株式会社renue
renueについて
renueは、AIで業務を実装する会社です
AIコンサルティングから図面AI・広告運用エージェント・コールセンターAIまで、実際に動いているサービスをご覧いただけます。renueが何をしている会社か、まずはサービス一覧からご確認ください。
RPAとは?基本概念をわかりやすく解説
RPA(Robotic Process Automation:ロボティックプロセスオートメーション)とは、これまで人間が手作業で行っていた定型的なパソコン操作をソフトウェアロボットが代わりに実行する技術です。データ入力・転記・照合・メール送信・レポート作成など、ルールが明確で繰り返し行われる業務を自動化することで、大幅な業務効率化を実現します。
RPAは「ロボット」という名称がつきますが、物理的な機械ではありません。PC上で動作するソフトウェアが、人間のマウス操作・キーボード入力・画面の読み取りをそのまま再現することで業務を自動化します。既存のシステムへのAPI連携やプログラム改修を行わずとも導入できる点が、多くの企業に支持されている理由のひとつです。
RPAが注目される背景
少子高齢化による労働力不足、働き方改革の推進、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速を背景に、日本企業でのRPA導入が急速に広まっています。
Fortune Business Insightsの2026年8月31日更新の予測では、ソフトウェア・サービスを含む世界RPA市場は2026年の272億2,000万米ドルから2034年の1,100億6,000万米ドルへ拡大し、同期間の年平均成長率は19.10%としています。日本については別の調査であるIMARC Groupの2026〜2034年版レポートが、2025年を9億1,120万米ドルと推計し、2034年を57億8,370万米ドル、2026〜2034年の年平均成長率を22.79%と予測しています。こちらもソフトウェア・サービスが対象です。異なる調査の推計であり、単純な地域比較は避けましょう(2026年9月19日確認)。
特に日本では、Excelを中心としたレガシーな業務フローが多く残っており、RPAとの親和性が高いことが普及を後押ししています。また、IT部門に依頼せずともノンプログラマーが自らシナリオを作成できるツールが増えたことで、現場主導のDXが実現しやすくなっています。
RPAでできること・自動化に向く業務
RPAが特に効果を発揮するのは、以下のような業務です。
- データ入力・転記:ExcelやCSVのデータをシステムへ入力、または複数システム間でのデータ転記
- 請求書・帳票処理:受領した請求書の内容を会計システムへ登録する作業
- 受発注管理:注文データの確認・システムへの登録・確認メールの送信
- レポート作成:複数のシステムからデータを収集し、定型フォーマットに集計・出力
- ファイル操作・メール送信:条件に基づくファイルの仕分け・移動・添付ファイル付きメールの自動送信
- Webスクレイピング:Webサイトから特定情報を定期的に収集・整理
- 社内申請・承認フロー補助:勤怠・経費・稟議などの申請データ集計・転記
共通する条件は「ルールが明確」「繰り返し発生する」「大量の件数がある」の3点です。これらに当てはまる業務はRPA化の有力候補です。
RPAとAI・他の自動化技術との違い
RPAと混同されやすい技術との違いを整理します。
RPAとAIの違い
RPAは「決められたルールに従って操作を再現する」技術です。一方、AI(人工知能)は「データからパターンを学習し、判断・予測を行う」技術です。RPAは判断を必要としない定型作業に強く、AIは非定型・曖昧さを含む判断が必要な業務に強みを持ちます。
近年はRPAにAI(OCR・自然言語処理・機械学習)を組み合わせたインテリジェントオートメーション(IA)が台頭し、非定型業務への対応範囲が広がっています。例えば、スキャンした請求書をOCRで読み取り、AIが内容を判断してシステムに登録するといった処理が可能になっています。
RPAとマクロ(Excel VBA)の違い
ExcelのマクロはExcel内の操作に特化した自動化ですが、RPAはあらゆるアプリケーション・Webブラウザ・デスクトップ操作を横断的に自動化できます。複数システムをまたぐ業務の自動化に適しているのがRPAです。
RPAとAPI連携の違い
API連携はシステム間をプログラムで直接接続しますが、APIを持たない旧来のシステムには対応できません。RPAは画面操作を模倣するため、APIがない基幹システムやレガシーシステムにも対応できる点が特徴です。
ハイパーオートメーションとは
Gartnerが提唱するハイパーオートメーションは、RPA・AI・プロセスマイニング・BPMなど複数の自動化技術を組み合わせ、企業全体のプロセスを包括的に自動化する戦略・アプローチです。RPAは単独のツールとしてだけでなく、ハイパーオートメーションの中核コンポーネントとして位置づけられています。
主要RPAツール比較
国内外の主要RPAツールの特徴と選定ポイントを比較します。
| ツール名 | 開発元 | 特徴 | こんな企業に向く |
|---|---|---|---|
| UiPath | UiPath(米国) | 世界シェアNo.1クラス。AI機能との統合が充実。大規模・複雑なプロセス自動化に強い。 | グローバル展開する大企業・IT人材が豊富な組織 |
| WinActor | NTTアドバンステクノロジ(日本) | 国産RPA。日本語サポートが手厚く操作が直感的。記録モードでノンプログラマーでも開発可能。 | IT人材が少ない中小企業・自治体・現場主導の導入 |
| Automation Anywhere | Automation Anywhere(米国) | クラウドネイティブ型RPA。AI・機械学習との統合が強力。同社公式は、1億5,000万件超の自動化から得た匿名化メタデータで学習した専用生成AIモデルを案内(2026年9月19日確認)。 | クラウド移行済みの大規模企業・グローバル展開企業 |
| BizRobo! | RPAテクノロジーズ(日本) | サーバー型で大量処理・並列実行が得意。Webスクレイピングに強く、金融・保険業界での実績が豊富。 | 大量データ処理が必要な金融・保険・通信業 |
| Power Automate | Microsoft(米国) | Microsoft 365との親和性が高い。無料枠ではデスクトップフローの作成とローカルの有人実行が可能。クラウドからの起動・無人実行等は別途利用権を確認。M365サービスとの広範な連携が強み。 | Microsoft 365環境を活用している企業・コストを抑えたい中小企業 |
ツール選定の3つのポイント
- 自動化対象システムとの互換性:使用しているシステム(基幹・Webアプリ・デスクトップ)に対応しているかを確認する。
- 開発・運用の容易さ:IT部門が主導するか、現場(非エンジニア)が開発するかに応じてツールの難易度を選ぶ。
- 拡張性・AI連携:将来的なAI統合や大規模化を見越した場合はUiPathやAutomation Anywhereが適している。
RPA導入の効果・メリット
業務時間の大幅削減
RPA導入による業務効率化の効果として、各業界で以下のような改善が報告されています。いずれも公開資料に掲載された個別事例で、対象業務や集計時点が異なります(出典確認:2026年9月19日)。
- 物流業:アイエイチロジスティクスサービスの担当者による公開論文では、受注・出荷関連のWeb・Excel処理等を自動化。2023年10月時点の開発88件について、年間効果時間3,900時間と報告
- 小売業:NTT-ATが公開する西日本高速道路リテールのWinActor導入事例では、店舗販売データの出力・集計等を自動化。経営層への日次売上報告を11時までに完了できるようになったと紹介
- 通販業:SCSKが公開するアイリンクスのCELF導入事例では、顧客別平均単価の算出業務を約30分から4分へ短縮。注文データ入力は、同資料では今後の適用を検討している工程
- エネルギー関連:OBCの2019年10月7日公表の西部ガス情報システム事例では、四半期決算の300以上の仕訳入力と入力後チェックを4時間から5分に短縮。Excelデータを変換して勘定奉行へ取り込む工程が対象
- 通信業:ソフトバンクの2021年12月時点のフォーバルテレコム事例では、請求書作成・発送等の手作業を課題としてSynchRoidを導入し、定型業務の自動化で年間約5,000時間相当の業務削減を報告
その他のメリット
- ヒューマンエラーの低減:定型的な手入力を減らせる一方、シナリオ設定や実行時のエラーへの対処は必要。入力データや処理結果も確認する
- 営業時間外の稼働:無人実行のライセンス・端末・認証等の条件を整えれば、休日・深夜の処理も組み込める。実行環境の制約に加え、保守や障害時の停止・復旧を考慮する
- 処理時間の短縮:定型操作を自動化し、応答時間・エラー率・コスト等を測定する。件数や対象システムの待ち時間、例外対応を含めて導入前後を比較する
- 従業員の付加価値業務へのシフト:単純作業から解放された従業員が、顧客対応・企画・分析などの創造的業務に集中できる
- コンプライアンス強化:操作ログが自動記録されるため、作業の証跡管理・監査対応が容易になる
RPA導入の課題・注意点
RPAは強力な自動化ツールですが、導入にあたっては以下の課題を理解した上で進めることが重要です。
1. 業務プロセスの標準化が前提
RPAは「決められたルール」に従って動作します。業務手順が属人化・例外処理だらけの場合は、まず業務の棚卸しと標準化が必要です。
2. 画面変更に弱い(保守コスト)
操作対象のシステムやWebサイトの画面レイアウトが変更されると、RPAシナリオが動作しなくなることがあります。定期的なメンテナンス体制の整備が欠かせません。
3. 適切な自動化対象の見極め
すべての業務がRPAに向くわけではありません。判断が必要な業務・例外が多い業務・処理件数が少ない業務は、ROIが低くなる傾向があります。
4. セキュリティ・ID管理
RPAロボットが業務システムにアクセスする際の認証情報の管理、アクセス権限の適切な設定が必要です。ガバナンスを整備しないまま拡大すると、セキュリティリスクが高まります。
5. 内製化vs外部委託の判断
シナリオ開発を内製するか外部に委託するかは、保守コスト・スピード・ノウハウ蓄積の観点から慎重に判断する必要があります。
RPA導入の進め方・ステップ
RPA導入を成功させるための標準的なステップを紹介します。
-
業務棚卸し・自動化候補の特定
現状の業務フローを可視化し、RPAに向く業務(繰り返し・ルール明確・大量処理)を洗い出します。プロセスマイニングツールの活用も有効です。 -
PoC(概念実証)の実施
特定した業務の中から優先度が高い1〜2業務を選び、小規模にRPAを試験導入します。効果測定と課題抽出を行います。 -
ツール選定・環境構築
PoC結果をもとに本格導入するツールを選定し、開発環境・運用環境を整備します。セキュリティポリシーの策定も同時に行います。 -
シナリオ開発・テスト
業務担当者とRPA開発者が協力してシナリオを作成します。正常系だけでなく異常系・例外処理のテストも十分に行います。 -
本番稼働・モニタリング
本番環境へのリリース後は、エラーログの監視・定期メンテナンスを行う運用体制を構築します。 -
横展開・拡大
成功事例をもとに自動化対象を拡大し、全社的なDX推進へとつなげます。
RPAの最新トレンド:AIとの融合
2025〜2026年のRPA市場の注目トレンドは、AIとの統合による「インテリジェントオートメーション」の普及です。
従来のRPAはルールベースの定型処理に限定されていましたが、生成AI・大規模言語モデル(LLM)・OCR・自然言語処理(NLP)などのAI技術と組み合わせることで、以下のような高度な自動化が実現しています。
- 非定型の手書き書類・メール文章の内容を理解して処理
- 問い合わせ内容を判断して適切な部門に自動振り分け
- 例外処理の判断をAIが補完し、ロボットの停止頻度を低減
- 自然言語で業務フローを指示すればRPAシナリオが自動生成される「エージェント型オートメーション」
Gartnerはこれらの技術群を統合した「ハイパーオートメーション」戦略を推進しており、RPAは業務自動化の入口から、エンタープライズDXの中核へと進化しています。
業務自動化・DX推進でお悩みですか?
renueは、RPA導入から業務プロセス設計・AI活用まで、貴社のDX推進を一気通貫でサポートします。現状業務の棚卸しから自動化候補の特定、ツール選定、シナリオ開発、運用定着まで、経験豊富なコンサルタントが伴走支援します。
- 業務棚卸し・RPA化優先度評価(無料相談あり)
- UiPath・WinActor・Power Automate等マルチツール対応
- AI連携(インテリジェントオートメーション)も支援
RPA導入に関するよくある質問(FAQ)
Q1. RPAとAIは何が違うのですか?
RPAは「決められたルール通りに操作を再現する」自動化技術で、判断を必要としない定型業務を得意とします。一方、AI(人工知能)はデータからパターンを学習し、判断・予測・自然言語の理解などを行う技術です。RPAは手順が明確な繰り返し業務に、AIは非定型で判断が必要な業務に強みがあります。近年は両者を組み合わせた「インテリジェントオートメーション」が主流になっています。
Q2. RPA導入にプログラミングの知識は必要ですか?
ツールによって異なります。国産RPAのWinActorやMicrosoftのPower Automate for desktopのように、操作の記録や用意された部品を使い、ノンプログラマーでもシナリオを作成できるツールがあります。一方、UiPathやAutomation Anywhereのような高機能ツールは、複雑な業務を自動化する場合に一定のプログラミング知識があると有利です。まずは自社のIT人材リソースと自動化対象業務の複雑さを考慮してツールを選ぶことを推奨します。
Q3. RPA導入にはどれくらいの費用がかかりますか?
ツールの費用はライセンス形態により大きく異なります。Power Automate for desktopは無料枠でローカルの有人実行を開始でき、Microsoft 365契約者だけに限定した提供ではありません。クラウドからの起動や無人実行等には機能に対応する有料ライセンスが必要です。WinActorは中小企業向けに比較的安価な料金体系を持ち、UiPath・Automation Anywhereは大規模運用を想定した年間数十万〜数百万円のプランが中心です。ツール費用の他に、シナリオ開発費・保守費・教育費も考慮する必要があります。
Q4. RPA導入が失敗する主な原因は何ですか?
主な失敗原因として、(1)自動化対象業務の選定ミス(処理件数が少ない・例外が多すぎる業務を選んでしまう)、(2)業務プロセスの標準化が不十分なまま自動化しようとする、(3)運用・保守体制を整備しないまま本番稼働させる、(4)経営層の理解・支援がなく現場任せになる、などが挙げられます。成功のカギは「小さく始めて成功体験を積み、横展開する」アプローチです。
Q5. RPAはどのような業種・部門に向いていますか?
RPAが特に有効なのは、(1)経理・財務(請求書処理・仕訳入力・経費集計)、(2)人事(勤怠集計・給与計算補助・入社手続き)、(3)営業事務(受発注処理・見積作成・CRMへのデータ入力)、(4)コールセンター(顧客情報検索・対応記録入力)、(5)製造業(在庫確認・発注処理・生産実績入力)などです。業種を問わず、「大量の繰り返しデスクワーク」があればRPA化の余地があります。
Q6. RPAとExcel VBAはどう使い分ければよいですか?
Excel内での処理(集計・加工・グラフ作成)はVBAが適しています。一方、複数のシステム・アプリケーションを横断する業務(Webから情報を取得してExcelに入力し、その結果を基幹システムに登録するなど)はRPAが優れています。既にVBAで対応しているExcel完結業務はそのまま継続し、複数システムをまたぐ業務にRPAを適用するという組み合わせが合理的です。
Q7. クラウド型RPAとオンプレミス型RPAの違いは何ですか?
クラウド型はサーバーをベンダーが管理するため、導入コストが低く拡張性が高い反面、インターネット接続が必要でセキュリティポリシーが厳しい環境には不向きな場合があります。オンプレミス型は社内ネットワーク内で完結するため、クローズドな環境でも稼働できますが、サーバー管理コストが発生します。金融・医療・公共機関などセキュリティ要件が厳しい業界ではオンプレミス型を採用するケースが多くあります。
