経費削減のアイディア8つを紹介!経費削減を進める流れや成功事例も解説 |株式会社renue(リノイ)

公開日: 2025/4/20
企業の利益を高めるためには、経費削減は取り組むべき課題です。名だたる有名企業も経費削減に取り組んでおり、中には億単位の経費削減に成功した事例もあるほどです。
しかし、経費は企業ごとにさまざまなものがあり、比率も異なります。どの経費をどう削減していけば良いのか、分からなくなることもあるでしょう。
そこでこの記事では、以下の内容を解説します。
経費削減につながるアイディア
経費削減を効果的に行う流れ
やってはいけない経費削減策
経費削減に取り組んでいきたい場合は、ぜひご一読ください。
経費削減につながる8のアイディア

経費削減につながるアイディアには、以下のようなものがあります。
印刷は白黒や両面を活用する
消耗品は低価格のものを使用する
接待・会食は最小限に抑える
電気や水道の使用量を減らす
新品ではなく中古品やリース品を活用する
社員の交通費を見直す
補助金を積極的に活用する
働き方改革で残業代を削減する
順番に見ていきましょう。
印刷は白黒や両面を活用する
社内で資料をコピーする際は、白黒印刷・両面印刷を活用しましょう。カラー印刷と片面印刷の方が高価なため、白黒印刷・両面印刷にすることで経費を削減できるのです。
カラー印刷から白黒印刷にすることでインクの使用量が減り、A4用紙だと1枚あたり10円以上の節約につながります。
両面印刷もコピー枚数が2枚から1枚に減るため、用紙1枚分の経費を削減可能です。
1枚1枚の削減額は少ないですが、コピー枚数が積み上がることで多くの経費削減となります。簡単にできる経費削減方法ですので、ぜひ始めてみると良いでしょう。
消耗品は低価格のものを使用する
会社で使用する消耗品は、支障のない範囲で低価格のものを使用しましょう。具体的には、以下のものです。
日用品:トイレットペーパー、ティッシュ、掃除用品、電球、洗剤など
事務用品:ボールペン、コピー用紙、プリンターのインク、印鑑、封筒など
備品:デスク、椅子、棚など
上記の消耗品は、必ずしも良いものを使わなくても問題ありません。低価格の商品を使用していけば、その分経費は抑えられます。
また、消耗品はできるだけまとめ買いし、購入にかかる単価を抑えることも有効です。
接待・会食は最小限に抑える
接待の数を減らすことで、交通費や交際費といった経費を削減可能です。接待・会食を全てなくすのは無理がありますが、本当に必要なものだけに絞ることでも削減できる経費額は大きくなります。
接待・会食を減らすには、社員が自己判断で行うのをやめさせることが有効です。自己判断ではなく承認制に変更しますと、必要な接待・会食だけに絞っていけます。
接待・会食は取引相手との関係構築に重要ですが、過度に行う必要はありません。数を減らし、経費削減につなげましょう。
電気や水道の使用量を減らす
オフィスの光熱費を節約することも、経費削減につながります。光熱費は必ずかかる経費ですが、無駄なコストがかかっている場合も多くあります。
最も簡単な削減方法は「人がいる場所だけ電気を使う」「エアコンの設定温度を変える」などです。そのほかに電気料金プランを変更したり、LPガスから都市ガスに変更したりするのもひとつの手です。
まずは、自社の光熱費を「電気代」「水道代」「ガス代」で可視化していきましょう。そうすることで無駄な光熱費が見えてきて、具体的な改善策を講じられます。
新品ではなく中古品やリース品を活用する
会社で使用する家具や備品は、中古品やリース品を活用するのもひとつの手です。綺麗で問題なく使えるものであれば、新品である必要はありません。
PCだとメモリーやOSが業務に影響しますが、家具や備品はよほど古いものでない限り中古品やリース品でも遜色なく使えます。
使用感はほとんど変わらず少ないコストですむため、経費削減策として有効です。
また、中古品・リース品でも、新品とほとんど変わらないものもあります。中古販売店やネットオークションなどを活用し、使えそうなものを探してみると良いでしょう。
社員の交通費を見直す
経費削減において、社員の交通費は盲点になりやすいコストです。削減が難しいように思うかもしれませんが、ちょっとした工夫で交通費は削減できます。
たとえばバスや電車の通勤定期は、長期で購入した方が低価格です。通勤区間が長いほど長期の方が安くなるため、経費削減効果が大きくなります。
1人1,000円程度の削減ではありますが、社員数が多いほど大幅な経費削減が可能です。通勤定期での交通費支給に変更したり、従業員に長期定期の購入を推奨したりすると良いでしょう。
補助金を積極的に活用する
国や自治体が交付している補助金を活用するのも、経費削減につながります。具体的には、以下のようなものです。
補助金 | 概要 | 交付額 |
IT導入補助金 | ITツール導入の経費を補助 | 最大450万円 |
事業継承補助金 | 事業継承により経営資源を引き継ぐ企業を支援 | 最大600万円 |
ものづくり補助金 | サービス開発・生産プロセス改善などを目的とした設備投資を支援 | 最大1,000万円 |
補助金を活用することで、本来必要となる経費を大幅に削減できます。どんな補助金が交付されているか確認し、使えるものは導入するのがおすすめです。
働き方改革で残業代を削減する
自社で働き方改革に取り組み、残業代の削減を目指しましょう。残業代を減らすことで、人件費の削減につながります。
また、残業が減るとオフィスにいる時間が減るため、光熱費の節約にもなります。
残業を減らすには、今より少ない時間で成果を上げられるよう作業の効率化が必要です。
完全な残業0はできなくとも、ノー残業デーや短時間勤務などを導入できるよう、会社全体の働き方を変えていきましょう。
経費削減を効果的に行う流れ

経費削減は、以下の流れだと効果的に行えます。
現在の経費を把握する
コストを分析する
経費削減の優先順位を決める
経費削減案を作る
経費削減の目標を設定する
社内の協力体制を整える
経費削減を実行
順番に見ていきましょう。
現在の経費を把握する
自社でどのくらいの経費がかかっているのか、全体像を把握しましょう。経費の内訳を把握することで、必要な経費と削減できる経費を見極められ、削減に向けた具体的な行動が取れます。
経費の中で比較的削減しやすく、特に効果が大きいものは以下です。
通信費
電気代
ライセンス料
人件費
経費の削減対象を、全体に占める割合の大きな勘定科目に絞るのもひとつの手です。
改善対象は、企業によってさまざまです。まずは、社内の経費の現状を把握することから始めてみてください。
コストを分析する
経費の全体像を把握できたら、削減できる経費はどれなのかを分析していきます。細かく分解して分析していくことで、経費削減のため取り組むべきことが見えてきます。
たとえば紙の資料を使っていた場合、電子化することでコストを削減可能です。また、資料の管理が簡単になるため、作業を効率化することにもつながります。
日常業務の中には無駄なものもあり、なくしていくことで経費削減できます。業務効率改善にもなるため、コストの分析は細かく行うのがおすすめです。
経費削減の優先順位を決める
経費削減は、重要度の高いものから優先的に実践しましょう。以下の優先順位で実践するのが効果的です。
作業工数が少なくカットできるコストが大きい
作業工数が少なくカットできるコストが小さい
作業工数が多くカットできるコストが大きい
作業工数が多くカットできるコストが小さい
手軽に始められ、削減できるコストが大きいものが望ましく最優先です。
また、大幅なカットができたとしても、工数のかかるものだと成果が出るのが遅くなってしまいます。
経費削減はできる限り、作業工数の少ないものから始めていくと効果が早く出ます。
経費削減案を作る
経費の把握や優先順位づけができたら、経費削減案をまとめます。可能な限り、具体的な取り組みに落とし込むことが重要です。
経費削減案の作成時は、以下に注意が必要です。
改善が必要な現状・問題点から記載する
社員の意見も踏まえ、具体的な改善案を提案する
誰が読んでも分かりやすい内容となるよう、上記に注意して作成しましょう。なお、経費削減案の書類作成には、テンプレートを使うと便利です。
経費削減の目標を設定する
削減する経費の金額や、達成時期の目標を決めます。目標を設定せずに取り組むと、経費削減の効果が限定的になってしまう恐れがあるためです。
目標を設定することで、経費削減への意識がさらに高まり、達成できる確率も上がります。
経費削減の目標は、無理のないものを設定することがポイントです。無理のない目標を設定することで、継続的な経費削減が可能となります。
経費削減において目標設定は重要なため、軽視せずにしっかり設定しましょう。
社内の協力体制を整える
経費削減のため、社内の協力体制を整えます。経費の削減は会社全体で取り組むものですので、社内の協力体制が重要です。
少人数で実行しても、削減できる経費には限界があり効果も薄くなります。社員全員が協力していくことで、経費削減の目標達成につながるのです。
協力体制を整えるため、まず経費削減のプランを社員に共有しましょう。「なぜコストの削減が必要か?」まで伝えることで、社員が不満を持つのを防げます。
経費削減は社員の協力が不可欠なので、協力体制は十分に整えておくことが大切です。
経費削減を実行
削減する経費と案の作成、協力体制作りができましたら、経費削減を実行します。経費削減を進める際は、定期的な進捗確認も重要です。
進捗を確認することで、目標達成に向けて順調に進んでいるかを把握できます。もし進捗が良くない場合は、スピードを早める、別の方法を試すなど改善が可能です。
どれだけしっかり経費削減案を立てていても、その通りに進むとは限りません。臨機応変に対応できるよう、進捗を確認しながら経費削減を進めましょう。
経費削減のためにやるべきではない3つのこと

経費削減につながるとしても、やるべきではないこともあります。具体的には、以下の3つです。
安易なリストラや福利厚生のカット
導入しているツールのグレードを下げる
商品やサービスの質を落とす
順番に見ていきましょう。
安易なリストラや福利厚生のカット
経費削減を目的とした、安易なリストラや福利厚生のカットはやめましょう。
人件費を削減できますが、社員の反感を買ったりモチベーションを大きく落としたりする原因となります。
リストラにより一人当たりの作業量が増えれば、社員の負担が増してしまいます。生産性が下がることにもつながるばかりか、他の社員が離職する恐れもあるのです。
また、福利厚生に魅力を感じている社員がいるなら、カットすることでモチベーションが低下し同じく生産性低下になりかねません。
リストラや福利厚生のカットが必要な場面もありますが、基本的には避けた方が良いでしょう。
導入しているツールのグレードを下げる
ツールのグレードを下げ、固定費を削減するのは避けるべきです。作業効率が低くなり、従業員から不満が噴出する恐れがあるためです。
グレードの高いツールには多額の導入費や維持費がかかるため、グレードを落とすと経費削減につながります。
しかし、グレードを落としたことで作業効率が下がれば生産性が落ちかねませんし、売り上げ低下につながってしまえば本末転倒です。
生産性・売り上げ低下を招きかねないなら、ツールのグレードは維持して別の経費削減方法を考えた方が良いでしょう。
商品やサービスの質を落とす
商品やサービスの質を落とすことで、経費削減につなげる方法もやめるべきです。具体的には、商品に使用する原材料の質を落としたり、手間のかかる工程をカットしたりする行為です。
商品・サービスの質が落ちることで顧客が離れてしまい、経営が悪化する恐れがあります。経費削減できたとしても、顧客離れで経営が悪化してしまえば意味がありません。
商品やサービスの質を落とすことで、一時的に利益率は上がるかもしれませんが、中長期的に見るとマイナスです。
大切な顧客を離さないためにも、商品・サービスの質を落とすことでの経費削減はやめましょう。
経費削減の成功事例

経費削減はさまざまな企業が実践しており、誰もが知る大企業にも成功事例があります。具体的には、以下の2つです。
ソフトバンク株式会社
株式会社セブン -イレブン・ジャパン
順番に見ていきましょう。
ソフトバンク株式会社〜200億円もの経費削減を実現
ソフトバンク株式会社では、実に1,000以上の細かい経費削減を実践しました。その結果、なんと200億円もの経費削減につなげています。
実践した経費削減策の中で最も効果があったのが、社内業務のデジタル化による用紙代金の削減です。
そのほか法人顧客との契約のデジタル化も導入し、印紙代も削減。デジタル化を徹底したことによる経費削減額は、数億円にものぼります。
たかが用紙代・印紙代と思うかもしれませんが、かなり無駄が多いコストなのです。業務効率化にもつながるため、デジタル化の推進を検討してみると良いでしょう。
株式会社セブン-イレブン・ジャパン〜伝票や帳票のデジタル化、電力代の削減を実施
株式会社セブン -イレブン・ジャパンでは、伝票・帳票のデジタル化や電気の節約によって、経費削減を成功させました。
デジタル化を導入する前のセブン -イレブン・ジャパンでは、2億2,000枚もの紙データを保有していました。
紙データを全てペーパーレス化することによって、年間14億円を削減したのです。
また、店内照明のLED化で、1ヵ月の電力使用料金を27%削減にも成功しています。
経費削減の実行に「SubFi for Business」が役立つ

経費削減は、さまざまな方法で実践可能です。一つひとつの削減額は小さくとも、積み重ねることで億単位の経費を削減した事例もあります。
事前に準備することも多くすぐに効果は出ないかもしれませんが、できるものから少しずつ始めてみると良いでしょう。
なお、経費削減を実践する際は「SubFi for Business」の活用がおすすめです。経費を含むコストを表で可視化できるため、自社の無駄な経費の分析が行いやすくなります。
また、経費削減を実践する中での進捗確認も一目でできるため効率的です。経費削減に取り組む際は、ぜひ「SubFi for Business」を活用してみてください。