株式会社renue
renueについて
renueは、AIで業務を実装する会社です
AIコンサルティングから図面AI・広告運用エージェント・コールセンターAIまで、実際に動いているサービスをご覧いただけます。renueが何をしている会社か、まずはサービス一覧からご確認ください。
ゼロトラストとは?基本的な意味と定義
ゼロトラスト(Zero Trust)とは、「社内ネットワーク内にいるユーザーでも自動的に信頼しない」というセキュリティの考え方・モデルです。「Never Trust, Always Verify(決して信頼せず、常に検証せよ)」を原則とし、場所や端末の所有者だけを根拠に信頼せず、リソースへのアクセス前に認証・認可を行います。NISTの定義ではセッション単位でアクセスを評価し、継続的な監視とポリシーに応じた再評価を行います。操作のたびに利用者へログインやMFA入力を必ず繰り返させるという意味ではありません。
Forrester ResearchのJohn Kindervag氏は、2010年9月のレポートでゼロトラストモデルを紹介しました。同社の2020年の回顧記事は概念の成立を2009年と説明しており、レポートの公表年と最初の着想を区別します。クラウド活用やリモートワークでは、接続元の場所だけで判断せず、対象の資源ごとにアクセスを制御する考え方が役立ちます。
SASEやID管理製品の導入自体を目的にせず、保護するデータと業務、必要な利用者、許可する操作を先に整理します。
従来の境界型セキュリティとの違い
従来の境界型セキュリティモデル(城壁モデル)
境界型の弱点を説明するモデルでは、ネットワークの内側にあることを信頼の根拠にすると、侵入後の不正な移動を抑えにくくなります。ただし、VPNは暗号化された接続を提供する技術であり、VPNやファイアウォールを使う全環境が内部を全面的に信頼するわけではありません。内部のアクセス制御・端末確認・監視を組み合わせる構成もあります。
この方式の弱点は、内部の不正(内部犯行・不正端末)、VPN経由での感染拡大、クラウドサービス・リモートワークに対応しにくいという点です。
ゼロトラストモデル
ゼロトラストでは「境界の内外に関わらず、すべてのアクセスを検証する」ことが前提です。社内・モバイル・自宅・カフェのいずれも場所だけで信頼せず、ID・端末状態・対象資源・リスクに応じて認証・認可を評価します。すべての場所で同じ認証操作を一律に要求するという意味ではありません。
| 比較項目 | 境界型セキュリティ | ゼロトラスト |
|---|---|---|
| 信頼の前提 | 境界内という場所への信頼に依存するモデル | 場所を問わず常に検証 |
| 認証方式 | ネットワーク入口での認証 | ID・端末状態等を用いてセッション単位に認証・認可を評価 |
| リモートワーク | VPN等で接続。速度・運用負担は経路や設計に依存 | ID・端末状態とポリシーで資源へのアクセスを制御。VPNとの併用も検討 |
| 内部脅威 | 対応が難しい | 最小権限で被害範囲を限定 |
ゼロトラストの6つの構成要素
1. IDとアクセス管理(IAM)
本節の6項目は説明のための整理で、唯一の標準構成を定めるものではありません。NIST SP 800-207の7つの基本原則とは区分が異なります。IDとアクセス管理では「誰がアクセスしているか」を検証します。多要素認証(MFA)、シングルサインオン(SSO)、特権アクセス管理(PAM)などが含まれます。最小権限の原則(必要最小限のアクセス権のみ付与)が基本です。
2. デバイス管理
「どのデバイスからアクセスしているか」を確認します。MDM(モバイルデバイス管理)やEDR(エンドポイント検出と応答)でデバイスの健全性を評価し、セキュリティポリシーに非準拠のデバイスはアクセス拒否します。
3. ネットワーク制御(マイクロセグメンテーション)
ネットワークを細かく分割し、各セグメント間の通信を個別に制御します。万一侵害されても横移動(ラテラルムーブメント)による被害拡大の抑制を図ります。
4. アプリケーション・ワークロード保護
アプリケーションへのアクセスを「アプリケーション単位」で制御します。必要なアプリへのアクセスだけを許可し、不要なアプリへのアクセスはブロックします。
5. データ保護
データの分類・ラベリング、DLP(データ損失防止)により、機密データへの不正アクセスや外部持ち出しを防止します。
6. 可視化・分析・自動化
全てのアクセスログをリアルタイムで収集・分析し、異常を検知・対応します。検知した事象の調査、アカウントの無効化、アクセスの停止など、対応する手順と担当者も決めます。
ゼロトラストの構成例
構成例1:テレワーク環境のVPN廃止
ここでの「構成例1」は、VPN接続からSDP(Software Defined Perimeter)やSASE(Secure Access Service Edge)への移行を検討する構成例です。実在企業の導入実績や効果の測定結果を示すものではありません。速度は接続経路・拠点・回線・検査設定で評価し、VPNを残す構成も検討します。提供元にはCato NetworksのSASE基盤やZscalerのSASE構成の案内があります。Prisma AccessはPalo Alto Networksのクラウド型セキュリティ製品で、Prisma SASE全体と区別して接続機能・契約範囲を確認します。
構成例2:クラウド・マルチクラウド環境のセキュリティ統合
ここでの「構成例2」は、Azure・AWS・GCP(Google Cloud)でMicrosoft Entra ID(旧Azure AD)をIdP(Identity Provider)としてID連携を設計する構成例です。AWS IAM Identity CenterとGoogle Cloudの公式資料にはEntra IDとの連携方法がありますが、対象アプリ、ユーザー同期、権限、認証ポリシーを個別に設定・検証します。Entra IDを導入するだけで全クラウドサービスへのSSO・MFAが一律に有効になるわけではありません。ID連携後も、利用者ごとの権限と退職・委託終了時の失効を確認します。
構成例3:サプライチェーン・業務委託管理
ここでの「構成例3」は、外部のパートナー・業務委託先へのアクセス制御を設計する構成例です。特定の顧客の導入実績ではなく、設計時に検討する項目として示しています。デバイス証明書とMFAは確認手段の一部で、個人端末の安全を保証するものではありません。NISTの端末状態と動的ポリシーの原則を参照し、端末の更新・管理状態、許可する資源と操作、証明書の失効、委託終了時の権限削除、監視・対応を含めて評価します。
ゼロトラスト導入のステップ
- 現状把握とリスク評価:保護すべき資産・データ・ユーザーを特定し、リスクを評価
- IDとアクセス管理の強化:MFA・SSO・PAMを導入し、最小権限を徹底
- デバイスの健全性管理:MDM・EDRの導入とポリシー準拠の確認
- ネットワークの可視化・セグメンテーション:トラフィックの可視化とマイクロセグメンテーション
- 継続的なモニタリングと改善:ログ分析・AIによる異常検知・ポリシーの継続改善
課題に合わせて次に読む
具体的な検査範囲や見積もりの比較を進める場合は、セキュリティ診断・脆弱性診断の種類と選び方をご覧ください。
生成AIの入力・出力・権限を含めて対策を整理する場合は、AIセキュリティのリスクと対策をご覧ください。
認証・権限の弱点を具体的に確認する方へ
ゼロトラストの方針を、実際のアプリケーションの認証・権限やコードの確認につなげたい場合は、renueのAI脆弱性診断支援をご確認ください。オンプレミスを含む環境の制約と診断対象を整理し、修正やレガシー刷新は別途範囲を合意して進めます。

