株式会社renue
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DX推進の進め方とは
DX推進の進め方とは、企業がデジタル技術を活用してビジネスモデル・業務プロセス・組織文化を変革するための計画的なアプローチです。DXの取組状況を比較する際は、地域・企業規模・調査期間と、実施・目標達成をどう定義するかをそろえて資料を確認します。参考として、McKinseyの2022年調査は世界の多様な規模・業種を含む経営層等1,331人を対象とし、直近2年の大型DXへの取組と期待した収益・コスト効果の獲得割合を扱っています。「期待した効果の獲得割合」を「目標達成企業の割合」に読み替えず、2026年の大企業全体へ一般化しません。
DXの成否を分けるのは「ツールの導入」ではなく「推進体制の構築」と「段階的なロードマップ」です。
DX推進の3フェーズ
Phase 1:デジタイゼーション(紙→デジタル)
紙帳票・Excel・属人的な業務をデジタルツールに置き換える段階です。ワークフローシステム・クラウドストレージ・チャットツールの導入が中心。最もROIが見えやすく、現場の「変わった」実感が得られるフェーズです。
Phase 2:デジタライゼーション(業務プロセスの再設計)
個別のデジタル化を超え、業務プロセス全体をデジタル前提で再設計します。ERP・CRM・SFAなど基幹システムの導入、データの一元管理とBIダッシュボード構築、AIによる業務自動化が含まれます。
Phase 3:デジタルトランスフォーメーション(ビジネスモデル変革)
ビジネスモデル自体をデジタルで再構築する段階です。データ駆動型の意思決定体制の確立、新しいデジタルプロダクト・サービスの開発、AIを活用した新規事業創出を目指します。
注意:Phase 1を飛ばしてPhase 3に着手する企業が多いですが、基礎的なデジタル化が進んでいない組織でビジネスモデル変革は実現しません。
DX推進体制の構築
3つの必須ロール
| ロール | 責任範囲 | 求められるスキル |
|---|---|---|
| DX責任者(CDO/CDXO) | DX戦略の策定・経営層との合意形成・予算確保 | 経営視点 + デジタル理解 + 組織変革力 |
| DX推進リーダー | 施策の計画・実行・効果測定・ベンダー管理 | プロジェクト管理 + IT知識 + 業務理解 |
| 現場DXアンバサダー | 各部門でのDX施策推進・フィードバック収集 | 現場業務の深い理解 + ITリテラシー |
CDOには「破壊者型(ビジネスモデル変革を主導)」と「技術統合型(既存システムのデジタル化に注力)」の2タイプがあり、自社のDXフェーズに合ったタイプを任命することが重要です。
renueの実践:DX推進で確認している原則
DXロードマップ策定の進め方
DX推進では、一般に以下のような段階的アプローチが有効です。
- 初期フェーズ:対象業務でのAI活用の精度と使い勝手の改善に集中
- 次フェーズ:効果が確認できた領域の横展開と事業化の検討
- 中長期:社内の自走体制構築 + 新規AI活用領域の開拓
段階ごとの投資判断ができるよう、ロードマップと必要投資額を対応づけて整理することが有効です。外部資金や補助制度を活用する場合は、開発だけでなく事業化までの計画を示すことが評価されます。
グループ企業へのAI横展開
複数の事業部やグループ会社を持つ企業では、PoC実績の共有→共通基盤の設計→横展開ロードマップ策定という流れで進めると、個別最適に陥らずに全社的なDX展開を加速できます。権限設計・リスク管理・人材育成メニューをロードマップに含めることが定着の鍵です。
2026年に活用できるDX補助金
| 補助金名 | 補助上限 | 補助率 | 対象 |
|---|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金(旧称IT導入補助金。以下は2026年の通常枠) | 5万円以上150万円未満は1プロセス以上、150万〜450万円以下は4プロセス以上 | 原則1/2以内。所定の最低賃金・従業員割合・月数の要件を満たす場合は2/3以内 | 事務局登録済みITツールのソフトウェア・クラウド利用費・導入関連費。AIサービスならすべて対象とは限りません |
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回・新事業進出枠) | 従業員数別の基本上限2,500万〜7,000万円、賃上げ特例適用時3,000万〜9,000万円 | 1/2。地域別最低賃金引上げ特例の要件を満たす場合は2/3 | 自社にとって新規の製品等と新市場・高付加価値事業への進出。原記載の新事業進出補助金とは別制度で、旧制度の条件と混同しません |
| 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(第1回・革新的新製品・サービス枠) | 基本上限750万〜2,500万円、賃上げ特例適用時850万〜3,500万円。新制度の1,250万円は従業員6〜20人の賃上げ特例適用時の上限で、一律最大額ではありません | 中小企業1/2、小規模・再生事業者2/3。中小企業の地域別最低賃金引上げ特例適用時は2/3 | 革新的な新製品・新サービス開発。単なる既存工程改善や設備導入は対象外。原記載のものづくり補助金とは別制度です |
| 小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠、第20回) | 基本50万円。賃金引上げ特例のみ適用時200万円、インボイス特例も併用すると250万円。200万円を一律最大額としません | 2/3。賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4 | 経営計画に基づく販路開拓と、それに併せて行う業務効率化。第20回の申請受付開始予定は2026年11月5日です |
※2026年10月10日確認。旧「中小企業新事業進出補助金」は公募終了し、新制度を案内しています。原記載のものづくり補助金第23次も申請締切は2026年5月8日でした。上の新事業進出枠と革新的新製品・サービス枠は、同じ新制度の異なる枠で、旧2制度の単なる名称変更とは扱いません。新制度第1回の応募締切は2026年10月30日18時です。各枠の対象経費・規模・賃上げ等の基本要件と特例の併用可否、受付中か準備段階かを確認してください。採択や上限額での交付は保証されません。
DX推進で失敗する3つのパターン
- 経営層のコミットメント不足:DXは全社的な変革であり、現場任せでは進みません。経営層が「なぜDXをやるのか」を明確に発信し、予算と権限を確保する必要があります
- ロードマップなしの場当たり的導入:「多忙」「担当者が変わった」で止まるのが中小企業のDXの典型的失敗パターン。明確な手順と無理のない計画を最初に策定してください
- 「ツール導入」で完了と考える:ツールを入れても業務プロセスを変えなければ効果は出ません。「業務変更と定着」まで含めた計画がロードマップの本質です
よくある質問(FAQ)
Q. DX推進の担当部門はどこに置くべきですか?
A. 経営直下のDX推進室(CoE)を設置するのが最も効果的です。IT部門に閉じると「システム導入」止まりになり、事業部門に閉じると全社最適化ができません。横断組織として設計してください。
Q. 中小企業でDX推進に使える予算がありません。
A. 2026年のデジタル化・AI導入補助金の通常枠では、最大450万円は対象プロセス数や登録ツール・申請要件を満たす場合の上限です。補助金には自己負担や公募期間・審査があるため、資金不要で導入できるとは扱いません。よろず支援拠点・商工会議所等で計画や利用可能な支援を相談し、旧制度と新制度の枠・要件を確認します。
Q. DXの効果測定はどうすればいいですか?
A. Phase 1は「業務工数の削減時間」、Phase 2は「データ活用による意思決定速度の向上」、Phase 3は「新規事業からの売上」で測定します。各フェーズに合ったKPIを設定することが重要です。

