに準拠)
2部品名称は正しいか(組立図と一致)
3材質の記載は正しいか(JIS材質記号)
4表面処理の記載は正しいか(種類・膜厚)
5普通公差等級の記載があるか(例:JIS B 0405-m)
6投影法の記号があるか(第三角法)
7尺度は正しいか(表記と実際の縮尺が一致)
8改訂番号・改訂履歴は最新か
9作成者・検図者・承認者の欄に記入があるか
10用紙サイズに対して適切な配置か(余白・バランス)

カテゴリ2:寸法・公差

No.チェック項目判定
11寸法に抜けはないか(加工・検査に必要な全寸法)
12寸法の重複・矛盾はないか
13基準面からの寸法配置が統一されているか
14公差値は加工方法で達成可能か
15はめあい公差の指示は正しいか(穴基準/軸基準)
16幾何公差のデータム設定は適切か
17表面粗さの指示は必要な面にされているか
18面取り指示(C面/R面)に漏れはないか
19ねじ穴のサイズ・深さ・個数は正しいか
20累積公差(公差チェーン)に問題はないか

カテゴリ3:加工・製造

No.チェック項目判定
21加工可能な形状か(工具到達性・加工限界)
22板金部品:穴と曲げ線の距離は十分か(≧4t)
23樹脂成形品:抜き勾配・ゲート・PLは考慮されているか
24鋳造品:鋳肌R・肉厚の均一性は確保されているか
25溶接指示は適切か(記号・脚長・開先)
26熱処理指示は正しいか(焼入れ硬度・範囲)
27表面処理と嵌合寸法の整合性(膜厚による寸法変化)
28材料の入手性に問題はないか(特殊材・廃番材)

カテゴリ4:組立・機能

No.チェック項目判定
29相手部品との嵌合・干渉に問題はないか
30組立順序に無理はないか(工具アクセス・順序依存)
31ボルト穴の位置・サイズは相手部品と整合しているか
32可動部品の動作範囲に干渉はないか
33シール面・気密面の表面粗さ・幾何公差は十分か
34購入品(軸受・Oリング等)の規格番号は正しいか
35過去の類似部品でのクレーム・不良対策は反映されているか

検図の効率を上げる5つのコツ

コツ1:設計しながら検図する(段階的検図)

設計が100%完成してから検図するのではなく、構想段階・詳細設計段階・出図前の3回に分けてチェックします。後工程での手戻りが激減します。

コツ2:紙に出力して赤ペンチェック

CAD画面だけの検図は見落としの温床です。紙に印刷し、赤ペンで指摘を書き込むことで、チェック漏れと指摘の追跡性が向上します。

コツ3:加工品を頭の中で組み立てる

図面を見ながら「この部品を実際に加工したら」「この部品を組み立てたら」とシミュレーションすることで、図面だけでは気づきにくい問題を発見できます。

コツ4:第三者検図を必ず行う

自分で描いた図面は自分では間違いに気づきにくい(確証バイアス)。最低でも1人以上の別の技術者に検図を依頼しましょう。

コツ5:チェックリストを継続的に改善する

検図で見つからなかった不具合が発生したら、その項目をチェックリストに追加します。チェックリストは「組織の知恵」として成長させます。

検図でよくある見落としパターン

パターン具体例影響
表題欄の転記ミス別図面からコピーした図枠の材質が前の部品のまま誤材料で加工される
熱処理指示の漏れ焼入れが必要な軸に熱処理指示がない硬度不足で摩耗・破損
表面処理と公差の矛盾H7嵌合面にめっきを指示し膜厚分を考慮していない嵌合不良・圧入不可
ねじ穴の数量ミス4-M6のところを3-M6と記載固定強度不足
正面図と側面図の不整合穴の位置が正面図と側面図で矛盾加工者が迷い、確認に時間がかかる

自己検図と第三者検図の使い分け

項目自己検図第三者検図
実施者図面作成者本人別の設計者・上長・品質担当
目的明らかな記載ミス・抜けの排除設計判断の妥当性確認
チェック内容カテゴリ1(体裁)・2(寸法)中心カテゴリ3(加工)・4(組立)中心
所要時間の目安図面1枚あたり15~30分図面1枚あたり30~60分
実施タイミング出図前に必ず実施重要部品・新規設計で実施

検図とAI:自動チェックの最前線

検図は熟練者の知識と経験に依存する属人的な作業でしたが、AI技術の進化により自動化が進んでいます。

  • 寸法の自動整合性チェック:正面図・側面図・平面図の寸法が矛盾していないかをAIが自動検証
  • JIS規格適合の自動チェック:記号の使い方・公差の記入方法がJIS準拠かを自動判定
  • 過去不良パターンとの照合:過去のクレーム・不良事例をAIが学習し、同様のリスクがある箇所を自動フラグ
  • 3Dモデルとの整合性チェック:3D CADモデルと2D図面の寸法・形状の不一致を自動検出

renueでは、AI検図を含む図面品質管理ソリューションを提供しています。人手の検図とAIの自動チェックを組み合わせることで、検図の精度と効率を飛躍的に向上させます。お気軽にご相談ください。

まとめ

  • 検図の目的は「図面の書き方」と「設計内容」の2つのチェック
  • 検図の手順は紙出力→表題欄→寸法・公差→加工性→過去トラブルの5ステップ
  • チェックリストは体裁・寸法・加工・組立の4カテゴリ35項目で網羅
  • 自己検図(体裁・寸法チェック)と第三者検図(設計判断の妥当性)を使い分ける
  • チェックリストは不具合発生のたびに改善し、組織の知恵として成長させる

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