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施工図と設計図の違い|基本設計・実施設計・施工図・竣工図の役割と建設業の図面フロー【2026年版】

2026/4/10

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施工図と設計図の違い|基本設計・実施設計・施工図・竣工図の役割と建設業の図面フロー【2026年版】

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株式会社renue

2026/4/10 公開

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建設業の図面フロー:基本設計→実施設計→施工図→竣工図

建設プロジェクトでは、計画段階から完成まで複数の段階で異なる図面が作成されます。各図面の役割を正しく理解することが、設計・施工・管理のすべてのフェーズで重要です。

段階図面名称作成者目的縮尺の目安
1. 企画基本設計図設計事務所建築主の要望を図面化。建物の骨格を決定1/200~1/100
2. 設計実施設計図設計事務所工事発注用の詳細図面。確認申請にも使用1/100~1/50
3. 施工施工図施工者(ゼネコン等)実際の工事に必要な詳細図面1/50~1/1
4. 完成竣工図施工者工事完了後の実態を記録した図面実施設計図と同縮尺

設計図とは?基本設計図と実施設計図

基本設計図

建築主(施主)の要望を受けて、建物の基本的な形・間取り・構造・設備を決定する図面です。

  • 含まれる図面:配置図、平面図、立面図、断面図、仕上表
  • 目的:建築主との合意形成。「こんな建物を建てます」の確認
  • 詳細度:大まかな線で表現。細部の納まりは未確定

実施設計図

基本設計に基づき、工事を発注できるレベルまで詳細化した図面です。確認申請にも使用されます。

  • 含まれる図面:意匠図一式、構造図一式、設備図一式(電気・機械・給排水)
  • 目的:工事の見積依頼・発注。建築確認申請
  • 詳細度:材料・仕上げ・寸法を具体的に記載。ただし施工上の詳細はまだ含まない

施工図とは?設計図との5つの違い

施工図は実施設計図をもとに、施工者が実際の工事のために作成する図面です。

比較項目設計図(実施設計図)施工図
作成者設計事務所(建築士)施工者(ゼネコン・専門工事業者)
目的「何を建てるか」を示す「どう作るか」を示す
詳細度材料・仕上げ・主要寸法納まり・施工順序・部材取り合い・加工寸法
縮尺1/100~1/501/50~1/1(原寸図もあり)
法的位置付け確認申請図書の一部法的な提出義務なし(社内管理用)

施工図でしか表現できない情報

  • 納まり:異なる部材が接する部分の詳細な取り合い(例:サッシと外壁の接合部)
  • 施工手順:コンクリート打設の区画割り、鉄骨の建方順序
  • 加工寸法:鉄筋の配筋詳細、鉄骨の原寸図
  • 設備との干渉回避:構造部材と設備配管の取り合い調整
  • 仮設計画:足場・型枠・支保工の配置

施工図の種類

施工図の種類内容元になる設計図
躯体図鉄筋コンクリート・鉄骨の構造体詳細構造図
平面詳細図仕上げ・建具の納まり詳細意匠図(平面図・展開図)
総合図(プロット図)各設備の配置と干渉チェック設備図一式
タイル割付図タイルの割付パターン意匠図(仕上表)
鉄骨詳細図鉄骨部材の加工・溶接詳細構造図
配筋図鉄筋の配置・本数・径の詳細構造図
仮設図足場・型枠・クレーン配置(設計図には含まれない)

竣工図とは?設計図・施工図との違い

竣工図は、工事完了後の建物の実態を記録した「as-built図面」です。

  • 目的:維持管理・将来の改修工事の参考。建築主への引き渡し書類
  • 内容:設計変更や現場での調整を反映した最終図面
  • 作成者:施工者(設計図をベースに変更箇所を反映)

図面作成の実務的な流れ

  1. 設計事務所が実施設計図を作成し、施工者に渡す
  2. 施工者が施工図を作成し、設計事務所に承認を求める
  3. 設計事務所が施工図を承認(修正指示→再提出の場合もあり)
  4. 承認された施工図に基づいて工事を実施
  5. 工事完了後、変更点を反映して竣工図を作成

施工図の読み書きでよくある間違い

間違い1:設計図をそのまま施工図として使う

設計図は「何を建てるか」であり、「どう作るか」の情報が不足しています。

対策:納まり・加工寸法・施工順序は施工図として別途作成しましょう。

間違い2:総合図(プロット図)の未作成

意匠・構造・設備の図面を重ね合わせずに施工すると、配管と梁の干渉などが発生します。

対策:施工前に必ず総合図を作成し、干渉箇所を洗い出しましょう。BIMを活用すれば3D上で自動検出が可能です。

間違い3:設計変更の施工図への未反映

設計変更が発生した際、施工図に反映されないまま工事が進むと、手戻りが発生します。

対策:設計変更の発生→施工図の改訂→承認のフローを確立しましょう。

施工図・設計図とAI

建設業のAI活用において、設計図と施工図は重要なデータソースです。

  • 設計図からの自動積算:実施設計図から部材数量を自動拾い出し、概算見積を生成
  • 施工図の干渉チェック:AI+BIMで構造と設備の干渉を自動検出
  • 竣工図の自動生成:施工中の変更記録をAIが追跡し、竣工図の更新を半自動化

renueでは、建設業向けの図面AI解析ソリューションを提供しています。設計図の自動積算から施工図の干渉チェックまで、お気軽にご相談ください。

まとめ

  • 建設業の図面は基本設計図→実施設計図→施工図→竣工図の流れで作成
  • 設計図は「何を建てるか」、施工図は「どう作るか」を示す
  • 施工図は設計図より縮尺が大きく(1/50~1/1)、納まり・加工寸法・施工順序を記載
  • 施工図の種類は躯体図・平面詳細図・総合図・タイル割付図・配筋図
  • 総合図(プロット図)での干渉チェックが施工品質の鍵
  • 竣工図はas-built図面。維持管理・将来改修に不可欠

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