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コンサル不要論にどう向き合うか|SC/Mgrが2026年に張るべき次のポジション【AIネイティブコンサル視点】

2026/5/8

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コンサル不要論にどう向き合うか|SC/Mgrが2026年に張るべき次のポジション【AIネイティブコンサル視点】

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株式会社renue

2026/5/8 公開

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「生成 AI でコンサルは不要になる」というフレーズが、2025 年から 2026 年にかけて業界の主要メディアで頻繁に出ています。Future of Consulting が 2026 年に公表した AI 革命アップデート は、AI 投資が数十億ドル規模に達した一方で、伝統的なピラミッド型人員構成のままのファームは伸びていないと整理しており、業界構造そのものが変わりつつある段階に入っています。

この記事は、コンサルティングファームのシニアコンサルタント(SC)/マネージャー(Mgr)/シニアマネージャー(Sr Mgr)層が、2026 年以降に張るべき次のポジションを、AI ネイティブコンサル側から見た視点で書き下ろします。「不要論」を煽る記事ではなく、現職に踏みとどまる選択肢/ AI 時代の新しいポジションに移る選択肢を、判断軸とともに整理します。

1. 「コンサル不要論」は何を言っているのか

不要論の中身は、実は2層に分かれます。

第 1 層は、コンサルが伝統的に担ってきた業務(資料作成・データ整理・市場調査・インタビューサマリ)が、生成 AI で大幅に代替できるという論点です。SHRM が公表した Automation, Generative AI, and Job Displacement Risk レポート も、ナレッジワーク全般の中でコンサルティングは生成 AI による業務代替が観測されている職種の 1 つだと整理しており、この層の代替は実際に進んでいます。

第 2 層は、コンサルの介在価値そのもの(戦略提言・意思決定支援・組織変革の伴走)が AI で代替できるかという論点です。McKinsey Global Institute が公表した Agents, Robots, and Us レポート は、AI が技術的に代替できる業務時間と、実際に職が消失する範囲は別物だと指摘しており、第 2 層の介在価値は人間とエージェントの協働で再構成される領域です。

つまり「コンサル不要論」は、第 1 層の業務作業の話を一般化して第 2 層まで及ぼしている誇張で、第 1 層が代替されることは事実だが、第 2 層の介在価値は形を変えて残ります。SC/Mgr 層が考えるべきは、第 1 層を AI に渡しつつ、第 2 層の価値をどう再定義するかです。

2. SC/Mgr 層の現状の市場価値

Bloom Job が公表したコンサル転職年齢別成功率(2026 年最新) は、30 代後半(35〜39 歳)でコンサルファームへの転職に成功した方の共通点を「前職で 5 名以上のチームをマネジメントした経験」だと整理しています。これは AI 時代も継続して評価される条件で、マネジメント経験そのものは生成 AI で代替されません。

一方、NMS Consulting の Consulting Trends 2026Deltek が公表した 2026 Consulting Trends では、コンサルファームの収益モデルが「戦略アドバイザリ+時間課金」から「実行・実装・成果連動」にシフトしている点が共通指摘されています。SC/Mgr 層に求められる役割は、「戦略を作る」から「戦略から実行・成果まで通す」に拡張されており、AI ツールを使って自分自身の生産性を底上げできる人材が市場価値を上げる構造です。

Tredence が 2026 年に公表した AI Consultant Jobs 解説 も、シニア層と GenAI 専門ロールでは米国市場で年収 200K USD を超える水準が標準化しつつあると報告しており、AI 軸でポジションを取り直したシニア層の報酬上振れは観測可能なシグナルです。

3. SC/Mgr 層が 2026 年以降に張るべき次のポジション

選択肢は大きく 4 つあります。それぞれ判断軸を整理します。

3-1. 現職ファームに残り、AI 軸でポジションを取り直す

現職ファームに伝統的なピラミッドが残っている場合、内部で「AI 担当」「Generative AI Practice」のような新規ロールが立ち上がる可能性があります。これに早期に手を挙げて移動するのが第 1 の選択肢です。ダイヤモンド・オンラインが公開したコンサルキャリア論 も、AI 時代に「スーパーコンサル」として生き残る条件として「専門性 × AI 活用力 × 実行力」の 3 軸を挙げています。

判断軸:自分の現職ファームが AI 実装を本気でやる方向に動いているか。動いていなければ、ピラミッドの一部としてアウトプットを出し続ける将来像になり、市場価値の伸びが鈍化します。

3-2. 戦略コンサルから AI 実装ファームに移る

戦略コンサルの SC/Mgr 経験者が、AI 実装に踏み込んだファーム(renue を含む実装型 AI コンサルファーム)に移るルートです。 KOTORA が公開した AI 時代のコンサルタント業界の在り方 も、AI 時代に求められるコンサル像として「戦略策定だけでなく実行・実装まで踏み込める人材」を挙げており、市場ニーズと供給の差が大きい層です。

判断軸:実装側のスキルセット(プログラミング・LLM・クラウド運用)に踏み込む覚悟があるか。AI ファーム側は「コンサル経験のある人がエンジニアの仕事も覚える」流れを歓迎するので、開発未経験でもキャッチアップ前提で受け入れる例が増えています。

3-3. 事業会社に転じて、内製 AI 推進ポジションを取る

事業会社の DX 推進部・AI 推進室・経営企画部 のシニアロールに転じるルートです。外資就活ネクストが公開したコンサルキャリア論 も、AI 時代の選択肢として「事業会社で内製を推進する側に回る」道を挙げています。

判断軸:事業会社のスピード感(コンサルファームより遅い)と意思決定構造(社内政治含む)に耐えられるか。年収は短期的に下がる可能性が高いですが、組織変革の成果が直接自分のキャリアに紐付く点が魅力です。

3-4. 独立/フリーランスとして AI コンサル領域で動く

コンサルポータルが公開した生成AIでコンサルモデル崩壊?レポート は、生成 AI 時代に生き残るコンサルの 3 条件として、専門性・実行力・ネットワークを挙げており、フリーランスでも勝負できる条件と整合的です。

判断軸:個人で受注・実装・納品が完結できるか、ネットワークが既にあるか。AI 実装は個人でできる範囲が広がっており、シニア層であれば独立も現実的選択肢です。ただし renue を含む一部の AI 実装ファームは、フリーランスではなく正社員として継続責任を取れる人を採用したい設計のため、ファーム就業を選ぶならフリーランス経由ではない方が早い場合があります。

4. 「実装するコンサル」が 2026 年に希少化する理由

4 つの選択肢のうち、特に第 2 の「戦略コンサル → AI 実装ファーム」は、業界全体で供給が足りていないポジションです。理由は 3 つあります。

  • 戦略コンサル経験者が実装スキルを学ぶ動機を持ちにくい:これまでのキャリア成功体験が「実装に踏み込まないことで成立してきた」ため、踏み込む決断にコストがかかります。
  • AI 実装ファーム側の規模がまだ小さい:受け皿の総数が、戦略コンサル → 事業会社のルートに比べて小さく、即戦力ポジションの席が常に埋まり気味です。
  • 「コンサル × エンジニア」を同じ人の中で動かす働き方が、業界の既存のキャリア観と違う:職種・ジョブグレード・年収帯が、戦略コンサルファームと AI 実装ファームでマッピングしにくく、自己理解と説明にコストがかかります。

36 氪が公開したAI時代のコンサル不要論 も、AI 時代の主流は「リプレースではなくエージェント化(agents over replacement)」だと整理しており、コンサルが消えるのではなく「コンサル × AI エージェント協働」の働き方に組み換わる過程で、橋渡しできるシニア層の希少性が上がります。

5. AI ネイティブコンサル側から SC/Mgr 層への提案

renue のような AI 実装ファーム側から見て、SC/Mgr 層に伝えたいことは 3 つです。

第 1 に、現職を辞めずに副業・社内転換から始める選択肢があります。本格的な転職判断の前に、AI 軸での実務経験を 3 か月程度積むことで、4 つの選択肢のどれを取るかの判断材料が揃います。

第 2 に、AI 実装ファームに来る場合、開発スキルの不足は採用基準として致命的ではありません。renue を含む AI 実装ファームは、コンサル経験のあるシニアが Claude Code 等で実装スキルをキャッチアップできる前提で採用設計をしています。重要なのは「業務トレース・業務翻訳・実装翻訳・監査翻訳」の 4 つのうち、得意な翻訳を 1 つ深く持っているかです。

第 3 に、AI 時代のシニア層は「考える人 vs 動かす人」の二項対立から外れた働き方をします。考えるだけの SC/Mgr は不要論のターゲットですが、考えながら動かすシニアは AI 時代こそ希少化し、市場価値が上がります。経済産業省が 2024 年 7 月に公表した「コンテンツ制作のための生成AI利活用ガイドブック」 でも、AI を業務に組み込む際の責任主体としての人間の役割は明確化されており、その責任を取れるシニア層の需要は、構造的に増えていきます。

6. まとめ

「コンサル不要論」は、業務作業の代替を介在価値全体まで一般化した誇張で、SC/Mgr 層が取るべき行動は「不要論を恐れる」ではなく「次のポジションを選ぶ」です。選択肢は現職ファーム残留・AI 実装ファーム転職・事業会社内製・独立/フリーランスの 4 つで、それぞれ判断軸が違います。

renue は、戦略コンサル → AI 実装ファームのルートを取りたい方を、開発スキル前提条件なしで継続的に募集しています。「実装するコンサル」というポジションが市場で何を意味するか、何を期待されているかは、対面で話す方が早い領域です。

renue では SC / Mgr / Sr Mgr 経験者で、AI 実装側に踏み込みたい方を募集しています。カジュアル面談で「実装するコンサル」のポジション設計と評価制度をお話しします。カジュアル面談に申し込む

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よくある質問

不要論の中身は二層に分かれます。第一層は、コンサルが伝統的に担ってきた業務(資料作成・データ整理・市場調査・インタビューサマリ)が生成AIで代替できるという論点。第二層は、コンサルの介在価値そのもの(戦略提言・意思決定支援・組織変革の伴走)がAIで代替できるかという論点です。第一層の代替は実際に進んでいますが、第二層の介在価値は形を変えて残ると考えられています。

主な選択肢は四つです。現職ファームに残りAI軸でポジションを取り直す(社内のGenerative AI Practiceなど新規ロールに早期に手を挙げる)、戦略コンサルからAI実装ファームに移る、事業会社に転じて内製AI推進ポジションを取る、独立/フリーランスとしてAIコンサル領域で動く、です。

実装側のスキルセット(プログラミング・LLM・クラウド運用)に踏み込む覚悟があるかが判断軸です。AI実装ファーム側は「コンサル経験のある人がエンジニアの仕事も覚える」流れを歓迎する設計が増えており、開発未経験でもキャッチアップ前提で受け入れる例が増えています。

「戦略を作る」から「戦略から実行・成果まで通す」へ拡張しています。コンサルファームの収益モデルが戦略アドバイザリ+時間課金から実行・実装・成果連動にシフトしており、AIツールを使って自分自身の生産性を底上げできる人材が市場価値を上げる構造になっています。

事業会社のスピード感(コンサルファームより遅い)と意思決定構造(社内政治を含む)に耐えられるかが判断軸です。年収は短期的に下がる可能性がある一方、組織変革の成果が直接自分のキャリアに紐付く点が魅力で、DX推進部・AI推進室・経営企画部のシニアロールが主な対象です。

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