経理業務外注の5つのメリット!費用や選ぶ際のポイントを解説

経理業務外注の5つのメリット!費用や選ぶ際のポイントを解説

公開日: 2025/4/25

経理の仕事は経営において重要業務ですが、リソース不足や業務の偏りなどの悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。

経理の仕事は経営において重要業務ですが、リソース不足や業務の偏りなどの悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。

近年、人材不足や働き方改革、DXの推進などの要因により、経理業務の外注ニーズが増加しています。経理業務を疎かにしてしまうと事業全体の成長にも影響があるため、コストをかけてでもきちんと管理することが重要です。

本記事では、経理業務の外注について徹底解説します。「業務効率化したい」「経理業務の負担を減らしたい」と考えている企業は、ぜひ参考にしてください。

経理業務の外注とは

経理業務の外注とは、経理業務を一部もしくはすべてを外部の企業に委託することを指します。アウトソーシングやBPO(Business Process Outsourcing)、業務委託などと呼ばれることもあり、リソース確保や生産性向上の観点から必要性が高まっているでしょう。

経理業務は煩雑であり、多くの責任や負担を伴います。

  • 毎日の売上管理

  • 給与支払いの処理

  • 売掛金管理

  • 決算処理

企業規模によって経理担当者の業務内容は異なりますが、会計基準などに定められたルールに従ってさまざまな会計処理を行います。外部の専門企業に経理業務を依頼することで、企業は専門知識や経験豊富な人材を活用し、業務の効率化やコスト削減を図れます。

経理業務を外注する企業が増加

働き方改革や人材不足、DXの推進により、経理業務を外注する企業が増加しています。経理に限らず人事、総務などのバックオフィス業務を外部委託するニーズが高まっていると言えるでしょう。

しかし、経理業務はすべて丸投げしてもいいほど簡単ではありません。外部に依頼することにより非効率となってしまう可能性も少なくありません。経理業務全体の流れを細かく洗い出し、業務フローの再構築を踏まえた検討を行うことが重要です。

  • 日々の業務で活用

  • 繁忙期だけ活用

また、日本では汎用コンピュータなどの古い設計システムを利用しており、膨大なデータに対応できないリスクを抱えています。特に、ノンコア業務を外部に委託することで、企業は内部リソースをDX推進に注力できるでしょう。

DX推進は企業にとって不可欠であり経済産業省が公表した「DXレポート」でも2025年の壁と定義され、このままDXを推進しなければ業務効率や競争力の低下や人材不足に直面する可能性が高いとされています。

経理業務の外注は、企業にとって競争力の維持や成長のための重要な手段です。DX時代においては、ノンコア業務の外注によるリソースの最適活用が求められます。

経理業務を外注する5つのメリット

経理業務を外注するメリットは、大きく分けて5つです。

  1. コスト削減

  2. 経理業務の属人化を防げる

  3. コア業務に専念できる

  4. 経理業務の質が向上

  5. 人材不足が解消できる

コスト削減

経理業務の外注により、自社で経理スタッフを採用・維持する必要がなくなり、経理担当者の給与や福利厚生費、研修費などの人件費を削減できます。同様に、人材の採用や研修にかかるコストを軽減できます。

  • 人件費

  • 経理システム費

  • 教育費

また、企業は専門的な知識や経験を持つ専門家を必要な時間だけ活用できます。外注によるコスト削減は、企業の収益力向上へも影響を与えるでしょう。

経理業務の属人化を防げる

経理業務の外注は、経理業務の属人化を防ぐのに効果的です。特定の社員が経理業務を担当していると、その社員の知識やスキルに依存して業務が行われるため、業務の属人化が進んでしまいます。経理業務の属人化を防ぐためには、業務の可視化が重要です。

  • 経理業務の可視化

  • 業務フローの明確化

外部の委託会社では、専門知識と経験を持った複数の担当者を配置し業務を遂行する場合が多いです。経理業務の可視化や業務フローが明確化されることで、必要な情報やデータへのアクセスが容易になり、業務の進行状況や成果を確認できます。これにより、企業は経理業務の持続的な運営やリスク管理を確保しながら、業務の効率化と経営の安定性を図れるでしょう。

コア業務に専念できる

経理業務に割く時間と内部リソースをコア業務に集中できます。本来の専門知識やスキルを活かしたコア業務に集中することで、業務効率と生産性が向上します。

  • 新製品開発

  • 市場戦略の立案

  • 顧客関係の強化

経理業務の外注により、時間と労力を節約し、ビジネスの成長や競争力の向上に直接的に貢献する「戦略的な活動」にリソースを集中させることが可能です。

経理業務の質が向上

経理業務は経営に不可欠であり、正確性を求められます。経理業務を外注することで、経理に特化した専門知識と経験豊富な人材を活用できます。これにより、正確かつ効率的な経理処理が行えるでしょう。

また、業務の拡大に伴う業務量の増加や、繁忙期などの期間に応じてリソースを柔軟に調整できます。企業の成長や業績の変動に合わせて、経理業務の範囲や規模を調整し、必要に応じて業務の追加や削減を行うことで、迅速な業務処理・作業の精度・スピード向上が期待できるでしょう。

人材不足が解消できる

少子高齢化の影響により、経理業務を担当する経験豊富な人材の確保が企業にとって大きな課題のひとつです。即戦力となる人材の採用が難しい場合、新たに雇い入れた人材に対して教育コストや時間をかける必要があります。教育プログラムや教材・資料の準備、指導する社員の時間などが必要になるため、費用やリソースの配分に慎重な計画が必要です。

  • 自社で経理人材を探す必要がない

  • 教育・育成する手間や費用がかからない

人材不足に悩む企業にとって、経理業務の外注化は人材確保の解決策となり得ます。人材採用の困難さや教育コストの削減を実現しながら、経理業務の質を向上させることが可能です。

経理業務を外注する4つのデメリット

経理業務を外注するデメリットは、大きく分けて4つです。

  • 費用がかかる

  • 社内にノウハウが蓄積しない

  • 情報漏洩のリスクが高まる

  • 業務の可視性の低下

費用がかかる

当たり前ですが経理業務の外注には費用がかかります。外注費は、業務内容や契約内容によって異なり、追加業務によっては費用が増加することもあるでしょう。長期的に見ると、内部で業務を遂行する場合と比べて経費が増えてしまうことも少なくありません。

経理業務の外注を検討する際には、報酬や手数料などの外注費用だけでなく、全体的なコスト削減効果や費用対効果を評価することが重要です。

社内にノウハウが蓄積しない

社員が経理業務を担当せず外部業者が一貫して業務を行うことで、経理に関する専門知識やスキルなどのノウハウが社内に蓄積されず、社員の育成や経理業務の改善や問題解決の能力が低下する可能性があります。

また、経理業務の外部依存度が高まり、契約に問題が生じたり、業者が都合によって契約を解除されると、業務の継続性や品質に影響が及びかねません。社内の経理担当者が外部業者と連携し、知識やノウハウを共有する仕組みを構築することで、ノウハウの蓄積や社員の育成にも役立つでしょう。

情報漏洩のリスクが高まる

経理業務には機密性の高い情報が含まれるため、セキュリティ対策とデータ保護の重要性が非常に高いです。経理業務を外注するには、会社の財務情報や機密情報、個人情報などの社内データを委託会社へ渡す必要があります。

委託会社がすべての業務を請け負う場合もありますが、作業だけ別の事業者に再委託するケースも少なくありません。データの取り扱いに関する知識やセキュリティ体制がしっかりしている企業を選定し、情報漏洩やセキュリティ侵害のリスクを最小限に抑えることが重要です。

業務の可視性の低下

経理業務の外注はあくまでも外部企業への委託であり、委託した企業が派遣されて社内で経理業務を行うわけではありません。帳簿などの必要書類を提出し、経理業務をアウトソーシングするため、進捗状況やリアルタイムで自社の内容が把握できない可能性があります。

また、情報のやり取りや調整に時間がかかるケースも少なくありません。急な業務変更など急な対応に柔軟に対処できない場合があるので注意しましょう。

3つの経理業務外注先と費用相場

経理業務の外注先は、大きく分けて3つです。


業務内容

費用相場

記帳代行サービス

帳代行や給与計算など

約1万円〜3万円

税理士などの専門家

決算申告の代行など

約10万円〜30万円

経理業務効率化ツール

Web帳簿発行や決算書類の作成など

約500円~5万円

費用相場は委託会社によって異なり、企業の規模や取引件数などでも変動します。それぞれの業務範囲や要件に合わせて自社に適したサービスを比較検討することが重要です。

記帳代行サービスへ依頼

記帳代行は、税理士や行政書士などの専門家や記帳代行業者へ依頼します。一般的に下記の2つの料金設定している場合が多いです。

  • 月額料金+成果報酬

  • 成果報酬制

税理士などの専門家へ依頼するよりも、資格を持たない記帳代行業者へ依頼する場合に費用を抑えられます。しかし、専門家へ依頼することで、経営や税金に対するアドバイスを受けられるメリットもあります。

目的に合わせて記帳代行を依頼する先を選定しましょう。

月間仕訳数

月額費用相場

100件以下

約5,000円~

101~200件

約1万円~

201~300件

約1万5,000円~

301~400件

約2万円~

401~500件

約2万5,000円~

また、委託会社によって給与計算や売掛・買掛の管理などの追加のサービスを依頼することも可能です。契約前に詳細な料金やサービス内容について確認することをおすすめします。

専門家へ依頼

税理士は税務に関するアドバイスや決算申告、税務書類の作成など、幅広い税務関連業務をサポートする専門家です。税理士に経理業務の外注を依頼する際は「単発依頼」「顧問契約」の2通りから依頼が可能です。


月額費用相場

顧問料

約1万5,000円~5万円

記帳代行料

約5,000円~5万円

税務署類作成

約2万円~5万円

確定申告代行

約5万円~

決算申告代行

約15万円~

給与計算代行

約5,000円~1万円(社員数により増減あり)

税務相談

約5,000円~1万円(1時間)

年末調整などは税理士の独占業務のひとつです。経理業務以外にも、節税対策や税務調査、信金調達などさまざまな業務を外注したい場合におすすめです。

経理業務の自動化でコスト削減

SaaS(Software as a Service)ツールは、経理業務の効率化に役立つツールの一つです。SaaSツールは、クラウド上で提供されるソフトウェアであり、経理業務に必要な機能を備えています。


月額費用相場

会計システム

約1,078円~

RPAツール

約3万円~

経理業務は、日々のデータの入力や帳簿の作成などのルーチン作業が多く、これらの作業を自動化することで従業員の作業時間や作業負荷を軽減できます。

  • 人的コスト削減

  • 簡単に導入できる

  • 利用した分のコスト負担で済む

  • 非常事態時にも対応可能

  • 場所を選ばずにアクセス可能

  • 同時作業が可能

  • 修正作業や損失の予防

中小企業の多くは人的リソースや資金的な余裕がなく、経理業務を含めた管理業務にコストをかけられない傾向にあります。経理業務を疎かにしてしまうと事業全体の成長にも影響があり、ある程度コストをかけてでもきちんと管理することが重要です。しかし、余裕がないなかで、無理にコストをかけることはできません。効率的に管理業務を行うことが重要です。

自社に適した経理外注先を選ぶことが重要

経理業務を外注する際は、委託費用と自社内での経理業務のコストを比較し、どちらが効率的か費用対効果を考えて検討することが大切です。その際、単にコストのみを重視せず、品質や信頼性、セキュリティなどを総合的に検討しましょう。

その際、将来的な経営戦略に役立つサービスを選ぶことも重要です。DXに関連するサービスやテクノロジーを提供している委託先を選ぶことで、業務の効率化やデータの可視化、経営情報の活用などが可能です。

  • 業務の効率性

  • リスク管理

  • 組織の成長戦略

経理業務外注は企業にとって重要な戦略的な選択であり、慎重な検討が必要です。自社のニーズや目標に合わせて最適な外注先を選び、効果的な経理業務遂行を実現しましょう。

まとめ:「SubFi for Business」なら経理業務の効率化が可能

経理業務外注は、企業にとって多くのメリットをもたらします。

  • コスト削減

  • 経理業務の属人化予防

  • コア業務に集中できる

  • 経理業務の質向上

  • 人材不足の解消

経理業務を外部に委託する際には、自社のニーズや予算に合わせて適切な業者を選ぶことが重要です。また、経理業務を効率的に管理するために、経理業務を自動化するソフトウェアを導入することも選択肢のひとつです。

「SubFi for Business」は、経理業務の効率化やコスト戦略に適したサブスクリプション型のサービスです。今まで経理担当者が作業していた支出データなどを、決済サービスと連携することで自動で一元管理が可能です。同時に、同業他社の支出平均なども確認できます。経理業務を効率的に進めることはもちろん、コスト戦略や経営戦略に活かせるでしょう。

経理業務の効率化と正しいコスト戦略を実現したい方は「SubFi for Business」をご検討ください。