ADAS(先進運転支援システム)とは?
ADAS(Advanced Driver-Assistance Systems)とは、カメラ・レーダー・LiDARなどのセンサーを活用して、ドライバーの安全運転を支援するシステムの総称です。日本語では「先進運転支援システム」と呼ばれ、自動運転レベル1〜2に該当します。
ADASの目的は、交通事故の防止・被害軽減とドライバーの負担軽減です。国土交通省は2021年11月から新型車への自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)の搭載を義務化し、2026年からは輸入車の既存機種にも適用が拡大されます。
ADASと自動運転の違い
| 比較項目 | ADAS(レベル1〜2) | 自動運転(レベル3〜5) |
|---|---|---|
| 運転の主体 | 人間(ドライバー) | システム(条件付き〜完全) |
| ドライバーの義務 | 常時監視・即座に操作可能な状態を維持 | レベル3:緊急時のみ対応/レベル4〜5:対応不要 |
| 法的責任 | ドライバー | レベル3以上はシステム側の責任が発生 |
| 市販車の状況 | ほぼ全ての新車に搭載 | レベル3:一部車種/レベル4以上:限定エリアのみ |
ADASの主要機能一覧
衝突回避・被害軽減系
- AEB(自動緊急ブレーキ):前方の車両・歩行者を検知し衝突危険時に自動ブレーキ。2026年から全新車に義務化
- FCW(前方衝突警報):衝突危険をドライバーに警告
- BSM(ブラインドスポットモニター):死角の車両を警告
- RCTA(リアクロストラフィックアラート):後退時に左右接近車両を検知
走行支援系
- ACC(アダプティブクルーズコントロール):先行車との車間距離を自動維持
- LKA(レーンキープアシスト):車線中央維持のステアリング補正
- TSR(交通標識認識):制限速度等の標識をカメラで認識・表示
駐車��モニタリング系
- APA(自動駐車支援):ステアリング操作を自動実行
- DMS(ドライバーモニタリング):居眠り・脇見運転を検知して警告
ADASを支えるセンサー技術
| センサー | 特徴 | 得意な検知 |
|---|---|---|
| カメラ | 色・形状認識。低コスト | 車線、標識、歩行者 |
| ミリ波レーダー | 悪天候に強い | 先行車検知、ACC |
| LiDAR | 高精度3D。高コスト | 立体的環境認識 |
| 超音波 | 近距離。低コスト | 駐車支援 |
メーカー別ADAS名称
- トヨタ:Toyota Safety Sense
- ホンダ:Honda SENSING
- 日産:ProPILOT
- スバル:EyeSight
- テスラ:Autopilot / FSD
2026年のADAS動向
- 義務化拡大:輸入車既存モデルにも自動ブレーキ義務化。欧州GSR2でISA・DMS搭載義務化
- レベル2+普及:ACC+LKAにハンズオフ走行対応車種が増加
- AI進化:エッジAIチップで車載リアルタイム画像認識が高度化
- コスト低減:軽自動車にも高度ADAS標準装備の傾向
ADASの課題
- 過信リスク:ADASを自動運転と誤解しドライバーが注意を怠る問題
- 限界:悪天候・道路標示不明瞭・逆光で正常動作しない場合がある
- 修理コスト:センサー・カメラの修理費高額化
まとめ
ADASは自動ブレーキ・ACC・レーンキープ等でドライバーの安全運転を支援する技術です。自動運転とは運転主体が異なり、ADASではドライバーが責任を負います。2026年は義務化拡大とレベル2+普及が進む一方、ADASの限界を正しく理解した上での利用が重要です。
