renue

ARTICLE

EBITとEBITDAの違いとは?計算方法・使い分け・M&Aでの活用をわかりやすく解説【2026年版】

公開日: 2026/4/1

EBITとEBITDAとは?

EBIT(Earnings Before Interest and Taxes)は「利払い前・税引き前利益」、EBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization)は「利払い前・税引き前・減価償却前利益」です。いずれも企業の本業の収益力を測る財務指標ですが、減価償却費を含めるかどうかが最大の違いです。

2026年現在、M&Aの企業価値評価(バリュエーション)、国際的な企業比較、投資判断など幅広い財務分析の場面でEBIT・EBITDAが活用されています(マネーフォワード)。

EBITとEBITDAの違い

項目EBITEBITDA
正式名称Earnings Before Interest and TaxesEarnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization
日本語利払い前・税引き前利益利払い前・税引き前・減価償却前利益
減価償却費含まない(控除済み)含む(加算して算出)
読み方イービットイービットディーエー / イービッダー
主な用途スタートアップの収益力評価、借入の多い企業の分析国際比較、M&Aの企業価値評価、設備投資の影響を除いた収益力分析

計算方法

EBITの計算式

EBIT = 税引前当期純利益 + 支払利息

または

EBIT = 営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用 + 支払利息

簡易的には「EBIT ≒ 営業利益」として使われることもあります。

EBITDAの計算式

EBITDA = 営業利益 + 減価償却費

これが最も広く使われる計算式です。他にも以下の計算方法があります。

  • EBITDA = 経常利益 + 支払利息 + 減価償却費
  • EBITDA = 税引前当期純利益 + 支払利息 + 減価償却費
  • EBITDA = 当期純利益 + 法人税等 + 支払利息 + 減価償却費

計算例

項目金額
営業利益1,000万円
減価償却費500万円
支払利息100万円
EBIT1,000万円(≒営業利益)
EBITDA1,500万円(営業利益+減価償却費)

使い分けのポイント

EBITが適している場面

  • スタートアップ・ベンチャーの評価:借入が多い企業の本業の収益力を測る
  • 資産の少ない企業の分析:ソフトウェア企業やサービス業など、減価償却費が少ない業種
  • 税制・資本構成の影響を除外した比較

EBITDAが適している場面

  • M&Aの企業価値評価:EV/EBITDA倍率(企業価値÷EBITDA)が最も一般的な指標
  • 国際比較:税制・会計基準・減価償却方法の違いを排除して比較可能
  • 設備投資が大きい業種:製造業、不動産業、通信業など減価償却費の影響が大きい業種の収益力評価
  • キャッシュフローの簡易的な把握:EBITDAは営業キャッシュフローの近似値として活用される

松井証券

EBITDAに関連する指標

指標計算式意味
EV/EBITDA倍率企業価値(EV)÷ EBITDA投資回収にかかる年数の目安。M&Aで最も使われる指標
EBITDAマージンEBITDA ÷ 売上高 × 100売上に対するEBITDAの割合。収益性の指標
Net Debt/EBITDA純有利子負債 ÷ EBITDA負債返済能力の指標。低いほど健全

注意点

1. 設備投資の実態を見逃しやすい

EBITDAは減価償却費を加算するため、実際の設備投資の負担が隠れるリスクがあります。設備投資が多い企業では、EBITDAだけでなくフリーキャッシュフローも併せて確認しましょう。

2. 統一された計算式がない

EBITDAには複数の計算方法があり、企業によって定義が異なる場合があります。比較する際は同じ計算式で算出されているかを確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. EBITDAと営業利益の違いは?

営業利益は減価償却費を控除した後の利益、EBITDAは減価償却費を加算した利益です。設備投資の多い企業では両者に大きな差が出ます。EBITDAはキャッシュベースの収益力を反映します(EXPACT)。

Q. EBITDAが赤字でも問題ないですか?

EBITDAが赤字の場合、本業で十分なキャッシュを生み出せていないことを意味し、深刻な経営状態を示唆します。投資判断やM&Aにおいてはネガティブな評価となります(M&Aキャピタルパートナーズ)。

まとめ

EBITとEBITDAは、いずれも企業の本業の収益力を測る指標ですが、減価償却費を含めるかどうかが最大の違いです。EBITはスタートアップの評価に、EBITDAはM&Aの企業価値評価や国際比較に適しています。用途に応じて使い分け、設備投資の実態やフリーキャッシュフローも併せて分析しましょう。


renueでは、AIを活用した財務データ分析や経営指標のダッシュボード構築を支援しています。財務分析・経営改善のご相談はお問い合わせください。

参考情報