ANNUAL REVIEW
FY2025 振り返り
2025年4月〜2026年3月の業績と、そこから得られた示唆をまとめます。
上場企業と同水準の情報開示を目指し、成果だけでなく課題と学びも率直に共有します。
主要KPI
PRODUCTIVITY STRUCTURE
自社開発AIが、1名あたり8,000万円の生産性を支える
業務プロセスの全域をAIがカバーし、コンサルタントは価値創造に集中する
自社開発AIシステム
12+
業務領域をカバー
PMO
財務
採用
マーケ
Slack
開発
レバレッジ
コア人材 × チーム
AI・若手・パートナーとの協働
コア1名あたり成果
8,000万
FY2025実績
デリバリー
顧客成果
高付加価値のデリバリー
成果にコミットするパートナーシップ
顧客の内製化支援
自社開発AIシステム
12+の業務領域をカバー
PMO・財務・採用・マーケティング等の全域
コア人材 × チーム
コア1名あたり成果 8,000万円
AI・若手・パートナーとの協働による生産性
顧客成果
高付加価値デリバリー
成果にコミットするパートナーシップ
12+
AI化した業務領域
8,000万
コア1名あたり成果
204%
売上前年比
総括
FY2025は、売上高5.5億円と前年比2倍以上の成長を達成した一方で、 当初計画(売上8.5億円・正社員50名)に対しては大幅な未達となりました。
しかし、この1年で得られた最大の成果は「renueの成長モデルの本質」が明確になったことです。 コア人材1名あたりの売上高は約8,000万円に達しました。 これはコア人材個人の単価ではなく、AIエージェント・若手メンバー・外部パートナーを含む チーム全体の成果をコア人材1名あたりに換算した数字です。
この生産性は、自社で開発・運用しているAIシステムによる業務効率化と、 「デリバリーする人が偉い」というカルチャーに裏打ちされたものです。 FY2025の経験から、成長のボトルネックは「案件獲得」でも「技術力」でもなく、 「育成キャパシティ」であることが明確になりました。
成果:良かった点
1. コア人材を中心としたチーム生産性の実証
社歴1年以上のコア人材1名あたりの売上高が約8,000万円に達しました。 これは個人の人月単価ではなく、自社開発AIエージェント・育成中の若手メンバー・外部パートナーとの 協働による成果をコア人材1名あたりに換算した数字です。 AIシステムがPMO・提案・ドキュメント作成など業務全域をカバーすることで、 コア人材は付加価値の高い判断と顧客対応に集中できる体制が整いつつあります。 また、丁寧な育成を経て入社2年目以降のメンバーが一線級として活躍し始めており、 育成モデルの再現性が見え始めています。
2. 自社AIエージェントの外販開始
これまで自社のDX推進に活用してきたAIエージェント・システムの外販を開始しました。 コンサルティング型の「人×時間」に依存しない売上を創出できるようになり、 1名あたり売上高をさらに押し上げるレバレッジとして機能し始めています。 今後はプロダクト売上の拡大により、コンサルティング収益との二軸で成長を加速させます。
3. 顧客事例のメディア発信の開始
お客様との協働事例をメディア・PR活動を通じて発信する取り組みを始めました。 renueのデリバリー品質と成果にご納得いただいたお客様からの協力を得て、 具体的な実績を対外的に示せるようになっています。 今後はこの取り組みを採用ブランディングにも活用し、 応募数の増加とカルチャーフィットする人材の獲得につなげます。
4. AI時代の人材発掘・育成モデルの萌芽
renueは従来型コンサルファームとは異なる採用ターゲットから人材を獲得し、 未経験者を含む多様なバックグラウンドのメンバーをAI活用と密な育成で戦力化してきました。 この過程で見えてきたのは、「優秀さ」の定義がAI時代に変わりつつあるという事実です。
従来の「高学歴・大手経験・論理的思考力」だけでなく、 AIツールを使いこなす柔軟性、失敗から素早く学ぶ姿勢、テクノロジーへの好奇心といった資質が、 実際の成果に直結することがわかってきました。 renueが独自に開発・運用しているAIエージェントモニタリングシステムにより、 メンバーの成長プロセスを可視化し、育成の型化(教育DX)も進み始めています。
結果として、renueにはAI時代に活躍できる人材を発掘・育成するノウハウが蓄積されつつあります。 これは採用市場における独自の競争優位であり、FY2026以降の組織拡大を支える基盤となります。
TALENT DISCOVERY
AI時代の「優秀さ」を再定義する
従来のコンサル業界が求めてきた人材像と、AI時代に実際に成果を出す人材像は異なる。
renueはこの仮説を実証しつつあります。
近似集合による「優秀さ」の限界
高学歴・大手経験・見た目の良さ——人間が長い歴史の中で築いてきた、 難しい人物評価を近似するためのシグナル。 AIの登場により、コーディング力やパワポの美しさ、大手在籍経験といった 従来の識別信号が急速に意味を失いつつあります。
新しい判断軸の探索と発見
従来のコンサル業界とは異なる採用ターゲットから積極的に人材を獲得し、 とにかく失敗させて育成ノウハウを蓄積することで、 AI時代に本当に成果を出す人材の特性を見つけつつあります。
AIモニタリングによる育成の型化
AIエージェントの利用状況を監視するシステムを内製化し、 メンバーの成長プロセスを可視化。 データドリブンな教育DXにより、育成の再現性を高めています。
課題:改善すべき点
1. 採用人数の計画未達
正社員50名の計画に対し、期末23名に留まりました。主な要因は応募数の不足とブランド認知の低さです。 スタートアップとしての知名度が十分でなく、求職者に対してrenueの価値観や成長機会を伝えきれていませんでした。 FY2026では、業績公開・事例発信・採用広報の強化を通じて、この課題に正面から取り組みます。
2. 退職率の高さ
期中に8名が退職し、離職率は約27%に達しました。 主な原因はカルチャーアンマッチと、会社の成長方向性が具体的に示せていなかったことです。 「2030年にアジアTop tier」という大きなビジョンはあったものの、 「今年何をすべきか」「自分がどう成長するか」が見えにくい状況でした。
3. 育成キャパシティの限界
年間2.5倍の急拡大を計画しましたが、メンタリティや振る舞いを教えるマネージャ層が不足しており、 育成が追いつきませんでした。業務プロセスやナレッジはAIシステムでカバーできていますが、 「どうあるべきか」を伝える教育は属人性が高く、マネージャ層の拡充が急務です。
学びと戦略転換
FY2025の最大の学びは、renueの成長は「採用した人数」ではなく「育成できるマネージャの数」で決まるということです。
当初の計画は「人を増やせば売上が線形に伸びる」モデルでしたが、実態は異なりました。 コア人材がAI・若手・パートナーを活用して生み出すチーム生産性は想定を大きく上回った一方、 育成が追いつかなければ定着せず、組織全体の成長に結びつきません。
FY2026以降は、この現実に基づいた成長モデルに転換します。
- 育成キャパに裏付けられた採用:マネージャ1名あたり2〜3名を並行育成する前提で採用数を設定
- マネージャ層の拡充:内部昇格と経験者採用の両輪でボトルネックを解消
- コンサル+プロダクトの二軸成長:AIエージェント外販により、人数に依存しない売上の柱を育てる
- ブランド構築による採用力強化:事例発信・業績公開を通じて、カルチャーフィットする人材との接点を増やす
- AI時代の「優秀さ」を再定義する採用・育成:従来型の採用基準に囚われず、AIネイティブな人材を独自の育成モデルで戦力化する
