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みなし残業(固定残業代)とは?意味・計算方法・違法ケースを解説【2026年版】

2026/9/16 (更新: 2026/9/2)

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みなし残業(固定残業代)とは?意味・計算方法・違法ケースを解説について、基礎知識から実務で押さえたいポイントまで分かりやすく解説します。

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みなし残業(固定残業代)とは?意味・計算方法・違法ケースを解説【2026年版】

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2026/9/16 公開2026/9/2 更新

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はじめに:みなし残業は「あらかじめ残業代を含む」給与体系

「みなし残業って何?」「残業しなくても払われる?」「超えた分はどうなる?」——みなし残業(固定残業代制)は、毎月の給与にあらかじめ一定時間分の残業代を含めて支給する制度です。

求人票でよく見る「月給30万円(固定残業代40時間分含む)」がこれにあたります。正しく運用されれば合法ですが、運用を誤ると違法になるケースもあります。本記事では、みなし残業の仕組みから計算方法、メリット・デメリット、違法になるケースまで解説します。

第1章:みなし残業の基本

みなし残業(固定残業代)とは

みなし残業は、実際の残業時間にかかわらず、毎月一定額の残業代を固定で支給する制度です。「固定残業代制」「定額残業代制」とも呼ばれます。

:「月給30万円(うち固定残業代5万円・月30時間分相当を含む)」の場合、基本給25万円+固定残業代5万円=月給30万円。残業が30時間以下でも5万円の固定残業代が支給されます。

みなし残業の法的根拠

みなし残業に直接言及した法律はありませんが、裁判例の蓄積により「有効と認められる条件」が確立されています。労働基準法に違反しない範囲で、企業の裁量により導入可能です。

第2章:みなし残業が有効と認められる3つの条件

①基本給と固定残業代が明確に区分されている

「月給30万円(固定残業代含む)」だけではNG。「基本給25万円+固定残業代5万円(30時間分)」のように、基本給と固定残業代の金額・時間数を明確に分けて示す必要があります。

②固定残業代に相当する時間数が明示されている

「何時間分の残業代が含まれているか」を明示する必要があります。「30時間分」「40時間分」など、具体的な時間数の記載が必須です。

③超過分の残業代が別途支払われる

固定残業代に含まれる時間を超えて残業した場合、超過分の残業代を別途支払う義務があります。「固定残業代を払っているから追加の残業代は出ない」は違法です。

第3章:みなし残業の計算方法

固定残業代の計算式

固定残業代は、基礎賃金・時間区分別の法定割増率・固定時間に基づき計算

:基本給25万円、月平均所定労働時間160時間、固定残業30時間の場合。1時間あたり基礎賃金 = 250,000 ÷ 160 = 1,562.5円。固定残業代 = 1,562.5 × 1.25 × 30 = 58,594円

超過分の計算

固定残業30時間で、実際に40時間残業した場合:超過10時間分 = 1,562.5 × 1.25 × 10 = 19,531円を別途支給する必要があります。

第4章:みなし残業のメリット・デメリット

企業のメリット

  • 人件費の予測が容易:毎月の残業代が固定のため、人件費の変動が小さくなる
  • 求人の見栄え:固定残業代を含めた総額が高く見えるため、求人での訴求力が上がる
  • 事務効率化:毎月の残業時間計算の手間がある程度軽減される(ただし超過分の計算は必要)

従業員のメリット

  • 残業が少なくても固定額が保証:実際の残業が固定時間以下でも、固定残業代は全額支給
  • 効率的に働くインセンティブ:残業時間を減らしても収入が変わらないため、効率的に仕事を終わらせる動機になる

デメリット・リスク

  • 「残業が当たり前」の文化を助長:「固定残業代を払っているのだから、その分は残業するべき」というプレッシャー
  • 実質的な基本給の低さ:「月給30万円(固定残業代5万円含む)」は実質基本給25万円。他社の「月給28万円(固定残業代なし)」の方が基本給は高い
  • 超過分の未払いリスク:固定残業時間を超えた分の残業代を支払わない企業がある(違法)

第5章:みなし残業が違法になるケース

  • 基本給と固定残業代が区分されていない:「月給30万円(残業代込み)」だけの表記はNG
  • 固定残業時間を超えた分の残業代が支払われない:これは明確な労基法違反
  • 固定残業時間が過大:過大な設定は無効と判断される可能性(判断は個別事情によるため専門家に確認)
  • 最低賃金を下回る:固定残業代を除いた基本給が最低賃金を下回る場合は違法

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第6章:求人票でのみなし残業の見方

チェックポイント

  • 基本給と固定残業代の金額が明記されているか
  • 固定残業の時間数が明記されているか
  • 「超過分は別途支給」の記載があるか
  • 固定残業を除いた基本給が最低賃金以上か
  • 固定残業時間と、36協定に基づく実残業時間の上限は分けて確認)

よくある質問(FAQ)

Q1: みなし残業=ブラック企業?

制度自体はブラックではありません。適正に運用されていれば合法です。問題なのは「超過分を払わない」「基本給が極端に低い」「固定残業時間が過大」なケースです。

Q2: 残業しなくても固定残業代はもらえる?

はい。実際の残業がゼロでも、固定残業代は全額支給されます。

Q3: 固定残業時間を超えたら残業代は出る?

はい。超過分は別途支払われなければ違法です。もし支払われていない場合は労基署に相談してください。

Q4: みなし残業と裁量労働制の違いは?

みなし残業は「固定残業代」の仕組み。裁量労働制は「実際の労働時間にかかわらず一定時間働いたとみなす」制度。対象職種や適用条件が異なります。

Q5: みなし残業の相場は何時間?

20〜45時間が一般的。45時間を超える設定は36協定の上限に近づくため、企業としてリスクが高くなります。

Q6: みなし残業制度をやめることはできる?

従業員の同意を得た上で、就業規則の変更手続きを行えば廃止可能です。ただし、固定残業代の廃止は実質的な賃金引き下げになるため、慎重な対応が必要です。

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FAQ

よくある質問

制度自体はブラックではありません。適正に運用されていれば合法な賃金体系です。問題となるのは「超過分を払わない」「基本給が極端に低く固定残業代で見かけの給与を高く見せている」「固定残業時間が過大に設定されている」などの運用ケースで、これらは労基署の指導対象となる違法な運用です。透明な運用と適切な水準設定が鍵です。

はい。実際の残業がゼロでも、固定残業代は全額支給されるのが原則です。固定残業代は「あらかじめ一定時間の残業代を含めて支払う」仕組みで、実残業時間に関わらず満額支給されます。これは労働者にとってのメリットで、繁忙期と閑散期がある業務でも安定した収入が保証されます。雇用契約書の確認が大切です。

はい。超過分は別途支払われなければ違法です。固定残業代制度は「あらかじめ一定時間分を含む」仕組みで、その時間を超えた分は通常通り別途残業代を支払う必要があります。もし超過分が支払われていない場合は、まず勤務先に確認し、改善されない場合は労働基準監督署に相談するのが推奨される対応です。

みなし残業は「固定残業代」の仕組みで、実残業時間に応じて計算する従来の賃金制度の派生形です。裁量労働制は「実際の労働時間にかかわらず一定時間働いたとみなす」制度で、対象職種(専門業務型・企画業務型)や適用条件が法令で厳格に定められています。両者は法的位置づけが大きく異なる別制度です。

20〜45時間程度が一般的に運用されています。45時間を超える設定は36協定の上限に近づくため、企業として労務リスクが高くなります。長時間の固定残業時間設定は実態と乖離しやすく、長時間労働の温床となる可能性があるため、適正水準での運用が労働者保護と企業リスク管理の双方の観点から重要です。

従業員の同意を得た上で、就業規則の変更手続きを行えば廃止可能です。ただし、固定残業代の廃止は実質的な賃金引き下げとなるため、慎重な対応と従業員への丁寧な説明、代替策(基本給引き上げや成果報酬制度の導入)の提示が必要です。労働組合との協議や個別同意の取得を経て、制度移行をスムーズに進めるのが現実的です。

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