CASEとは?
CASEとは、自動車業界に変革をもたらす4つのメガトレンドの頭文字をとった造語です。
- Connected(コネクテッド):車両の常時ネットワーク接続
- Autonomous(自動運転):運転操作の自動化
- Shared & Services(シェアリング/サービス):所有から利用への転換
- Electric(電動化):EVへのシフト
2016年にメルセデス・ベンツが提唱した概念で、自動車産業が「移動手段の製造業」から「モビリティサービスのプラットフォーム産業」へ変革する方向性を示しています。2026年現在、CASEの各領域で技術の実用化が急速に進んでいます(自動運転ラボ)。
CASEの4つの要素
C:Connected(コネクテッド)
車両に通信機能を搭載し、インターネットに常時接続する技術です。リアルタイムの交通情報取得、OTA(Over-The-Air)によるソフトウェア更新、遠隔診断、緊急通報などを実現します。
2026年の動向:5G通信の普及により、V2X(Vehicle-to-Everything)通信が実用化段階に入っています。車車間通信による事故回避や、車路間通信による信号制御の最適化が進んでいます。
A:Autonomous(自動運転)
AIやセンサー技術を用いて、運転操作を自動化する技術です。自動運転はレベル0(手動)〜レベル5(完全自動)の6段階に分類されます。
2026年の動向:日本ではレベル4(限定領域での完全自動運転)の実用化が進み、特定地域でのロボタクシーや自動運転バスの商用サービスが開始されています。高速道路での自動運転トラック隊列走行の実証も進んでいます(三菱ケミカル)。
S:Shared & Services(シェアリング/サービス)
車を「所有する」から「利用する」へのパラダイムシフトです。カーシェアリング、ライドシェア、MaaS(Mobility as a Service)などのサービスが該当します。
2026年の動向:日本でもライドシェアの規制緩和が進み、タクシー不足地域での導入が拡大しています。MaaSプラットフォームによる鉄道・バス・タクシー・シェアサイクルの統合検索・決済サービスも普及しています。
E:Electric(電動化)
内燃機関からEV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド)、FCEV(燃料電池車)への転換です。
2026年の動向:全固体電池の実用化が始まりつつあり、航続距離の大幅延長と充電時間の短縮が期待されています。充電インフラの整備も加速しており、高速道路SA/PAや商業施設への急速充電器設置が進んでいます(Sky)。
CASEが自動車業界にもたらす影響
| 影響領域 | 変化の内容 |
|---|---|
| ビジネスモデル | 車両販売からモビリティサービス(サブスク、MaaS)への収益源シフト |
| サプライチェーン | エンジン関連部品の需要減少、バッテリー・半導体の需要急増 |
| 異業種参入 | IT企業(Google、Apple等)、通信企業のモビリティ参入 |
| データの価値 | 走行データ、位置データ、ユーザー行動データが新たな収益源に |
| 雇用・スキル | メカニカルエンジニアからソフトウェアエンジニアへの需要シフト |
CASEへの対応が求められる企業
自動車メーカー(OEM)
車両のソフトウェア化(SDV:Software Defined Vehicle)への対応、EVラインナップの拡充、MaaSプラットフォームとの連携が急務です。
部品メーカー(サプライヤー)
エンジン関連から電動化・電子化部品への事業転換、新たな技術領域(バッテリー、センサー、車載ソフトウェア)への参入が求められます。
IT・通信企業
コネクテッド基盤の提供、自動運転向けAI開発、MaaSプラットフォームの構築など、モビリティ分野への参入機会が拡大しています。
エネルギー企業
EV充電インフラの整備、再生可能エネルギーとEVの統合(V2G:Vehicle-to-Grid)、エネルギーマネジメントサービスの展開が新たな事業領域になっています(リブ・コンサルティング)。
よくある質問(FAQ)
Q. CASEとMaaSの違いは?
CASEは自動車産業全体の変革トレンドを示す包括的な概念で、MaaSはその中の「S(Shared & Services)」に含まれるサービスモデルです。MaaSは複数の交通手段を統合して「移動をサービスとして提供する」仕組みを指します。
Q. CASEの中で最も影響が大きいのはどの要素ですか?
短期的にはE(電動化)が最も大きなインパクトを持っています。各国の環境規制強化とEVシフトにより、サプライチェーン全体の再編が進んでいます。中長期的にはA(自動運転)がビジネスモデルの根本的な変革をもたらすと予測されています(NECソリューションイノベータ)。
Q. 日本の自動車メーカーのCASE対応状況は?
トヨタはWoven Cityプロジェクトや自動運転技術の開発を推進、日産はProPILOTシリーズで自動運転のレベル2+を市販化、ホンダはレベル3自動運転の市販車投入で世界をリードしています。各社ともEVラインナップの拡充とソフトウェア開発体制の強化に注力しています。
まとめ
CASEは、Connected(コネクテッド)・Autonomous(自動運転)・Shared & Services(シェアリング)・Electric(電動化)の4つのメガトレンドで、自動車産業を根本から変革する概念です。2026年は各領域で実用化が加速しており、自動車メーカーだけでなくIT・エネルギー・通信企業にも大きな事業機会と変革を求めています。
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